
中古盤だと思ったら未開封新品だったのでびっくり。
1978年にデビューした石川ひとみ。
79年からは『プリンプリン物語』の声優も務め、地味に人気。
しかし歌の方ではヒットが出ず。
引退覚悟、最後のシングルのつもりで歌った11枚目のシングル「待ちぶせ」が大ヒット。
この曲で念願の『紅白歌合戦』にも出演を果たすのだった。
で、コレは2006年のアルバム。
てっきり80年代の何処かで引退して、21世紀に入って復帰したのかなとか思ってたんです。
したらそうじゃなくて。
B型肝炎での一時休業はあったものの、この人ずっと芸能活動続けてたのね。
BEGINが開発に関わったことでも知られる五弦楽器・一五一会(指1本でコードが押さえられるという)をフィーチュアしたシリーズ物の1枚。
2004年の”唱歌・童謡編”、05年の”フォーク編”に続いて、洋楽の日本語カヴァーを中心としたアルバム。
1曲目は彼女の夫でありデビュー以来バックバンドのギタリストを務めた山田直毅(このアルバムでも全曲のアレンジとほとんどの演奏を担当)が作曲し、石川ひとみ本人が作詞したオリジナル曲「ラジオデイズ」。
2曲目が大瀧詠一「夢で逢えたら」で、最後が「待ちぶせ」とならぶかつての代表曲「くるみ割り人形」のリメイク。
それ以外は洋楽の日本語カヴァー、となっている。
ミシェル・ポルナレフ「シェリーに口づけ」、オリヴィア・ニュートン・ジョン「そよ風の誘惑」、ポール・モーリア「恋は水色」(ジェフ・ベックも演ってましたね)、DAVE CLARK FIVE「Because」、フランス・ギャル「夢見るシャンソン人形」など。
同時代のアイドルの中でも岩崎宏美のようなとんでもない上手さではなかったものの、当時から歌唱力には定評があった石川ひとみ。
このアルバムを録音した時点で46歳だったはずだが、透明感があって切なさをはらんだ歌声にいささかの衰えもなく。
実に柔らかく素直な発声で、原曲のメロディの美しさを際立たせます。
(ブックレットを飾る写真の笑顔もチャーミング)
山田直毅が一五一会やベースやキーボードやパーカッションを多重録音して弦楽四重奏をゲストに迎えたアレンジ・演奏もよい。
(ヴォーカルも曲によりかなり重ねてある)
「Because」と「夢見るシャンソン人形」は3拍子に編曲されている。
歌詞カードには一五一会の弦の押さえ方も載っていたり。
このアルバムから14年。
9月で61歳になった石川ひとみ。
今年はコロナ禍でコンサートとかの活動は出来ていないはずだけど、今も現役。
で、先に書いた通りNHKで『プリンプリン物語』に主演していた石川ひとみだが。
当時『みんなのうた』で歌った「小犬のプルー」っていう曲がまたすげえ名曲でさあ。
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