SUZY & LOS QUATTRO INTERVIEW 2005

SUZY AND LOS QUATRO 女体盛り.jpgDOLLインタヴュー再録シリーズ、今回はスペインが世界に誇る珠玉のパワー・ポップ/ポップ・パンク・バンド、SUZY & LOS QUATTRO。2005年10月に初来日を果たした時に、埼玉県上尾市の居酒屋で収録したモノで、当時DOLL06年1月号に掲載された。SUZY & LOS QUATTROは05年の春に初のフル・アルバム『READY TO GO!』をリリースして、勢いに乗りまくりつつ待望の来日、全国各地で計6回のライヴを敢行した。俺がやってたDJイヴェントにも遊びに来てくれたし、いやー盛り上がったよなあ、もう4年前か。
その後再来日も果たしたが、そのときは初来日とは全然違う編成だったSUZY & LOS QUATTRO、2005年のメンバーはスージー・チェイン(ヴォーカル)、BB・クアトロ(ベース)、ジョニー・クアトロ(ギター)、コーキー・クアトロ(ギター)、トミー・クアトロ(ドラム)の5人。

(2005年10月31日/TRANSLATED by 神戸大輔)


―ショウを見せてもらいました。素晴らしかったです!
全員「アリガトウゴザイマス!」
―日本の印象はどうですか?
全員「アメイジング!」
BB「もう半年くらいずっと楽しみにしてて、いろいろ期待も想像もしていたんだけど、ここまでとは想像も出来なかったよ。感動したね!」
ジョニー「オーディエンスも満足してくれたみたいで嬉しいね」
BB「俺たちはスペインのオーディエンスが最高だと思ってたんだけど、日本のオーディエンスとじゃ比較にならなかったよ」

―結成はいつ頃ですか?
BB「2002年5月なんだけど、その時はまだバンドを結成したって訳じゃなかったな。その時はまだ“バンド”じゃなかった。俺の部屋に機材があったから、それで録音してみようとジョニーが言い出したのがきっかけだったね。スージーは元々レコード・コレクターだし、ロックに夢中だったけど、それまで歌ったことはなかった。その時俺は既にスージーと8年間付き合ってたんだけど…」
スージー「一度も私が歌ってるのなんて聴いたことなかったのよね(笑)。私はそれまで歌ったこともなかったし、ギターもベースもやったことがなかったの」
BB「それで、カヴァーじゃなくていきなりオリジナル曲を作って歌わせようとした。カヴァーを練習するよりそっちの方が簡単だったんだ。一番最初に作った曲が「Backstage Bop」。3分くらいで作った曲だ(笑)。次が「Freak Show」。付き合ってる自分たちだけの、お互いへの特別なプレゼントのつもりで、半ばジョークとして始めたことだった。で、俺たちはコーキーとトミーの大ファンだった。コーキーがスタジオを持ってるのは知ってたから、そこでレコーディングしようと思った」
スージー「コーキーとトミーはDEPRESSING CLAIMのメンバーで、私は16歳の頃からずっとファンだったの。初めて会った時はもう、舞い上がっちゃって!(笑)」
BB「ROCKET FROM THE CRYPTのショウを観に行ったらトミーに会って、「ドラマーが必要なんだけど、やってよ」って言ったら、その時トミーは完全に酔っ払ってて、「あ~いいよいいよ」って(笑)。で、デモを2曲送ったら凄く気に入ってくれて。そのデモをコーキーも凄く気に入ったんで、mp3で「Sweet Love」の、シャウトしてるだけのデモ・ヴァージョンを送って、それにジョニーがちゃんとしたメロディを付けて、録音した。レコーディングが終わる前に、NO TOMORROWレーベル社長のハビーが来て、音源を聴いてすぐに「コレ、リリースしたい!」って言ったんだ。リリースが決まっても、ライヴはやらなかった。それまで俺もスージーもライヴなんてやったことなかったからね。ところが、俺たちの曲がスペインの国営放送でオンエアされた。そしたらレーベルにもの凄い反響があって、「いつライヴやるの?」っていう質問が殺到したんだ」
スージー「それでジョニーに電話して、「ライヴやらなきゃダメみたい」って話したんだけど、その時ジョニーは他のバンドをやってたの。結局私たちと一緒にやりたいっていうことで、それで“バンド”になったのよね」

