あと10日(タイムテーブル決定)

画像はい、11月10日(金)「斬光夜 Ⅰ」@三軒茶屋HEAVEN'S DOORまであと10日となりました。

主催のゲルチュチュもさることながら、あぶらだこのベースと元あぶらだこ/LIP CREAM/LAUGHIN' NOSEのドラムと元THE NURSEのヴォーカルによるアラビック・ハードコア・バンドD・O・T、未見の方は是非一度。
ゲルチュチュのハッチ(ヴォーカル)は80年代ジャパニーズ・ハードコアを聴いて育った男…D・O・Tとは以前にも対バンしているとはいえ、自分たちの企画ライヴで対バン出来るというのは感慨深いに違いない。

で、タイムテーブル出ました。

18時30分オープンで、オープニングのDJが俺。
ライヴは19時スタートで、
THE MASH
DJ TAKA!
gimeiz
DJ大越よしはる
赤いくらげ
DJ大越よしはる
D・O・T
DJ TAKA!
ゲルチュチュ

そしてエンディングはDJ TAKA!と。

さて、TAKA!と二人、一生懸命務めさせていただきますよ。
翌日は土曜日、御都合付く皆様は御一緒しましょう。


あと、このイヴェントの直後に新宿でヘンなDJ(?)をやる予定です。
そちらは後日改めて告知。
皆様、ヨロシクです。


(2025.3.3.改訂)

FISHBONE/GIVE A MONKEY A BRAIN…AND HE'LL SWEAR HE'S THE CENTER OF THE UNIVERSE(1993)

画像以前にも何度か書いたが、90年代初頭~半ばぐらいの俺は、それまで熱心に聴いていたへヴィ・メタルへの関心がやや薄れ、一方で後に買いまくるようになるガレージやサイケもまだそんなに突っ込んで聴いてはいなかった。
メタルと並行して入れ込んでいたパンクは相変わらず聴いていたものの、GASTUNKの解散を機に日本のインディーズをあまり聴かなくなり。
で、何を聴いていたかを簡単に言えば、当時CROSSBEATなんかに載っていたような音楽、ということになる。
ROLLINS BANDを筆頭に、SONIC YOUTH、DINOSAUR Jr.、NIRVANA、MUDHONEY、BUTTHOLE SURFERS、SMASHING PUMPKINS…そしてFISHBONE。
(もちろんMOTORHEADとイギー・ポップとBLUE OYSTER CULTはいつでも聴き続けていたけど)

俺が初めて聴いたFISHBONEは、FMでかかった「Lyin' Ass Bitch」だった。
デビュー・ミニアルバム『FISHBONE』(1985年)収録曲。
軽快でユーモラスなスカあるいはスカ・パンク。
それから数年後、当時の彼女に聴かされたのが『THE REALITY OF MY SURROUNDINGS』(91年)。
ヘヴィかつ弾力に富んだリズムとグルーヴに、ハードにしてラウドなギター。
ハード・ロックにレゲエにファンク、なんでもござれの強力過ぎる楽曲。
そして随所に溢れるユーモアのセンス。
ぶっ飛ばされた。

『THE REALITY OF MY SURROUNDINGS』リリースと同じ1991年に『FISHBONE』が廉価再発されたので、それを買い。
リアルタイムでリリースされたFISHBONEの作品で初めて買ったのが、今日紹介するこのアルバムだった。

フルアルバムとしては4作目になる。
そしてFISHBONE史上最もヘヴィなアルバム。
ハード・ロックというよりもメタル色が一気に強まり。
スピード・ナンバーはあっても、前作「Sunless Saturday」のような疾走感はなく。
ずっしり重い。
スカ/レゲエのリズムはあっても、初期のような軽快さはなく。
本当にヘヴィ。
ホーンズも以前ほどフィーチュアされなくなっていて。
歌詞もそれまでになくシリアスなムードのモノが多い。

そんなワケで、評価は分かれるらしい。
初期の軽快で明快なスカ・パンク/ミクスチャー・ロック路線を好む人には重過ぎるようで。
個人的には大好きな1枚。
アルバムの出来としては『THE REALITY OF MY SURROUNDINGS』にはかなわないと思うが、イイ曲がそろっているし。
単にヘヴィなだけでなく、音の厚みや緻密さもFISHBONEのアルバム中で一番だろう。
特に「Properties Of Propaganda」や「Nutt Megalomaniac」といったP-FUNK風の重量級ファンク・ナンバーが実にカッコいい。
「Lemon Meringue」には、実際P-FUNK一派のビリー“ベース”ネルソンがバッキング・ヴォーカルでゲスト参加している。

