1stアルバム『THE ALLIGATOR BLUES』(2012年:https://lsdblog.seesaa.net/article/201607article_1006.html?from_sp)から約1年半であり、メンバー交代から約1年半、でもある。
前作リリースと前後して初代ドラマー・横田大樹が脱退。
このアルバムでは二代目ドラマー・松永直樹が叩いている。
現編成でのライヴは一度しか観ていないんだけど、その後二人がライヴを重ねるうちに醸成されて行った新たなコンビネーションが、ここには刻まれている。
基本線は結成時から変わらない、荒々しく八方破れなエレクトリック・ブルーズ。
THE WHITE STRIPESやJON SPENCER BLUES EXPLOSIONといったベースレスのバンドを基本的にスルーして、黒人のプリミティヴなブルーズからの直接的な影響をを独自に日本語化した、ロッキン・ブルーズ。
それは前作以上にアグレッシヴさを増している。
スライドを交えて荒々しく奏でられる小池孝典のギターとシャウト。
そして松永直樹のドラム。
前任ドラマー・横田大樹のドラミングが比較的シンプルでぶっとい、大きなノリを創り出すスタイルだったのに対して、松永のドラムは傾向を異にする。
空間を埋め尽くすような手数による、ある種ブルータルとも言えるドラミング。
(メタル出身らしい)
煽られるように、小池孝典のギターとヴォーカルもアグレッションを増している。
歌詞に見られる独特の言語感覚は相変わらず、というか更に凄いことに。
「カムな女」での“雷鳴的ザナドゥ/土星的アンサンブル”はまだいいとして、“シーラカンス/クラッシュ/アノマロカリス/アンモナイト/ルーシー”って…。
“浮き上がったら囚われの身だ”(「蒼い瞬き」)、“生まれたその次はサヨナラじゃないか”(「オオカミの月光挽歌」)といった無常観も、それ故に今を生き切らんとする渇望のビートを加速させる。
(“Live for today”じゃなくて“Live for now”だな)
ハイライトは「ルリアンブルー」だろう。
3/4拍子でつんのめるような、性急なブルーズに、突如として斬り込むゲストのオルガン。
そして、出ました、the CHIKEN masters以来小池孝典の十八番、“あなたが見ているその景色はあたしじゃなくてあなたの心の中”…昭和歌謡に通じる一人称が女、の世界観。
(楽曲やアレンジ自体に関しては、最初のCD-R「The Alligator Blues」を最後に歌謡的なテイストは聴かれなくなっているが)
ノスタルジックにしてドラマティックなアートワークもイイ感じ。
小池孝典のソロ・アルバム『夏の蜃気楼』に収録されていた「白い」のTHE ALLIGATOR BLUESヴァージョンも入ってます。
『turnin' on the RADIO MOON』、ライヴ会場では1月29日から販売中。
店頭発売は3月16日。
ライヴ会場ではリリースとライヴを告知したCM入りのDVDが特典で付いてくるみたいです。
(まだあるのかな)
(2024.4.4.改訂)
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