『アメリカン・ヴァルハラ』都内はあと5日

画像昨年夏にTHE STOOGES/IGGY AND THE STOOGESのドキュメンタリー映画『ギミー・デンジャー』(https://lsdblog.seesaa.net/article/201706article_10.html)が公開されて、ロングランの大好評。
秋にはシンコーミュージックからイギー・ポップのムックが出て。
更に4月14日(土)から新宿シネマカリテでイギーの最新ドキュメンタリー映画『アメリカン・ヴァルハラ』(https://lsdblog.seesaa.net/article/201801article_17.html)公開と。
しかもその内容が素晴らしくよかった。
盛り上がって来とるのうイギー。

…と思ったら『アメリカン・ヴァルハラ』、12時台と21時台の1日2回上映で。
更に途中から21時台のレイトショウ1回になり。
そしてシネマカリテでの公開は5月4日(金)で終了なんですって。
あら~…。

『アメリカン・ヴァルハラ』、このブログを御覧の皆様の中にはもう観てきたという人も多いかと思うけど。
まだの人は観とくべきですよ。
『ギミー・デンジャー』を観た人には、ある種その続編的な感じにもなっているし。
イギー・ポップのアルバム『POST POP DEPRESSION』を聴いた人には、『アメリカン・ヴァルハラ』を観た後アルバムの聴こえ方が変わってしまうはず。
イギーの初期ソロ作『THE IDIOT』『LUST FOR LIFE』が好きな人とか、もっと言えばその時期のイギーのコラボレーターだったデイヴィッド・ボウイが好きな人も。
更に言えばロックが好きなすべての人に観てほしい1本。
もちろんQUEENS OF THE STONE AGEのファンは必見。
(あとARCTIC MONKEYSのファンにも)


そしてラジオNIKKEI「100% RAW POWER イギー・ポップ・スペシャル」は明日30日15時からオンエアです。
PCでは当日じゃなくて後日改めて聴くことも出来るそうなんで。
(俺も明日は留守にするんで、オンタイムでは聴けん)


(C)2017 IGHO LLC.


(2025.5.2.改訂)

THE TROGGS/PREHISTORIC SOUNDS(1998)

画像90年代末、2年ぐらいの間に150タイトル以上をリリースしていたブート専門レーベル、テンダラー(その後どうなってるか知らない)の1枚。
テンダラーのブートCDはかなり持ってるはずなんだが、今まで取り上げたことがなかった。

で、THE TROGGS。
73分で23曲収録。
9曲が1966~68年のBBC音源。
5曲がシングルB面などのレア音源。
そして9曲が1979年、MAX'S KANSAS CITYでのライヴとなっている。
いずれも音質は極上。

ただ、半数以上の曲については、今ではブートならではの激レア音源、みたいな価値は薄くなっている。
(何しろ20年前のリリースだからね)

BBC音源は、つい最近レコード・ストア・デイ向けにリリースされたLP『WILD ON THE RADIO』(16曲入り)の一部と同じではと思われ。
まあ俺はそのLP持ってないから確認してないし、今後もこのブートCD聴くと思うけど。
ちなみにこのBBC音源ではレグ・プレスリー(ヴォーカル)のファーストネームが一貫して“レッジ”と呼ばれている。
本名がレジナルド・ボールズだから略称としてはレッジで当然だと思うが、REGと綴られているのにレッジって発音するんだなあ。
英語って厄介ね。

シングル曲は、このブートでは”Ultra Rare Single Cuts/None on CD!”と誇らしげにクレジットされているが。
それも1998年当時の話。
今世紀に入って、全曲CD化されている。

そうすると、現在でも意味があるのは1979年のライヴか。
MAX'S KANSAS CITYでのライヴは80年に『LIVE AT MAX'S KANSAS CITY』としてリリースされているので、そこから収録したのかと思ったのだが。
実際には曲目も曲順もけっこう違っていて。
どうやら既発のライヴ盤とは違う日の音源らしい。
(詳細なクレジットはなし)
当時のTHE TROGGSは、レグ・プレスリー(ヴォーカル)、78年に復帰していたクリス・ブリットン(ギター)、ロニー・ボンド(ドラム)のオリジナル・メンバーに、70年代初頭に加入したトニー・マレイ(ベース)という4人。
その後バンド単体での最後のオリジナル・アルバムとなった『BLACK BOTTOM』(82年)と同じ編成。
(92年に『ATHENS ANDOVER』をリリースしているけど、アレはR.E.Mとのコラボレーション作だった)
ほとんど60年代そのまんまの演奏を聴かせる。
「Wild Thing」も70年代のアルバムで再録していたレゲエ・ヴァージョンなどではなく、ちゃんとオカリナを吹くのである。
MAX'S KANSAS CITYのお客さんも大盛り上がりです。
(そしてここでもレグではなくレッジと呼ばれているのが聴こえる)

レグ・プレスリーもロニー・ボンドも既にこの世にいないが、THE TROGGSは出戻りのクリス・ブリットンを中心に、今でも活動中らしい。


追記:
クリス・ブリットン、2017年から半引退状態となり(時々ライヴに出る)、現在のTHE TROGGSはオリジナル・メンバーほぼ不在の編成らしい。

(2025.5.2.)

EL ZINE VOL.30

画像はい、EL ZINE最新号です。
VOL.30となっているけど、創刊号がVOL.0なんで通巻31号。

今回は、タイミング的にコレしか考えられなかった…MOTORHEADを取り上げています。
“FAST EDDIE CLARKE ERA”という副題通り、レミー、“ファスト”エディ・クラーク、フィル“フィルシー・アニマル”テイラーのいわゆる“黄金トリオ”に的を絞った内容となっています。
(ラリー・ウォリス、ルーカス・フォックスとの結成時についても一言二言)
あちこちでさんざん語られ、俺自身もあちこちで書いてきたMOTORHEADですが、ここで改めて、EL ZINEらしくパンクとの関わりも視野に入れながらまとめてみました。
皆様、是非お読みになってね。


表紙&巻頭インタヴューは全員覆面の謎のハードコア・パンク・バンドSKITKLASS。
他にもスペインのパンク・バンドOBEDIENCIAのインタヴューとか。
東京のSOLVENT COBALTのインタヴューとか。
大阪のブラック・メタル・バンドSEX MESSIAHのインタヴューとか。
沖縄のSOW THREATのインタヴュー&沖縄のバンド紹介とか。
黄金狂時代のベーシスト、チヒロン(おや、この人って元ズナニエツキか。ズナニエツキは昔ライヴ観たことあるぞ…)
のインタヴューとか。
8ページにわたる高松ハードコア特集とか。
鈴木智士氏(焔と煙霧)によるニューヨーク紀行(前編)とか。
(“ニューヨーク2018”というタイトルは映画『ニューヨーク1997』から?)
…といった具合に、今回も雑多にして読み応えのある内容となっております。


EL ZINE VOL.30、28日発売…だったと思う。
ここ2号くらいは発売直後に完売という事態が続いているので、御購入はお早めに。


(2025.5.2.改訂)