5月も高円寺で

明烏 MAY 2022.jpgはい、次回DJは先日の「転 Vol.31」に続いて高円寺ShowBoatです。








明烏Vol.70 -大吟醸-

5/28(土)
高円寺Showboat

SPEARMEN
クロメ
MONE¥i$GOD

DJ 大越よしはる
DJ ヨツノ
肴 かこ

open 18:30 / start 19:00
2,400円(+1 drink order)
《問・予約》
akegarasu2019@gmail.com


「明烏」70回ですって。
濃い3バンドに、DJはヨツノくんと二人で。
御都合付く皆様は、是非御一緒しましょう。
ヨロシクです。

D・O・T/THE NURSE@下北沢CLUB Que

20220429-4.JPG本日。
昨年のマリア観音以来、約5ヵ月ぶりのCLUB Que。
今年に入って何度かライヴは観ているものの、全部自分がDJとして出演したイヴェントで、純粋に客として出かけるのは初めてなのだった。
2018年7月以来約4年ぶりとなるD・O・T。
D・O・Tがライヴをやるの自体、3年半ぶりだそうで。

12時開場・12時半開演の昼公演。
(コレもマリア観音と同じだ)
久しぶりの再結成THE NURSEも出演とのことで、D・O・Tワンマンと銘打ちながら実質濃厚なツーマン。
ワクワクしながら待つ。

で、定刻を5分ほど過ぎてMARU(ドラム)とHIROSHI(ベース)が登場。
なんと、THE NURSEではなくD・O・Tが先の出番なのでした。
NEKO(ヴォーカル)が現れて舞い踊る。
そこからしばらくMCなしで、「岸壁の母」を含む反戦・反権力色の強い怒濤の4曲。
昨今の情勢に対する、メンバー3人の怒り・悲しみ・いら立ちが強烈に透ける。
そして「Less Is More」など御馴染みの曲だけでなく、新曲も次々に披露されていく。
あまりに久しぶりのライヴとあって、”ステージ勘”が戻り切っていないような部分もあったものの、勢いは凄まじい。

MARUのドラムが以前より軽めにスタスタと突っ走る…というか、HIROSHIのベースがとんでもなくデカくて、ドラムを凌駕するような場面が時々あった。
「BIRDS EYE VIEW」のような”ポップ”な曲でもバリバリと鳴りまくるベース、それでいてメロディアスでもあるのだから、「どうやって弾いているのだろう…?」とつい手元を凝視してしまったり。
ともあれヴォーカル、ベース、ドラムというミニマムな編成のアラビック・ハードコアは健在でした。

D・O・Tのステージが約45分。
それから15分ほど経って、氏家悠路(ドラム:元EXCUTE、HIGH RISE他)と、レプリカントのような容貌のカッコいい女性ベーシストがステージに登場する。
「あれっ、HIROSHIさんがベース弾くんじゃなかったの?」と思ったら、HIROSHIもステージにいる。
まさかのツイン・ベース!
ウィッグで髪型を変え、タイトなミニスカート姿にお召替えしたNEKOが出てくる。
2022年版の再結成THE NURSE。
ベースの女性はCAPTAIN HOOKのMARCH。
彼女と氏家がリズムを支え、HIROSHIは歪んだベースでリード・ギター的なフレーズを弾いていく。
リード・ベースとリズム・ベース…?
自身のバンドでは近年ギターとヴォーカルを担当している氏家、ドラムも衰えていない。

驚いたのはTHE NURSEとしての新曲が披露されたこと。
更に驚いたのは、D・O・Tの4thアルバムに続いて、NURSEのアルバムが準備されているというMC。
ソノシートと7inchしか出していないNURSEが、この21世紀にアルバムを…!

THE NURSEのステージが約30分。
アンコールは、本編ラストでも演った超絶名曲「ナース」を、MARUのドラムにNEKOと氏家悠路のツイン・ヴォーカルで!
「いつでも! どこでも! あなたの! ナース!」…何度聴いても破壊力抜群ですね。
(MARUがNURSEの曲を叩くのは初めてだったという)

最後はNEKO一人がステージに残り、長いMC。
様々な想いが溢れ、最後は感極まって涙。
もらい泣きしそうになった人も多いのでは。


会場ではいろいろな人に会った。
みんなD・O・Tのライヴを心待ちにしていたのだな。
(会えなくなった人もいる)
まだまだ状況は元通りにはならないと思うが、ともあれまた彼らのライヴが観られることと、新作を楽しみにしよう。

小池孝典/名もなき反抗

小池孝典.jpgこのブログで折に触れ大プッシュしてきたTHE ALLIGATOR BLUES。
(ライヴが本当に最高なんだ)
御多分に漏れずというか彼らもコロナ禍で活動はストップしたままだが、ここに”ワニー”こと小池孝典(ヴォーカル、ギター)の2ndソロ・アルバムが登場。
以前このブログでも紹介したソロ作『夏の蜃気楼』(https://lsdblog.seesaa.net/article/201607article_1370.html)から、実に9年近く経っている。
(ALLIGATOR BLUES以前のthe CHICKEN mastersからでは何年だろう。小池との付き合いも随分長くなったモノだ)

盤はCD-Rだが、上質な作りの紙ジャケに、全曲の歌詞を掲載したインサートが付属している。
何処かの喫茶店で撮影したのであろうジャケット写真は、テーブルの上にコーヒーと煙草。
昭和~平成前半のたたずまいだ。

例によってICレコーダー一発録りのサウンドは、デモをそのまんまリリースしたような飾り気のなさだが、一方で『夏の蜃気楼』同様にすぐ目の前で小池孝典が歌い叫んでいるような生々しさ。
で、ブルーズやR&R以前にフォークを感じさせた『夏の蜃気楼』に較べると、今回はTHE ALLIGATOR BLUESと違った意味でRAWなブルーズ色やや強めか。
ミシシッピ・ジョン・ハートの戦前ブルーズ「Praying On The Old Camp Ground」に日本語の歌詞を乗せた「ヒトカノヒト」や、歌詞が”Yeah baby boogie is you all night long”しかない「Baby, Boogie Is You」に顕著。

一方で歌詞の世界は相変わらずとも言うべき”小池孝典節”。
”斑模様の鈍い空/咲く青はぼんやりただれ/ちぎれた虹の向こう側/だれて溜まる鮮血の今日”(「名もなき反抗」)
”Oh 当然苦しい so I'm down”(「Too Much Down」)
”恋はいつでも摩天楼”(「無垢なまでに危険な唇」←最高に意味不明)

そして近年のTHE ALLIGATOR BLUESでは聴かれなくなった歌謡曲テイスト/”一人称が女”の演歌テイスト…は”メロメロメロメ”と繰り返される「メロメロ」に集約。
”笑わせるじゃないか/あたしときたら/なんてみゆきがるのはもう/お暇(いとま)よ”
”みゆきがる”って…!

9曲27分半のアルバムは、23日から発売中。
何よりTHE ALLIGATOR BLUESのライヴが観たいな。
数年前、彼らのライヴ中、ゲルチュチュのハッチが狂ったように踊り続けていた…と書けば、このブログの読者様の半分くらいには、小池孝典のヤバさがわかるはず。