
先日アルバム『さよなら平成』を紹介した死神紫郎。
…を経由して、彼とよく共演している間々田優という人のことを知り。
その両者のライヴがあるというので、2019年のライヴ納めに行ってきたのです。
前売は完全ソールドアウト。
開場時間近くに到着してみると…げっ、行列が出来ている。
男女比が9対1ぐらいで、年齢層がやけに高い。
(俺も人のことは言えない)
Lagunaは初めて。
小さいハコ。
ステージも狭いが、フロアも狭い。
その狭いフロアの前方に椅子席が3列、後方が立ち見。
椅子はほとんど埋まっていたが、幸いなことに最後列に空きを見つけて座ることが出来た。
俺が椅子をゲットしてからも受け付けを通る列は途切れず、立ち見スペースがぎっしり埋まっていく。
超満員。
なんかえらいところに来てしまった。
お客の入場が終わらず、定刻を5分ほど過ぎて一番手、中村ピアノが登場。
小旗を振りながら登場すると、ファンの皆さんが一斉に同じ旗を振る。
なんだかアイドルの現場みたい。
名前の通り、鍵盤弾き語り。
あとに登場する死神紫郎と間々田優が“怖い”ので、自分はかわいさで勝負するという(笑)。
実際、楽曲はポップでキャッチーでかわいらしい。
なのに、歌詞がけっこうエグい…。
どうも声が本調子ではなかった様子ながら、初見の俺にはまったく気にならなかった。
続いて死神紫郎。
アルバム『さよなら平成』は散々繰り返し聴いたが、彼のライヴを観るのは5年ぶり。
以前観た時同様、(アンプを通しているとはいえ)異様にアタックの強い大音量のアコースティック・ギターに乗せて、実に朗々としたイイ声で、陰々滅々とした世界を歌い上げる。
単なるギター弾き語りにとどまらず、演劇的なアクションも込みでのパフォーマンス。
もの凄く独特の世界。
ギターを弾きながらボディを叩いてパーカッシヴな演奏をしたり、弦をスクラッチする不気味な音だけで歌の伴奏を付けたりと、技術も相当のモノがある。
(時々琵琶のようにも響くギターに、遠藤賢司を思い出したりも)
独自の間を活かしたダイナミズムはアルバムの比ではない。
残念だったのは、このLagunaというハコ、階下にあるDaisy Barの演奏(というかバスドラやベースなどの低音)がかなり漏れ伝わってくるので、死神紫郎が合間合間に作り出す静寂の間が邪魔されてしまうところか。
ともあれ緊密なテンションに支配された演奏と歌唱が続いた。
しかしセットにあと1曲を残したところで、動悸がするとのことで切り上げ。
同じ頃にフロアでも具合の悪くなった人がいたようで、どうやら超満員の店内が酸欠状態となっていたらしい。
しばしドアを開放して換気。
煙草を吸うため出入りしていると、意外な人たちに会う。
ともあれトリが間々田優。
“突き刺し系シンガーソングライター”という物騒な異名を持つ人。
きりっとした美人さんなのだが、アコギをガシガシ弾いてもの凄くパワフルに歌い叫ぶ。
女性の生理や情念…だけではない、歌の方向性は幅広いながらも、とにかく押し出しが強いギターと歌。
ほとんど“弾き語りハード・ロック”の趣。
ファーのベストだかショールみたいなのを羽織っているのが、またなんだかテッド・ニュージェント感というかブルーザー・ブロディ感というか…。
この頃になると店内の熱気も凄まじく、間々田優の肩から腕、首元なども汗まみれに。
本編が終わるとすぐに熱狂的なアンコールがかかり。
中村ピアノと二人で登場し、死神紫郎「牛は屠殺を免れない」カヴァーに中村ピアノ「東京ディスコティック!!」、そして自作の「ニューシネマ・パラダイス」で終了。
いいライヴだったけど、人があまりにも多くて椅子の間隔もみっちり、途中からは暑さで少々へばった。
しかし座れたのも、席が最後列端の方で動きやすい位置だったのもラッキーだった。
アンコール終了すると、物販開始を待つ人たちを尻目にすぐ退出。
今年のブログはコレが最後です。
皆様、今年もお読みいただきありがとうございました。
来年もヨロシクです。