―スペインのシーンについても訊いておきたいんですけど、R&Rバンド多いですか?
スージー「2日前までは、スペインにも凄くたくさんのバンドがいると思ってたけど…」
BB「(日本でいろいろなバンドを観た)今となっては…(笑)。スペインにもたくさんのバンドがいるけど、日本みたいにいいハコでいいライヴをやるには凄くハードルが高くて、妨げが多いよ。スペインのバンドで、名前を挙げるとすれば、NCC、FEEDBACKS、MEOWS、SOM BRAS、それにAEROBITCHのシンガーが新しく組んだMULE TRAIN」

―さて、今回、凄くいいアルバムが出ましたね。これまでのリリースからは「Freak show」が再録されましたけど、それ以外の曲は、アルバム用に書き下ろしたんですか?
BB「メンバーが、300km離れた二つの都市に住んでるんで、2週間まったくリハーサルしなかったり、どうかすると2ヶ月間まったくリハーサルしなかったりとか、そういうこともあるんで、たくさん曲が出来た訳じゃなかった」
ジョニー「まずデモを送って、それぞれのパートを自宅で録音して、メールで送って組み立てて、それをプリプロダクションにして…。それで、アルバムを録り始める」
BB「とにかく、完璧なポップ・アルバムを作りたかったんだ。頭の中にクリアなヴィジョンがあったし。「Freak Show」は、俺たちの活動の扉を幾つも開けてくれた曲だったけど、EPという限定されたフォーマットでしかリリースされていなかったんで、ちゃんとしたアルバムに収録して、いろんな人に聴いてもらいたいと思ったんだ」

―「Lipstick To Japan」を書いた時点で、こうやって日本に来られると予想してましたか?
BB「夢想していたことだけど、まさか実現するなんてね。この曲を録った時にはまだダイスケ(WiZZARD IN VINYL)とも直接コンタクトしたこともなかったし。話は戻るけど、このバンドで初めてレコーディングをした時に、「日本でも少しは売れると思うよ」って言ったら、みんなに大笑いされたんだ(苦笑)。その時から半分は冗談で、半分は本気で、日本行きの希望は頭の中を渦巻いていた。「Freak Show」が実際に日本で売れ始めたと知った時に、日本に行けたらなとは思ったけど、その時点ではまだ夢に過ぎなかった」
―ちなみにアルバムの裏ジャケでみんなが広げている地図はどこの?
BB「スペインの北側だよ」
―地図を広げた姿から、世界に打って出てやるぞ、みたいな気概を感じたんですけど。
BB「そこまでは流石になかったけど…」
スージー「3年前には歌ったこともなかったのよ。1年前の時点でも、日本に行きたいなんて口にしたらきっと馬鹿にされたでしょうね。私自身がそんな風に思ってるのに、今ここにいられるなんて!」
BB「バンドにとって、今ここで起こっていることは、結成当時には想像も出来なかったことだし、ライヴ中にステージから見ていても、今何が起こっているのかわからなくなるくらいだよ」
スージー「フロアから自分の名前を呼ばれるだけでも信じられないのに、ステージの前ではみんなが私にタッチしようとする。そんなこと以前は考えられなかったわ」

―ここまでの活動は、順調なものだったと思いますか?
スージー「もっと上手く行ったかもしれないけど、みんな別に仕事を持っていて、それで生計を立てているから、これ以上に上手くやってくるのは難しかったでしょうね」
ジョニー「二つの都市に別れて住んでいて、難しいところもあったとは思う」
BB「そのことには二つの要素があって、定期的な活動の妨げになる一方、どんなことをやる時もいつもフレッシュな気持ちでいられる。常にスペシャルな感じで、いいところも悪いところもあるね」
スージー「仕事を別に持っていて、離れて住んでいて…反面、そうじゃない他のバンドにないものも持っていると思うわ」

