
ブログ書けないぐらい忙しいのに、全然行けなかった6月の反動のようにライヴに出かけてた7月。
(…と言ったって6本だけどね。毎月10本以上観てた00年代前半とは比較にならない)
ともあれ29日。
このブログでも紹介した流血ブリザードのベスト・アルバム『歩くオリモノ』(ホントひでえタイトルだな…)のレコ発。
用事済ませてHEAVEN'S DOORにたどり着いたのが開演予定時刻の16時間際。
さて入りますか…と思ったら、階段に行列。
えーっ。
やっとフロアに入ると…うわー、パンパンだ。
こんなに人が入ったHEAVEN'S DOOR、久しぶりに見たな。
で、DJがIRON MAIDENなんか回してるぞ、なんて思ったら流血ブリザードのユダ様その人だったという…。
一番手として一人でステージに立ったのは十四代目トイレの花子さん。
俺が彼女を観るのは約5ヵ月ぶり、3回目となる。
フロアには彼女を目当てに早い時間からやって来た知り合いも何人か。
用意していた“ネタ”を家に忘れて来てしまったとのことで、本人的には100%の出来ではなかったのかも知れないが、以前観た時には少なからず感じられた間延びしたところがなく、良いパフォーマンスだったと思う。
(まあ、疲れたとか言って途中で曲止めちゃったりするんだけど)
小学生のように小さな体躯(身長150cm)に似合わぬ気合の入ったシャウトと、ふにゃふにゃしたMC(一方で、時にファンを罵倒しまくる)のギャップたるや。
あと、シャウトに較べて弱過ぎると思っていたノーマル声での歌唱が以前よりもかなりきちんと音程を追えるようになってきていて、成長を感じさせたりも。
まあなんだかんだ言っても、結局終盤の腐りかけ食材まき散らし&トマトジュースのシャワーで地獄絵図なんだけどね。
今回は人多過ぎて後ろに逃げ切れず、顔やらあちこちにちょっとトマトジュースがかかってしまった。
(フロアはトイレの脇まで物販ブースが並んでいて、「ここでアレやるのか、マジか…」と思った)
そして最後はみんなで掃除、フロアはすっかりきれいに。
二番手は大阪の4人組、Theサード。
ファンキーなところもある、キャッチーでストレートなパンク/R&R。
十四代目トイレの花子さんの後ではインパクトは弱かったが(ってか、そんなところで勝負してどうする)、関西のバンドらしい盛り上げ上手なステージングで楽しく観られた。
レパートリーの中に「明日ある世界」という曲があり、そういうポジティヴさこそがこのバンドの信条なのだろう。
三番手、名古屋のVanishing。
ベース兼ヴォーカル、ギター、ドラムのトリオ。
いわゆるヴィジュアル系な見た目だが(髪の毛いっぱいあっていいなあ)、音楽的にはむしろ骨っぽくスラッシーでハードコア色もあるヘヴィ・メタル。
ルックスはカッコつけ全開だけど、ステージングにはカッコつけたところはなく、楽しそうに笑顔を見せながらプレイしていたのが印象深い。
ちなみに十四代目トイレの花子さんのパフォーマンスで被害を被ったのはこのバンドのグッズであった…。
四番手にMAD3。
MAD3!
この2018年にMAD3のライヴを観る時がこようとは。
もちろんMAD3名義で活動を再開していたのは知っていたし、実はアルバムのリリースに際してインタヴューを依頼されたけどスケジュールが合わなくて断わってしまったなんてこともあったのだが。
正直、懸念はあった。
名前は同じでも、“あの”MAD3ではないのだから。
かつてのMAD3のバッド・コピーだったらどうしよう…と。
結論から言えば、“今のMAD3”として十分納得なステージだった。
現在の編成は今年に入ってからだそうだけど、新しいリズム・セクションは腕利きぞろい。
ガレージ界を席巻した往時の編成のような、メンバー全員がカリスマ性を放ちながらせめぎ合う…というパフォーマンスではなかったものの、MAD3の名を汚さない演奏だったと思う。
フロアの若い観客からも「カッコいい!」「最高!」と声が飛んでいた。
音楽性も焼き直しに終わらず、18年のMAD3を提示出来ていたと思うし、エディのギターは昔より更に上手くなっていたし。
マイクスタンドはステージ脇に置かれてMCにしか使われず、全曲がインストゥルメンタル。
そしてエディがユダ様に捧げたジミ・ヘンドリックスのカヴァー「Little Wing」。
“あの”MAD3はもう戻らない。
しかしエディは18年に、今のMAD3をやっている。
なんだかいろいろな意味で泣きそうになった。
泣きそうなのはともかくとして、フロアに入ってから1バンドにつき1杯ずつ律儀に(?)ビールを飲み続け、まだ19時台だというのに、五番手のJET BOYSが登場する頃にはけっこう回って来ていた。
JET BOYS、1年半ぶりくらいに観る。
「嘘でもいいから盛り上がってくれ!」と絶叫するオノチンをはじめとして、全員がやりたい放題の大暴れ。
フロア前方も大暴れ。
俺もつい暴れてしまった。
(通院中のおっさんが…)
豆乳やらビールやらでステージ上はたちまちびしょびしょに。
ドラムの上によじ登ったオノチンが転落するのと同時にドラムセットも崩壊。
シンバルスタンドの脚は折れていた。
(ああ、弁償だな…)
しかし委細かまわず裸になりヌンチャクを振り回しギターで大根をすりおろすオノチン。
(この前観た時もだったけど、やっぱり最近は全裸にはならないのね)
還暦超えてもこのままでいてください。
HEAVEN'S DOORのスタッフがてきぱきと片づけを行ない、ステージ上はたちまちきれいに。
六番手として現れたのはT.C.L。
俺は全然知らなかったけど、もう10年以上やっている横浜のバンド。
サウスポーのベースをはじめとして、厚みと音圧が凄い。
何コレ本当に3人で演奏してる音なの?
そしてそんな演奏に乗って吠えまくる怒涛のツイン・ヴォーカル。
(MCは凄く和やか)
カッコよかった。
このへんから更に酔いが回ってぐわんぐわんになってくる。
(記憶もかなり怪しい)
トリ前はCOCOBAT。
初めて観た。
ユダ様もよくコレだけ豪華なメンツを集めたもんだなー。
これまたへヴィでラウドでゴツい。
アルバムはしばらく出してないと思ったけど、司令塔TAKE-SHIT(ベース)を中心にまだまだ活動中。
貫録の横綱相撲。
何しろ結成が1991年。
トリの流血ブリザードが影も形もなかった頃だ。
(まあそれ言ったらMAD3なんて80年代の結成だけど)
そして今夜の主役・流血ブリザード(画像)。
よせばいいのに酔いに任せてステージ前に。
そしてひたすら暴れてました。
(通院中のおっさんが…)
見ればステージど真ん前で十四代目トイレの花子さんがキレッキレのヘッドバンギングをカマしている(笑)。
フロア前方はみんな大暴れで、眼鏡を飛ばされてる奴複数。
(俺は死守)
イヴェントのタイトル通り、ダーティーでスカムなパンク・ロックのオンパレード。
しかし、物を投げたりの演出はわりと控えめで、この晩はかなり演奏に集中していた感じ。
(ユダ様も全裸になったりとかしなかったし)
最後はお約束の「I Love Me」でハッピーな幕切れ。
全8バンド(というか7バンド+1アイドル)、開演から6時間経過していた…。
酔っぱらってヘロヘロで帰宅。
まあ帰ってからまた飲んだけどね。
まだ通院してますよ。
(2025.5.14.改訂)