80年代後半に買い始めたのだけど、1989年に第6集が出た後、第7集で完結するまで15年以上待ち続けた。
読み直す…というか、その後出た別巻は買ったきり読んでいなかったことに改めて気づいた(苦笑)。
やっぱりというか、「クトゥルフの呼び声」とか「インスマウスの影」とかが大好きなんだけど、一方でH.P.ラヴクラフトの活動中期に書かれたいわゆる“ランドルフ・カーターもの”は、あんまり好きじゃなかった。
だって、夢の世界で冒険したり彷徨したりするカーターって…「結局、寝てるだけやん!」って(←ミもフタもないなー)。
“ランドルフ・カーターもの”を代表する長編「未知なるカダスを夢に求めて」なんて、終盤、ナイアルラトホテップ(ナイアーラトテップ)の姦計で“魔王”アザトホース(アザトース)の元へ送り込まれそうになったカーターが窮余の末に繰り出した最終手段が…“起きる”って(笑)。
しかし、改めて読み返してみると、あんまり好きじゃなかった“ランドルフ・カーターもの”にしても、夢の世界で繰り広げられる波乱万丈荒唐無稽の一大スペクタクルには、改めて恐れ入る。
とんでもない想像力というか妄想力というか。
そしてそこに見え隠れする、H.P.ラヴクラフトという人の、カフカとタメ張る現実世界との折り合いの悪さ。
20世紀のアメリカを全力で拒否しようとするかの如き、古き佳きニューイングランドへの偏愛。
(そしてWASP以外の人種に対する超あからさまな偏見)
自分の作品世界の全体性・統一性に命を賭け、勢い余ってそれ以外のバランス(人生そのものを含む)が全部台無し。
いやー、作品も面白いけど、本人が一番面白いわ。
「ダニッチの怪」(「ダンウィッチの怪」…俺が初めて読んだ時は単に「怪」というタイトルだったと記憶する)を読んだのが小学3年生の時。
その時から俺の人生もかなり狂った気がする。
ってか、そんなもん図書室に置いとくなよ旭川市立神楽小学校(笑)。
『ネクロノミコン』が市立図書館に置いてあるようなもんだぞ(苦笑)。
METALLICAの「The Call Of Ktulu」あたりを筆頭に、ロック界にもH.P.ラヴクラフトの影響は色濃い。
そのあたりの話はまた今度書こうと思う。
それにしても、今みたいにH.P.ラヴクラフトが一般的(?)人気を得るとは、俺が『ラヴクラフト全集』を読み始めた時点ではまったく想像もつかなかったなあ。
しかし、“Nyarlathotep”を“ニャルラトホテップ”と読むのは馴染まない。
(2024.6.25.改訂)
この記事へのコメント