YES/LIVE IN THE USA, '79(2021)

YES 1979.jpg1979年4月26日、ウィスコンシン州ミルウォーキーのMECCA ARENAでの演奏をフル収録したCD2枚組。

全英4位・全米5位を記録した1974年の『RELAYER』(https://lsdblog.seesaa.net/article/201911article_18.html)で多大な貢献を果たしたパトリック・モラーツは、結局その1作きりで脱退。
(クビだったらしい)
後任にはまさかのリック・ウェイクマンが復帰し、YESは『TALES FROM TOPOGRAPHIC OCEAN』(73年)当時の編成に戻る。
しかし『TALES FROM TOPOGRAPHIC OCEAN』の大作志向を嫌って脱退したリックが戻ったからには、音楽性のシフトは当然だった。
3年ぶりのオリジナル・アルバムとなった『GOING FOR THE ONE』(77年)では、15分半の「Awaken」を除いて3~8分と、楽曲はコンパクトになり。
パンク・ムーヴメントの年に出た『GOING FOR THE ONE』は、全英1位・全米8位の大ヒット作となっている。
そして、続く『TORMATO』(78年)ではすべての楽曲が2~7分と、更にコンパクトになった。
ヒプノシスがデザインしたジャケットにロジャー・ディーンのロゴが載っている『GOING FOR THE ONE』『TORMATO』共に、何となく木に竹を接いだような(?)印象があるものの、『TORMATO』も全英8位・全米10位と大健闘。

『TORMATO』リリースと前後して1978年8月からスタートしたツアーはYES結成10周年記念として位置づけられ、バンドはアメリカとイギリスを精力的に廻る。
で、このCD。
放送用音源ということだが…コレ、オーディエンス録音じゃないでしょうか。
(ただし当時のオーディエンス録音としてはかなり良好な音質)
オープニングの「Close Encounters Of The Third Kind」からいきなり「Siberian Khatru」で盛り上がる。
ただ、音色やアレンジにやや違和感。
リック・ウェイクマン、機材のアップデートが裏目に出たか。

ともあれ新しい曲に古い曲、2時間以上にわたって次々に繰り出される。
クリス・スクワイアのベースが唸る「The Fish」、ジョン・アンダーソンの独壇場「Soon」、そしてリック・ウェイクマンのソロ…と、各メンバーの見せ場もたんまり。
パンクが既にニュー・ウェイヴへと移行していたこの時期にあって、恐竜扱いされていたプログレの人たちが現役ぶりを見せつける。
当時オールド・ウェイヴ勢を揶揄する際に”お城に住んで3年に1枚しかアルバム出さない…”みたいな常套句があったみたいだけど、何しろYESは『RELAYER』から『GOING FOR THE ONE』までのブランクを除けば、どうかすると1年に満たないペースでアルバムを出しまくり、ツアーもしまくっていたんであって。
メンバーにしてみれば、ロートルの恐竜扱いなんぞは身に覚えのないことだったろう。
そして、パンクもニュー・ウェイヴもほとんど「なんじゃそりゃ」だったに違いないアメリカ地方都市のオーディエンスも。
もちろん最後は「I've Seen All Good People」「Roundabout」で大いに盛り上がる。

しかしこの編成は続かず。
ツアー後の1979年9月から新作の制作を開始しようとしたYESだったが、ジョン・アンダーソン、リック・ウェイクマンと他の3人との方向性の違いが露わになり、レコーディングは頓挫。
80年3月に改めてレコーディングが開始された時には、ヴォーカルとキーボードはトレヴァー・ホーンとジェフ・ダウンズに交代していた。
ジョンとリックは本人たちが知らないうちに脱退扱いにされていたらしい。
そして、クリス・スクワイアとアラン・ホワイト以外はその後出入りを繰り返すことになるのだった。
メンバーの入れ替わりを重ねながらも『UNION』(91年)までは全英・全米20位以内に入り続けていたYESのアルバムは、『TALK』(94年)以降はチャート上位に顔を出すことがなくなっていく。

EURO-ROCK PRESS Vol.97

EURO-ROCK PRESS Vol.97.jpgはい、EURO-ROCK PRESS最新号、明日31日発売です。


今回は、けっこう大変なこと(?)になっていて。


まず、例によってレヴューをたくさん書いています。
ラインナップは以下の通り。






THE ANSWER
ATOMIC ROOSTER(×3)
DELAIN
DIE KRUPPS(×2)
THE DOOBIE BROTHERS(×3)
DRAGON'S EYE
FOCUS
GUARDIAN'S NAIL
HAINT
IN FLAMES
INSOMNIUM
MANESKIN
THE MODERN LOVERS(EURO-ROCK PRESSにMODERN LOVERS!)
NODENS ICTUS
OZRIC TENTACLES
サイケ奉行
RISE OF THE NORTHSTAR
清水保光
SUOTANA
V2 SCHNEIDER(×2)
V.A./GUITAR LEGENDSFROM EXPO '92 SEVILIA ROCK NIGHT VOL.3

27枚。

他にも。
表紙と巻頭はVAN DER GRAAF GENERATORで、ここでも旧作のレヴューを1枚。
2月に来日したアクス・ゲンリッヒのライヴレポートとインタヴュー。
3月に来日(というか帰国)したTUKICOこと山根星子(TANGERINE DREAM)のライヴレポートとインタヴュー。
更に、山根さんの3年前のインタヴュー(TANGERINE DREAM来日キャンセルでお蔵入りになりかけてたやつ)。
TANGERINE DREAMのアルバムのレヴューも4枚。

そして、4月にあったXOXO EXTREMEワンマンのライヴレポート。
コレがカラー3ページにちょろっとテキスト、ほとんどキスエクのグラビア…。
(実は俺が写り込んでる写真も1枚あるんだけど、絶対わからない)


…と、今回書きまくりました。
皆様、是非お読みください。

6月は大森

CLUB-D.jpgはい、6月は3ヵ月ぶりに「CLUB-D」で回します。

以下、主催者Die-sukeの告知文を無断転載。






SOUTH TOKYO ROCK&DJ EVENT 「CLUB-D」 Vol.78

6.22(Thu)
大森AIN'T NO#
Open 19:00
Start 20:00
Close 23:00
Charge \1,000(1Drink込み)

大森AIN'T NO#
大田区大森北1-34-14 ツインビル1F(JR京浜東北線大森駅東口徒歩5分)
Tel:09041340191

DJ
Die-suke
Z
大越よしはる
ヨカローモン(ガリリン會)
KIMI
いでっち(美華飯店)
ジャンクエナジー

タイムテーブル
20:00〜20:25 大越
20:25〜20:50 ジャンク
20:50〜21:15 ヨカ
21:15〜21:40 KIMI
21:40〜22:10 DJバトル
22:10〜22:35 Z
22:35〜23:00 いでっち
23:00〜 クローズ(Die-suke)

久々通常回です、たぶん今年初?スライダーズ祭りが終了したので、色々回したいの増えてるからバトル辺りで色々出したいと思います。後は、今度こそ甘食を確保する。
皆さん遊びに来てねー^_^


以上。
さて、何を回そうかな。
ゆっくり考えよう。
皆様、是非おいでください。