寺内タケシとバニーズ/運命(1967)

画像前にも書いたけど、学生の時にサイケデリック・ロックを聴き始めた頃、QUICKSILVER MESSENGER SERVICEなんて全然魅力がわからなくて、とにかくファズがビリビりいってるようなのを喜んで聴きまくっていた。
そうすると、一部のグループ・サウンズのキテレツさに「おお、こりゃ面白いわい」となって、一時期集めてた。
何しろ金がなかったし、中古レコード屋に行ってもそれほどいろいろ売ってるワケじゃなかったんで、そんなにいろいろ買えなかったんだが。
そんな頃に、ない金で無理して買ったうちの1枚。
けっこう高価かったはず。

寺内タケシとバニーズは、FMで「太陽野郎」を聴いたのが初めてだった。
その頃は全然知識がなくて、「あれっ、寺内タケシというと、ブルージーンズでTHE VENTURESみたいなのをやっていたのではなかったっけ?」と思った。
(ヴォーカルが後に“ヒロシ&キーボー”でヒットする黒沢博…というのを知ったのは、ずっとずっと後のこと)

バニーズは、寺内タケシが最初のブルージーンズをやめた後、1966年に結成。
THE BEATLESとかを聴いて、時流に乗ってヴォーカルを立てたバンドを…とか考えたんだろう、多分。
で、「太陽野郎」を聴いた後にこの7inchを見かけて、今度は「あれっ、バニーズってブルージーンズみたいなエレキ・インストゥルメンタルもやってたんだ?」と思った。
(当初はインストゥルメンタルとヴォーカルもののシングルを交互にリリースしていたらしい)

で、聴いてぶっ飛びました。
A面でベートーヴェンの「運命」、B面でシューベルトの「未完成」をエレキ化してるんだけど。
とにかく「運命」の、寺内タケシのイカレた速弾きと、バンド全体のむやみなハイテンション。
(エンディングに入る雄叫びがまたカッコいい)
この人、絶対ノーキー・エドワーズとかより上手いよね…。
実に凄まじい。
日本ロック史上最初のギター・ヒーロー…。
DJでもよく回したなー。

当時オリコンチャートの12位を記録して、1967年(昭和42年)レコード大賞の“編曲賞”も受賞したんだそうで。
その後、70年代にブルージーンズでTVに出た時の演奏とかも観たけど、やっぱり凄かったな…。

それにしても、ジャケットがまた何とも言えん。
ギターをヴァイオリンっぽく逆さに構えて弓を持ったりしておどけた顔…という他のメンバーに対して、ただ一人ギターを普通に構えて真剣な表情の寺内タケシ(コスプレなのに)。
やはりというか、ただ者ではない…。


その後、GSブームに便乗する形だったのか、歌モノの比重が増え。
結局バニーズは寺内タケシから独立することに。


ソニー・ヴィンセント、行けんかった…。


(2024.1.1.改訂)

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