―メンバーは全員、他の仕事を持ってるんですよね?…特にスージーは、弁護士とか?
スージー「信じられないでしょ?(笑)」
BB「彼女は登録商標とか、コピーライティングに関する弁護士をしてるんだ」
―俺、捕まったらスージーに弁護してもらおうと思ってたんですけど(笑)。
スージー「イエス(笑)。電話してね!」
BB「コーキーは自分のスタジオを持ってて、ラジエーターの会社でも仕事してる。ジョニーはもの凄く成功してる脚本家。トミーは…ジゴロ(笑)」
(一同爆笑)
BB「トミーはインターネット関連の会社で働いてて、俺はR&Rバーで働いてるのと、自分でツアーのブッキング・マネージメントを経営してるのと、レーベルでも働いてる」
―忙しいですね!…で、このインタヴュー以前に、ネット上で日本のファンによるインタヴューが行なわれたりと、ファンの熱いサポートぶりが目立ってるんですけど。
BB「インターネットは世界とつながる窓みたいなもんで、新しいバンドを見つけたり、友達になったり出来るよね。今回も、インターネットで知り合った友達がどのショウにも何人も来てくれてた。凄く嬉しかったよ」
―日本以外の国での状況はどうですか?
BB「日本とは比べ物にならないけど、ドイツでも凄く反応いいよ」
スージー「そんなにたくさんのファンがいるわけじゃないけど」
BB「重要なのは量より質さ」
ジョニー「他の国に較べても、日本のファンは親切で、好きなバンドにすべてを捧げようとしてくれるね」

―さて、話は変わりますが…来日告知のフライヤーの写真ですけど、コレは誰のアイディアですか?(横たわったスージーを前にLOS QUATTROの4人が箸を振りかざす、思いっきり“女体盛り”っぽい写真:画像参照)
スージー「この写真を撮ったシルヴィアのアイディアだけど、BBのアイディアでもあるわ」
―ちなみに日本には“女体盛り”っていうのがあるんですけど、知ってますか?
BB「TVで見て知ってたけど、俺たちの場合は上に刺身を乗せるんじゃなくて、スージー自身を食べちゃいたいってことで(笑)」
WiZZARD神戸「すげえこと言うなあ!(笑)」
スージー「そういうことばっかり考えてるのよ(笑)」

―…ところで、BB以外全員メガネかけてますけど、目が悪いんですか?
ジョニー「凄く悪い」
―キャラかぶりまくってますよね(笑)。
ジョニー「メガネが壊れて新しいのを買ったと思ったら、コーキーのと同じデザインだったりとか(笑)」
―では、最後の質問です。
全員「オオォォ~…(ため息)」
―日本のファンにメッセージをお願いします。
BB「絶対にまた来るからね。次に来る時は、もっと凄いものを見せるから、日本のオーディエンスもそれに応えられる何かを考えなきゃいけないよ(笑)」
ジョニー「今まで会った日本のファン全員に、本当にありがとう!」
BB「次のアルバムの準備も始めてるんだ。みんなをもっと興奮させるよ。今回日本で4曲レコーディングして、全部カヴァーなんだけど、4曲とも俺たちの影響源ばっかりだ。スペシャルなものになるよ。今までにレコーディングした中でもベストなものになってる」
スージー「来日は素晴らしい経験だったわ」
ジョニー「今回の経験に関して、本当に感謝したいのはダイスケにだね」
スージー「本当にありがとう。とっても幸せよ」
BB「…もう酔っ払ったから終わりにしよう(笑)」


ホントに気持ちのいい人たちでしたよ。また来日したら、絶対観に行きたいな。またメンバー変わってるかもだけど(苦笑)。


追記:
実際、彼らは来日毎に編成が違ったのだった…。

(2023.1.3.)

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