FUNKADELIC/LIVE-MEADOWBROOK,ROCHESTER, MICHIGAN-12th September 1971(1996)

画像コレが出た時は、びっくりした。
初期FUNKADELICのライヴ音源。
こんなモノが存在しようとは。
実際に聴いてみたら、いろいろな点で不満もあったけど、まずはコレが発掘されたこと自体を喜びたい。

タイトル通り、1971年9月12日、ミシガン州ロチェスターでのライヴ。
名作『MAGGOT BRAIN』リリース直後のステージ。
メンバーは、エディ・ヘイゼル(リード・ギター)、ハロルド・ビーン(リズム・ギター)、“ビリー・ベース”ことウィリアム・ネルソンJr.(ベース)、バーニー・ウォーレル(キーボード)、タイロン・ランプキン(ドラム)の演奏陣に、ジョージ・クリントン、ファジー・ハスキンス、カルヴィン・サイモン、レイ・デイヴィス、グレイディ・トーマスのヴォーカル陣。
総勢10名。
『MAGGOT BRAIN』まで参加していたタル・ロス(リズム・ギター)とティキ・フルウッド(ドラム)は脱退していて、この時のライヴはハロルドとタイロンが参加した初ステージだったとか。

いきなり、当時はまだ音源化されていなかった「Alice In My Fantasies」でぶっ飛ばす。
のっけから超ハイテンション。
残念ながら音質やバランスはあまり良くないが。

そして、当時の最新アルバムからタイトル曲にして超名曲「Maggot Brain」。
エディ・ヘイゼルが弾く「Maggot Brain」のライヴ・ヴァージョンが聴けるとは。
(もちろん、マイケル・ハンプトンのヴァージョンもそれはそれでイイんだけど)
アルバム・ヴァージョンを超える14分の大熱演。
(裏ジャケットには4分2秒と誤記されているんで、「短縮ヴァージョン?」とか思ったが、逆だった)
ワビサビに満ちたアルバム・ヴァージョンも最高ながら、ここではバンド・アレンジでまた違った感じ。
ジミヘン・マナーのギターが爆裂。
バーニー・ウォーレルの渋いオルガン・ソロも聴ける。

しかし、ここで「?」となってしまうのだった。
タイロン・ランプキンのドラムが、浮いている。
手数は多いが、全然曲に合ってない。
っていうか、この曲で手数は要らない…。
タイロンは元々上手いドラマーだし、レコーディングではこれまでにもティキ・フルウッドの代役を務めることが何度もあったものの、FUNKADELICでのライヴはコレが初めて。
この時点では、明らかにノリをつかみ損なっていた。

3曲目「I Call My Baby Pussycat」でヴォーカル陣が登場。
ほとんどハード・ロックだったそれまでのノリから、下世話にしてどす黒いノリへと一気に移行。
しかし、隙あらば随所で爆発する演奏陣。
(バーニー・ウォーレルのオルガンは時々凄くクラシカルで、この人いきなりDEEP PURPLEで演奏させてもちゃんと演れると思う…と思ったら実際DEEP PURPLEのトリビュート・アルバムに参加してた)
ヴォーカル陣も各人各様の個性で魅了。
ただ、タイロン・ランプキンが随所で外すんだよな…。
(もちろん、全体のノリによく合っているところもある)

結局、タイロン・ランプキンのプレイに業を煮やしたビリー・ベースが「Free Your Mind & Your Ass Will Follow」の途中で退場。
ライヴが腰砕けで終わる様子も、このCDにはそのまま収録されているのだった。
そして翌年、ビリーとエディ・ヘイゼルが脱退。
FUNKADELICはそれ以降も存続したし、ビリーとエディはその後もレコーディングには参加しているが、ビリーによれば二人が脱退した時点でバンドは解散も同然だったという。
ではその後のFUNKADELICは何だったのか…。

ともあれ、今となっては負の側面も含めて貴重なドキュメントだ。
エディ・ヘイゼルもタイロン・ランプキンも、もうこの世にいない。


追記:
この記事、ナニゲにアクセス数多い。
ちょっと意外。

(2019.6.5.)


(2024.8.16.改訂)

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