COURAGEOUS CAT CLUB vol.7

COURAGEOUS CAT CLUB vol.7.jpgHiroshi The Golden Arm(THE GOLDEN RAT)が制作している、ジョニー・サンダース・ファンの、ジョニー・サンダース・ファンによる、ジョニー・サンダース・ファンのためのファンジン。
昨年のVolume 6(このブログで紹介漏れたような気がする…)以来となる第7号。
(とはいえ今号はジョニーの話題少な目だけど…)
先日の「MUSASHINO PUNKS NOT DEAD!!!〜JOHNNY THUNDERS MEMORIAL GIG!!!〜」@武蔵境STATTOから発売となっていたが、紹介遅れた。
ごく少数部数のため、もう残部僅少かも。


表紙からもおわかりの通り、今回はシド・ヴィシャスのお話が中心。
映画『ナイトクラビング:マクシズ・カンザス・シティ』公開決定に合わせて、一昨年の第4号(https://lsdblog.seesaa.net/article/202112article_25.html)以来となる、NEW YORK DOLLSファンクラブ会長・赤羽貞明氏のインタヴューをフィーチュア。
シド生前最後のライヴを観た(しかも撮影もしていた!)という赤羽氏ならではの濃い思い出話が読めます。
(珍しい写真もいっぱい。なんと、MAX'S KANSAS CITYのメニューまで載っている)


他に、KADOI THE HEARTBREAK氏による初ジョニー・サンダース体験のお話とか。
Mr.RATBOYによるベベ・ビュエルの思い出とか。
(べべのアルバム『RETROSEXUAL』に関わっていたのか。あとでクレジットを確認しよう)


不定期刊行ながら、今後もHiroshi The Golden Armが生きている限りは続けてほしいファンジンです。
あとイヴェント「RETURN OF THE LIVING DOLLS」も。

FLEETWOOD MAC/'LONDON LIVE '68'(1992)

FLEETWOOD MAC LONDON LIVE 68.jpgFLEETWOOD MACについては、ずっと以前に1969年の発掘ライヴ音源『LIVE IN BOSTON』を紹介したが。
こちらはその約1年前、デビュー間もなかった時期のライヴ。

1986年に『LONDON LIVE '68』としてリリースされた発掘音源の再発。
68年4月27日、ロンドンのPOLYTECHNIC OF CENTRAL LONDONでのライヴ。
その時のポスターを用いたと思われるこの再発盤のジャケットは、86年のオリジナルよりもずっと良い、と思う。
(前座がダスター・ベネットだったことがわかる)

1967年に結成されたバンドが、ベーシストを交代して68年2月に1stアルバム『PETER GREEN'S FLEETWOOD MAC』をリリースして間もない時期のライヴ。
パーソネルはピーター・グリーン(ギター、ヴォーカル)、ジェレミー・スペンサー(ギター、ヴォーカル)、ジョン・マクヴィー(ベース)、ミック・フリートウッド(ドラム)の4人。
ダニー・カーワン(ギター)をフィーチュアしたトリプル・ギターでの『LIVE IN BOSTON』と違い、オリジナルの4人編成での演奏。
ポスター/ジャケットを見ると、当時のバンドがデビュー・アルバム同様に、当時”神”エリック・クラプトンを超えたと評されたピーターをフィーチュアした”PETER GREEN'S FLEETWOOD MAC”であったことがわかる。
一方オープニングのMCでは単に”FLEETWOOD MAC”と告げられているが。

ともあれヒット・シングル「Black Magic Woman」もまだなかった時期のライヴ。
レパートリーは約1年後の『LIVE IN BOSTON』と1曲も重複していない。
(ラスト「Bleeding Heart」がフェイドアウトしていることからして、ここに収録された約50分で全部ではなかったはずだが)
ピーター・グリーン作の「The World Keeps On Turning」以外、すべて黒人ブルーズのカヴァー。
演奏自体は、正直言えば地味だ。
黒人になりたい…けどなれない、R&Rあがりの白人によるブルーズ・ロック。
しかしオーディエンスの反応はかなり熱狂的。
当時間近に見たり聴いたりする機会がそうそうなかったはずの黒人音楽を、フロアの若者たちと同世代のバンドが、同時代的なロックのフィーリングを加味しながら演奏する、独自の英国ホワイト・ブルーズ…は、1968年英国のオーディエンス、には響いたのだろう。

白人ブルーズの時代は、一方でサイケデリックの時代とリンクしていた。
ピーター・グリーンもジェレミー・スペンサーも、そしてその後加入するダニー・カーワンも、結局サイケデリック・ドラッグに蝕まれていくことになる。

EL ZINE VOL.60

EL ZINE VOL.60.jpgはい、EL ZINE最新号、27日発売です。

今回はイライザ・ロイヤル女王様(イライザ・ロイヤル&ザ・総括リンチ)にインタヴューしましたよ。
2015年にBollocksでやったインタヴュー以来、実に7年半。
特にリリースとかライヴとかも関係ないタイミングで、いつもの連載よりも多い5ページにわたってお届けしております。
イライザ様、とにかく話が面白い。
ここしばらくのEL ZINE連載の中でも飛び切りの面白い記事になったと思います。
皆様、是非お読みください。

あと、巻頭は前号に続くTシャツ特集。
こちらにも参加しております。
俺のは全部MOTORHEADのTシャツ…って、パンクじゃないけどさ。
俺同様、バンドやってない人でも写真家Yoshi Yubai氏とかのコレクションが見られます。
表紙は掟ポルシェさんのTHE STALINシャツ(パチモン)。


他にも、ベルギーのPRIVATE JESUS DETECTORのロング・インタヴューとか。
メンバーもルックスも変化したSEX VIRGIN KILLERのインタヴューとか。
「パンク・ロッカー愛器特集」前半とか。
(元SUPEARSNAZZのトモコとか、普段あんまりEL ZINEに名前が出ないような人たちも)
LAのTHE HAVOCのインタヴューとか。


驚いたのは肉奴隷のインタヴュー。
イライザ女王様の穴奴隷の名前のきっかけとなったバンド。
今回イライザ様のインタヴューを突然思い付いたのは、やはり必然だったのかと…。