
1990年結成。
バンド名は英語で”CRAZY BIRD”を意味するとか。
メンバーはニーナ・C・アリス(ヴォーカル、キーボード)、ジム・フォックス(ギター、キーボード)、ヨギ・ラウテンベルク(ベース)、ニック・テリー(ドラム)の4人。
ジムはパンク・バンドPVC5の、ヨギは同じくCLUB Xの元メンバー。
アルバムにはヴェテラン・セッションマンのトマス・グランツ(キーボード)も2曲で参加している。
(トマスはその後のアルバムにも参加)
国内盤CDの帯には”ベルリン最強のリズム・セクション“”噂のジャーマン・メタル”という勇ましい惹句が躍っている。
レミーに目をかけられ、MOTORHEADのツアーのサポートを務めたバンド…ということで注目したのだが、音楽性はMOTORHEADっぽくはない。
ずっしり重くてシンプルなリズム・セクションに甲高いアグレッシヴなヴォーカルは、むしろブライアン・ジョンソン参加後のAC/DCに近いタイプ。
(速い曲では『ORGASMATRON』当時のMOTORHEADを思わせる部分も)
つまり、帯にあるようなジャーマン・メタルではない。
アメリカでウケそうなハードR&R。
ハイライトは5曲目「In Another World」だろう。
中盤でのジム・フォックスのギターは明らかにジミ・ヘンドリックス「Voodoo Chile」を思わせ。
そのあとのサイケデリックなギターとニーナ・C・アリスのヴォーカルの絡みはほとんどLED ZEPPELIN「Whole Lotta Love」。
更にドラム・ソロまで入る。
グランジ全盛の時代とは思えない、実に12分半に及ぶクラシック・ロック影響下の熱演。
他のオリジナル曲もキャッチーなリフに引っかかりのあるヴォーカルでなかなか聴かせる。
THE KINKSのカヴァー「All Day & All Of The Night」もユニーク。
バンドはリズム・セクションを交代させながら、2007年までに6枚のアルバムをリリース。
03年の『ALBUM OF THE YEAR』ではレミーがバッキング・ヴォーカルでゲスト参加している。
その後15年ほどアルバムのリリースがなく、ニーナ・C・アリスはレミー死後にスリム・ジム・ファントムらがやっていたHEAD CATの活動にも関わっていたが、SKEW SISKINは解散したワケではなさそう。
さて、コレが2022年最後の投稿になる予定です。
苦しいなりに、どうにか年は越せそう。
皆様、来年もどうぞよろしくお願いします。