あと、クリス・ダウド(キーボード、トロンボーン)のヴォーカリストとしての活躍が印象的な1枚でもある。
特に彼が作曲して歌っている「Black Flowers」…イントロのメロトロン音から引きずり込まれる。
(ライヴでもクリスがキーボードを弾きながら歌っていた)

このアルバム前後の来日を2回観ているけど、ホントにカッコよかったなー。
特にアンジェロ・ムーア(ヴォーカル、サックス)の、川崎CLUB CITTAのフロアの一番後ろまで観客の頭上を泳いで行ったり、新宿LIQUID ROOMでPAスピーカーの上からフロアにダイヴしたりといったパフォーマンスは凄まじかった。
あと、何故かドラムセットを横向きに設置して、ニヤニヤしながら叩いてたフィリップ“フィッシュ”フィッシャーのたたずまい。
アメリカで売れなかったのが信じられん。
(『THE REALITY OF MY SURROUNDINGS』の全米99位が最高)

で、メタル路線を牽引していた張本人、ケンダル・ジョーンズ(ギター)は、このアルバムを最後に脱退。
以後のアルバムにはここまでのヘヴィさはなくなる。
一方ケンダルの脱退で、途中でジョン・ビガム(ギター)が加わる以外は結成以来不動だったオリジナル編成が崩れ。
そのことで失われたモノは小さくなかったのかも知れない。
ケンダル脱退の翌年、1994年にはクリス・ダウドも脱退。
以後メンバー交代が相次ぐことに。
ただ、一時期オリジナル・メンバーがアンジェロ・ムーアとジョン・ノーウッド・フィッシャー(ベース、ヴォーカル)だけになったりしたものの、近年ウォルター・A・キビーⅡ(トランペット、ヴォーカル)とフィッシュが戻っているそうで。


(2025.3.3.改訂)

EAT HOT LEAD/PUKE SPIT AND GUTS

画像7月末に出て、8月末に買っていたんだけど、最近まで聴けずにいた1枚。
サンフランシスコのカルトなパンク・バンドが1980年にリリースした唯一のアルバムの再発。

メンバーはキャプテン・ワーム(リード&バッキング・ヴォーカル、リズム・ギター、ベース、パーカッション、44マグナム、手持ち資金)、ドニー・デス(リード&バッキング・ヴォーカル、リズム・ギター、ベース、パーカッション、ハープ)、マリー・マンスローター(リード&バッキング・ヴォーカル)、ディック・ヘッド(リード&リズム・ギター、ベース、バッキング・ヴォーカル)、ステュイサイド(ドラム、バッキング・ヴォーカル)の5人。
ステージネームからもうえらいことになってますね。
男女トリプル・ヴォーカルという編成で、女性ヴォーカルとドラム以外の3人がギターとベースをとっかえひっかえ演奏している。
グループ・ショットは何故かドラマーを除く4人しか写ってなくて。
個々のメンバー写真を見ると他のメンバーが狂ったルックスなのにドラマーだけ爽やかな好青年風という…。
(ひょっとして正式メンバーじゃなかったとか?)
更にベースは15曲中4曲でバック・ナイフという人が弾いている。

音の方は、THE GIZMOSがGGアリンを演ろうとしてるみたいな…と言えばわかりやすいだろうか。
早過ぎたスカム・パンク。
演奏自体はGIZMOSほど下手くそじゃないんだけど、ヘナチョコな感じの楽曲はけっこう似ている気がするし、ヴォーカルもギターも3人ずつで担当するあたりもちょっとGIZMOSっぽい。
で、けっこうポップな曲もあったりするあたりは初期のGGに通じるというか。
まあとにかくポンコツ感とイカレ具合は半端じゃないです。
曲間にはメンバーの叫び声とSEをミックスしたヘンな音が入っている…。

写真を見ると、上半身ブラジャー1枚の上に革ジャンを着て二連銃を構えたマリー・マンスローターが凄くヤバい感じなんだけど、歌声はやたら素朴。
バラード風(?)の「Send Me Your Ear」なんて、ほとんど哀愁さえ漂う。
ディック・ヘッドも、見た目からは想像出来ない速弾きを聴かせ。
ひとつひとつの音を聴けば、ディックに限らず全員が演奏はそんなに下手じゃないはずなんだが、バンド・サウンドとして出てくる音の腰砕け&ヘッポコ感には思わず笑う。
で、歌詞がまたひどい。
「But I Love Her」なんて“She's just a business cunt/But I love her”の繰り返し(笑)。
(歌詞カード付き)

何しろいろいろインパクト大な1枚。
ちなみにキャプテン・ワーム、ディック・ヘッド、バック・ナイフ、SEを制作したグレン・シン、グループの名付け親であるアラン・アウシュヴィッツ他、メンバーや関係者のうち8人が既に故人という…。


(2025.3.2.改訂)