40 Years

FIRM.jpgこのブログで、時々今年は19××年から40年だとか50年だとかいう話をしてるけど。
2024年というと…1984年から40年ではないですか。

1984年。
以前から何度か書いてるけど、俺が初めてMOTORHEADを聴いた年であります。
「Killed By Death」だったか、それとも「Over The Top」のライヴ・ヴァージョンだったか。
どっちもNHK-FMで聴いたんだけど、「Killed By Death」はともかく、「Motorhead」(ライヴ・ヴァージョン)のB面だった「Over The Top」をかけるそのセンス…。

初めてBLUE OYSTER CULTを聴いた年でもあった。
学校の先輩・H矢さんの家で「元祖ヘヴィ・メタルのBLUE OYSTER CULTってどんなのですか?」と言って、ライヴ盤『SOME ENCHANTED EVENING』(1978年)の「(Don't Fear)The Reaper」を聴かせてもらったのだった。
「カントリー・ロックか…?」と思ったのは、今日発売のEURO-ROCK PRESSで書いた通り(笑)。
同じ1984年のうちに、これまたNHK-FMで「Dominance And Submission」のライヴ・ヴァージョンと「Take Me Away」を聴いた。
(「Take Me Away」は当時の最新作の曲だったから、ラジオでかかったのも納得出来る)

そして、俺が初めてイギー・ポップの”声”を聴いたのも、1984年だった。
その頃、弟が買ってきた「ROCK SHOW」でイギーのことを知ったのだが、まだレコードは持ってなくて。
MOTORHEADやBLUE OYSTER CULTと違って、ラジオでイギーの曲がかかることもなかった。
で、FM(多分FM北海道)でデイヴィッド・ボウイのシングル「Blue Jean」(https://lsdblog.seesaa.net/article/503230969.html)のB面曲「Dancing With The Big Boy」を聴いた時に、初めてイギーの声を聴いたのだ。
ぶっちゃけイギーの声は全然よく聴こえなかったけど。

1984年。
ミニコンポを手に入れた俺が、初めてレコードを買った年でもある。
最初に買ったのは、これまた以前書いたかも知れないけど、QUIET RIOT『METAL HEALTH』とALCATRAZZ『NO PAROLE FROM ROCK 'N' ROLL』、そして戸川純『玉姫様』。
メタルの2枚は札幌のTOWER RECORDSで、戸川純は近所のレコード屋「ムラタ」でだったはず。
83年から「ベストヒットUSA」を観始めて洋楽ロックに開眼した俺は、その年にアルバムをリリースしていたIRON MAIDENやAC/DC、翌年初頭にアルバムを出していたJUDAS PRIESTなどの影響で、84年春の時点ではメタルにズブズブになりつつあった。
一方で、83年に”散開”したYMOからの影響を引きずり続けていた時期でもあったのだ。
85年に中古盤屋通いを始めるまで、俺の手元にはこの3枚以外にはMEN AT WORK『CARGO』(83年:大好きだったんですよこのバンド)とか限られたレコードしかなく、ターンテーブルにはH矢さんから借りたハード・ロック/ヘヴィ・メタルのレコードが常に乗っていた。
BLACK SABBATH、URIAH HEEP、DEEP PURPLE、SCORPIONS。
(H矢さんはMOTORHEADやAC/DCはもちろん、METALLICAもVENOMも聴いていなかった)
その頃パンクにも興味を持ち始め、初めて貸しレコード屋で借りたのがSEX GANG CHILDRENだった…という話は、前に書いた。

そんな具合なので、1984年当時にリリースされたレコードをガンガン買ったりはしていなかったし、そもそも出来なかった。
(何しろ金も情報もなかった)
今は84年にリリースされたマニュエル・ゲッチング『E2-E4』を聴いているが、俺がこのアルバムを買ったのはCD化された90年代のことだ。
84年の時点ではマニュエルのマの字も知らなかった。
俺にはFM北海道の「ハードロック・スペシャル」で聴いたACCEPTやBISCAYAが大ごとだったんだよ、その頃は。


このブログ、今日の時点でSeesaaブログの音楽部門で9位、総合で265位につけています。
あわわわわ皆様ありがとうございますありがとうございます…。

EURO-ROCK PRESS Vol.101

EURO-ROCK PRESS Vol.101.jpgはい、EURO-ROCK PRESS最新号、明日発売です。

前号のMOON SAFARIに続いて、今度の表紙と巻頭はBAROCK PROJECT。
うん、メンバー全員70代のバンドとかじゃなくて、こういうバンドをプッシュしていかないとプログレ界の今後はないぞ、多分。
とか言いつつ、今号も中身は大体おじいちゃんばっかりだが…。


