THE CREAMERS/He Needed Killin(1996)

画像前にも書いたと思うけど、あのANTiSEENに“暗血死陰”という漢字を振ったのは、今は亡き西新宿の1+2レコーズだった。

で、コレも1+2レコーズのリリースです。
昔の国内盤を思わせる、でっかく表記された邦題。
(ってかまあ、コレも国内盤だけど)
“殺人願望”とはもちろんこの7inchのA面曲「He Needed Killin」のことであります。

THE CREAMERSは1986年にLAで結成されている。
88年にレコード・デビューを果たし、89~93年にかけて3枚のアルバムをリリース。
他にも多くのシングルやEPを出していたバンド。

この7inchはバンド結成から10年の節目となる1996年にリリースされたモノ。
(録音は94年だが)
プロデュースはGERMSやDEAD KENNEDYSやBLACK FLAGやBAGSなど西海岸の多くのパンク・バンドを手掛けたゲザ・Xが担当している。
先日紹介したABUSEのEPと同様、クリアー・イエロー・ヴィニール。

当時のメンバーはリーサ・Gことリーサ・ガレンタイン(ヴォーカル)、R.J.(ギター、ヴォーカル)、ヘザー・フレミング(ベース、ヴォーカル)、ボブ・ディーグル(ドラム)の4人。
リーサとボブがオリジナル・メンバーで、元々はNEW YORK DOLLSやRAMONESに影響されていたという。
確かにRAMONESあたりの影響を感じさせるストレートでスピーディーなパンク・ロックだが、ややダーティーな声質でいかにも姐御然とした歌唱を聴かせるリーサを中心に、メロディックながらもややダーク、かつアグレッシヴなサウンド。
邦題が実にしっくりという感じ。

B面「Five Deadly Venoms」も同系統の疾走ナンバーだが…あれ、声が違う。
クレジットがないけど、こちらはギターのR.J.が歌っている様子。

このバンド、1997年以降はリリースがなく、そのまま20年が経過。
ボブ・ディーグルはTHE LAZY COWGIRLSに加入し、LAZY COWGIRLS解散後はPATT TODD & THE RANKOUTSIDERSに参加している。
THE CREAMERSは解散したかな、と思っていたが。
ところがリーサ・G、まだまだやってました。
現在はTHE RANKOUTSIDERSのメンバーをバックに、CREAMERS名義でライヴをやっているらしい。
結成から31年、アメリカのアンダーグラウンド・パンクスはしぶとい…。


さて、今年はコレで終わりです。
皆様、よいお年を。


追記:
リーサ・Gはその後2022年1月に亡くなっている。

(2025.3.14.)

2017年を振り返ってみたりみなかったり

画像どっちだよ(笑)。

ともあれ今年も明日で終わりだ。
気が付きゃあっという間。
トシをとる毎に時間の経過は速くなる、仕方ないが。

今年もいろいろあった。
楽しいこともつらいこともあった。
新しい出会いもあれば、悲しい別れもあった。

昨年同様、大きな変化があった1年だった。
で、暮らし向き自体は相変わらずの貧窮だが、心持ちは昨年までと随分変わった。
不思議なことに、昨年までに較べて自己肯定感が随分高くなったし。
貧乏なりに、今年はけっこう楽しんで生きていた気がする。
ずっと止まっていた時計が再び動き出したような気分で過ごしている。

それも周囲の助けあってこそと、改めて思わずにいられない。
そしてそれは今年に限らず、振り返れば人生いつもそうだったんだが。

4年ほど前からやるようになった音楽以外の原稿仕事を今年もたくさんやって、仕事の幅も随分広がった。
音楽の方でも、KING CRIMSONやU.K.なんかのまとまった記事を書くような機会があったり。
一方でEL ZINEで書く記事がVOL.24(画像)のAMEBIX特集以降は一気にハードコア方面に向かったり。
夏にはGUITAR WOLFセイジさんとトークやったりとか。
YOUNG GUITARで仕事したりとか。
来年はどうなるかねえ…。

1年を通じて体重70kg以上をキープしたというのも、ここ数年なかったことだ。
5年ほど前に80kg台から50kg台へという極端な変化があった。
それ以前は何年もずっと80kg台。
昨年春まではしばらく60kg台。
なので、通年で70kgちょっとが続いたというのはもういつ以来か思い出せない。
ともあれ、体調はそう悪くない。

DJもぼちぼちやったな。
来年もぼちぼちの予定。
年が明けたら次のイヴェントを告知します。


30日にこんなこと書いてしまったので、大晦日はもちろん通常運転(の予定)。
パーッと出かけたいところだけど、多分明日も三が日も仕事してるだろうな。
ああ、掃除全然やってない…。


追記:
この頃から、貧乏なりに楽しく暮らしている。
(それまでは数年間かなり荒んでいた)
体重は再び70kgを切ったままが続いている。
DJは減ったな。

(2025.3.14.)

退く人たちとしぶとい人たち

画像ザ・グレート・カブキ引退。
…ってか、正直言って「えっ、まだ現役だったの?」と思ってしまったんだが。
したらやっぱり1998年に一度引退してたのね。
もう69歳か。
初めてTVで試合を観たのは凱旋帰国を果たした83年。
元々正統派のテクニシャン・高千穂明久だったとは思えない、ほとんど技らしい技を使わないある種ミニマルな試合運びにびっくりしたもんだった。
親父は「あの高千穂が…」ってがっかりしてたけど。

かと思えばビリー・ジョエルのライヴにスティーヴ・ミラーが登場。
俺が洋楽聴き出す直前までは大ヒット出してた人だったが、80年代半ば以降はリリースのペースが鈍り。
最近どうしてるか全然知らなかったけど、ずっと活動してたのね。

そしてTHE DREAM SYNDICATEのライヴに元ベーシストのケンドラ・スミスが参加。
バンドを脱退したのは1983年だから、一緒にライヴをやるのは34年ぶりだったはず。
DREAM SYNDICATE脱退後、OPALではあのSSTからリリースもあった。
90年代半ば以降はまったく名前を見かけなくなっていたけど、元気そうで何よりだ。

更にはピンク・レディーが39年ぶりにレコード大賞で歌うという。
阿久悠がレコ大の特別賞受賞ということで、それを記念しての登場とか。
写真見たけど、二人とも体形とか変わってないのな…。

一方で三浦みつる引退。
クラウドファンディングで制作して今月出た『バック・トゥ・The・かぼちゃワイン』が最後の作品とのこと。
もう63歳だったか。
『ケサランパサラン』とか他にも面白い漫画描いてたんだけど、結局“かぼちゃワインの人”というイメージが良くも悪くも付いて回った。
1999年の読み切り“女子大生編”の時点で「いやぁ~、昔のイメージで描くのは難しいすよ!」とコメントしていたぐらいだし、本人的には還暦超えてラブコメもないだろう、とか思ったかな。
そのへんはわからないが。


それにしても68歳でバリバリ最前線、いまだにちゃんとエロっぽい絵や話を描き続ける弓月光は異常だな…。


追記:
弓月光75歳、いまだ現役…。

(2025.3.14.)