
本人たちは“アドヴェンチャー・メタル”を標榜している。
2011年結成。
初ライヴは何故かスウェーデンではなくスペインで行なったとか。
14年に1stアルバムを、17年に2ndアルバムをリリース。
(俺はどちらも未聴で、この3rdアルバムで初めて聴いた)
しかしメンバー交代が相次ぎ。
現在のメンバーは“アリオン”ことアレッサンドロ・コンティ(ヴォーカル)、リンド(ギター)、エレンディール(ギター)、ボルン(ベース)、ブラックヴァルト(キーボード)、ディアッシュ(ドラム)の6人。
オリジナル・メンバーはリンドとブラックヴァルトの二人で、『DAWN OF THE DRAGONSTAR』はアリオンが参加した初のアルバムとなる。
音楽性の基本となっているのはいわゆるメロスピだと思うが、そこにオーケストレーションとクワイアをどっちゃり盛り込んで、もの凄く荘厳でシンフォニックでオペラティックでエピックなメタルを演っている。
アリオンは見事なハイトーンを聴かせる一方で、要所で芝居がかった低音域やソフトな中音域を交え。
ギタリスト二人はかなりの凄腕で、ピロピロ系の速弾きを聴かせつつ、何を弾いてるのかわからないような領域には決して向かわず、非常にメロディアスなソロを弾く。
メロスピとかエピック・メタルって、プライヴェートでも仕事でも普段あんまり聴くことがないのだが(元々HELLOWEENとか好きなんだけどね)、コレは気に入った。
曲によりマンドリンらしき音がうっすら聴こえたり、12分を超えるラストの大曲「Blade Of Immortal Steel」では中国風のメロディをフィーチュアしつつ絢爛に展開したりと、アレンジの幅が広くて、大作ながら聴き飽きることがない。
面白い。
ボーナス・トラックが4曲収録されているが、2007年のデモ2曲は蛇足な感じ。
(12年も前の音源だし…)
ともあれ本編の完成度はかなりのモノ。
『DAWN OF THE DRAGONSTAR』、16日より発売中。