ともあれ今回もレヴューたくさん書きました。



BAD COMPANY
BEREAVED
CHRIS BEYA'S ATOLL
eleanor
END ALL
EVERGREY(×5)
FEUERSCHWANZ(×2)
いかめがねすーすー
IN FOR THE KILL
JUDAS PRIEST
LEAVES EYES
LEE AARON
MY DYING BRIDE
PLASTIC DOGS
RE-ARISE
SAXON(DIAMOND HEADのブライアン・タトラー加入!)
THORAX-WACH
XTC


23枚。
たくさんとか言って、いつもよりかは少なめ。

問題はそれ以外だ…。
クリス・ベヤ(CHRIS BEYA'S ATOLL)にインタヴュー、あと関連作のレヴュー。
(35年前に札幌でATOLLを観て、まさか今になってインタヴューの機会が巡ってこようとは…)
ダモ鈴木の追悼記事と、関連作レヴュー。
デレク・シェリニアンとロン”バンブルフット”サールの新バンド・WHOM GODS DESTROYの記事。

そして、BLUE OYSTER CULTの特集10ページ!
ドナルド”バック・ダーマ”ローザーのインタヴュー含む。
思えば俺が初めてEURO-ROCK PRESSで仕事したのが、1999年のBLUE OYSTER CULTライヴ・レポート。
それから25年経って、当のメンバーにインタヴューが実現しようとは…。

レミーへのインタヴューが実現しなかったのは残念だが、MOTORHEADオリジナル・メンバーのラリー・ウォリスにはインタヴューして、MOTORHEADの話も聞いている。
イギー・ポップにもインタヴューした。
今回ドナルド”バック・ダーマ”ローザーのインタヴューが実現したことで、俺が初めてMOTORHEADとBLUE OYSTER CULTを聴いてから(そしてイギーの名を知ってから)実に40年を経て、個人的”三本柱”のインタヴューが遂に(一応)達成されたのだった。
(まあどれも俺は質問考えただけで、実際のインタヴューは通訳さんがやったんだけどね。今回も金子みちるさんに御苦労をおかけしました…)


ともあれいわゆる商業音楽誌でこの規模のBLUE OYSTER CULT特集というのは、多分最初で最後でしょう。
皆様、是非お読みください。

KISS/DOUBLE PLATINUM(1978)

KISS DOUBLE PLATINUM.jpg俺が初めて買ったKISSのCDがコレだった。
1994年の廉価盤。
(1800円)
コレ以前はアナログで、それにそもそもアルバムをたくさん持っていたワケじゃなかった。
KISSの有名曲は、大抵ラジオからエアチェック(死語)してあったから。

2度目の来日の直後、1978年4月にリリースされた、KISS初のベスト盤。
『KISS』(74年:https://lsdblog.seesaa.net/article/202003article_11.html)から『LOVE GUN』(77年)までのスタジオ作6枚から20曲。
「Strutter」は新録の「Strutter '78」で、他にも収録曲の約半分がリミックスされている。

「Strutter '78」はちょっとディスコ入ってる。
このアレンジには賛否両論あったようだが、今にして思えば翌年の「I Was Made For Lovin' You」(https://lsdblog.seesaa.net/article/201607article_1608.html)の布石だったということになる。

で、リミックスは古い曲ほど効果てきめん。
ボブ・エズリンやエディ・クレイマーがプロデュースした1976年以降の楽曲に較べて、ケニー・カーナーやリッチー・ワイズやニール・ボガートが手掛けた初期3枚のアルバムは、本当に音がしょぼかったから。
(でもオリジナルのスッカスカな音をこそ愛す、という人もいるかも知れない)

ともあれ70年代のオリジナルKISSの名曲がたっぷり堪能出来る1枚。
(LPは2枚組だったけどね)
ってか、74年から77年までの4年間でスタジオ作6枚、ライヴ盤2枚って、なんという制作ペースだったことか…。

この前の『ALIVE Ⅱ』(1977年)が全米7位、全英60位、オリコン10位。
このベストが全米22位、オリコン19位。
この次の『DYNASTY』(79年)が全米9位、全英50位、オリコン21位。
そしてその次の『UNMASKED』(80年)は全米35位。
ピーター・クリスの名前がクレジットされながら実際には参加していない『UNMASKED』で、アメリカでのチャート・アクションはガタッと落ちる。
(しかしNew Wave Of British Heavy Metalに沸くイギリスでは48位、オリコンでは15位)
全盛期の終わりを目前にしたベスト盤だったのだなあ。
(全英チャートではむしろ80年代の方が順位上がるんだけどね)