英チェリー・レッド傘下の新レーベル、チューン・イン(リリースはまだ2枚ながら、サイケの再発レーベルってのが丸わかりな名前だね)の第1弾。
ボストン発、キーボードを含む5人組の1stアルバム(ちなみにチューン・インの2枚目が2ndアルバム)。
オリジナル・リリースは1968年。
いわゆる“ボスタウン・サウンド”ってやつか。
しかし、このボスタウン・サウンドという括り自体、サンフランシスコのサイケ・シーンを総称する“フリスコ・サウンド”の二番煎じ的に、業界主導でこしらえた呼称だったらしいんで、まあ実態らしいものはなかったみたい。
一般にボスタウン・サウンドってえとULTIMATE SPINACH…だと思うが、THE BEACON STREET UNIONのメンバーは元々ULTIMATE SPINACH聴いたことなかったとか(笑)。
重々しい語り(なんと当時MGM/ヴァーヴでフランク・ザッパやTHE VELVET UNDERGROUNDをプロデュースしたトム・ウィルソンによる。THE BEACON STREET UNIONも、もちろん当時はMGMからのリリース…ってえか注釈長げぇ)…から、コンセプト・アルバムか、と思うような始まり方をするが、2曲目にDOWNLINERS SECTでおなじみ、チャック・ベリーの「Beautiful Delilah」が飛び出すあたりで、ルーツが知れる。
ああ、ビート・バンドが60年代後半にビート・バンドのしっぽを残したまんまでトータル・アルバム風なサイケにアプローチしたパターン。
昔フランスのエヴァからデタラメな再発をされてたC.A.QUINTET(その後サンデイズドからちゃんとした再発も)みたいな感じ。
ともあれ当時はけっこう頑張ってたみたいで、デトロイトにツアーした時なんか前座がMC5だったという。
えらくとっ散らかった曲展開の中で時々かなりプリミティヴな方に行ったりするんで、ライヴはもっとハードだったのかもしれない、と思わされる。
一方でアルバムではソフトだったりポップだったりするところもアリで、なかなかにつかみどころがない。
(オルガンはレイ・マンザレクの影響がけっこうあるのではと思う)
ボストンのサイケ、といったら個人的にはULTIMATE SPINACHやFRONT PAGE REVIEWの方が好みだが、コレはコレで面白いです。
(2023.3.6.改訂)
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