
(ただしここ何年かは固定したラインナップだ)
レミーの自伝本『ホワイト・ライン・フィーヴァー』(https://lsdblog.seesaa.net/article/201607article_1867.html)によれば、リーダーであるデイヴ・ブロックがHAWKWINDのライヴに現れないことも少なくなかったのだという。
流石に今のHAWKWINDでは考えられない。
で、デイヴ・ブロックがロンドンでのHAWKWINDのライヴに姿を現さなかったある日、ニック・ターナーはトゥインクにリード・ギターを弾くよう頼んだのだという。
コレにわかにも信じられない話だなあ。
だってトゥインク、ドラマーじゃん…。
しかしそんなデタラメが本当にまかり通ってしまうのが、当時のHAWKWINDだったらしい。
(もちろんトゥインクにリード・ギターは弾けず、そもそも渡されたギターには弦が2本しかなかったとか)
それにしても…以前にも書いたが、HAWKWIND在籍時のレミーのドラッグ使用は、種類も量も頻度もかなりとんでもない。
レミー曰く、「俺たちの誰も、アシッドで本当に頭イカれちまう奴がいるなんて知らなかった」と(…)。
周辺の人脈では、既にシド・バレットが完全にイッてしまっていたはずなんだけど。
レミー脱退後のアルバム『ASTOUNDING SOUNDS, AMAZING MUSIC』(1976年:https://lsdblog.seesaa.net/article/201708article_24.html)でデイヴィッド・ギルモアがミックスに参加していたりで、PINK FLOYDとはわりと近いところにいたHAWKWINDだし、シドと一緒にやってたトゥインクも周辺にいたんだから、何か聞いてなかったんかねえ。
そして、ヘロインだけはダメだと常々言っていたレミーは、その一方で「少なくともスピードは人間の身体機能を衰えさせないクスリだ」などとのたまっている。
このあたり、やはりドラッグに対するあまりに独自な持論を語っていたウィリアム・S・バロウズに共通するモノを感じたり。
ともあれ、アメリカとカナダの国境でドラッグがらみで逮捕されたレミーは、(結局誤認逮捕だったワケだが)保釈されてトロントでステージを務めた後、HAWKWINDを解雇されることになるのだった…。