アレから4年も経った今になって、突然登場したDVD。
諸々の準備に相当手間暇かかったんだろう。
もの凄いヴォリュームです。
DVD2枚組…帯には収録時間360分(!)と書いてある。
実際、一通り観通すだけで何日か費やしたぞ。
おなかいっぱい。
単に日本ツアーの模様を収めただけじゃなくて、かなり多岐にわたる内容。
ディスク1はまず“DOGGY DAYS”と題された、60年代の世相まで含めたTHE DOGS登場の背景やらなんやらが語られるパートがあり、DOGS以外にもいろんな写真やら映像やらが観られます。
そして来日からさかのぼること約6年、2001年LAでのライヴ。
(ドラマーはケン・マンディ)
本編(?)はもちろん来日公演、新宿JAMでのツアー最終日、2部構成全24曲フル収録。
(前の方にきれいな子がいるなあ)
ディスク2は日本に到着したTHE DOGSの足取りをドキュメンタリー風に追う“TOKYO DAYS”があって、それとJAMの前日に新宿red clothでやったライヴ、更にローレン・モリネア(ギター、ヴォーカル)のインタヴューも。
“TOKYO DAYS”のパートでは下北沢DISK UNIONでやったインストア・ライヴ(DOGS史上初のアコースティック・ライヴ。楽器を持たずに踊りながらコーラスをとるメアリー・ケイがかわいい)の模様も観られるので、このDVDでは三軒茶屋HEAVEN'S DOOR以外のDOGS来日ライヴを全部観られるのでありました。
(俺は下北沢のインストア・ライヴだけナマで観てないので、とても助かった気分)
そして“40TH ANNIVERSARY:BACK ON THE STREET”と題された、スライドショーっぽい映像。
当時のフライヤーやライヴ写真がコレでもかと出てくるんだが、ただのスライドショーにはなってなくて。
…バックに流れてるのが、トニー・セイルズ(イギー・ポップのバックやデイヴィッド・ボウイのTIN MACHINEでベース弾いてたあの人)が飛び入りで「I Wanna Be Your Dog」(歌詞がテキトー)を歌ってて、その場にはシド・ヴィシャスもいた(けど何もさせてもらえなかった)という激レアな1978年ライヴ音源!
ライヴ映像は、JAMでもred clothでもカメラの位置取りに制約があったようで、ベストなカメラ・ワークとは言えない(JAMのライヴではドラムのトニー・マテューチがほとんど映らない)…が、あの日あの場にいた人には、4年前の興奮が昨日のことのように蘇るだろう。
俺はただただ首振りながら、何度も観返すばかり。
そしてあの来日を観られなかった人には、貴重な追体験となりましょう。
とにかく情報量が多くて、単なるライヴDVDではありません。
インタヴューで飛び出す、テッド・ニュージェントやBROWNSVILLE STATIONやボブ・シーガーとのエピソードも興味深いし、個人的には“BACK ON THE STREET”のパートに引き込まれた。
初期のフライヤーとか見ると、結成当時のバンドが“DOGS”ではなく“DOG”と表記されていたことがわかるし、初代ドラマー、アート・フェルプスがツーバスのドラムセットだったことも知れる。
(ツーバスがどれだけ役に立ってたかは知らんが)
70年代半ばの写真を見るとローレン・モリネアもメアリー・ケイ(ベース)もワサワサのカーリー・ヘアで、ローレンなんかプラットフォーム・ブーツだったりするし、当時バンドがハード・ロック的なセンを狙っていたらしいこともうかがわれる。
(THE STOOGESのロン・アシュトンとMC5のデニス・トンプソンが同時代の西海岸でやってたTHE NEW ORDERもかなりハード・ロックだったし)
それが70年代後半になると、一気に短髪に。
…デトロイト・ロック全盛期に誕生し、70年代ハード・ロックの時代やパンクの時代をくぐり抜けながら、なんかいつでも時代に乗り損ねた不器用な人たち。
(結局正当に評価されるまでに30年ほどもかかってしまった)
そして、フライヤーの変遷を見ていると、THE DOGSの前座だったVAN HALENの名前が、ある時期からDOGSより大きく書かれるようになっていたり(号泣)。
(一時期“THE DOGS ROCK & ROLL BAND”名義だったらしいこともフライヤーから知れる)
それにしても昔のライヴ写真、メアリー・ケイの立ち姿のカッコいいこと!
実際に会ってみると、メアリーもローレン・モリネアも俺よりかなり背が低かったんだけど、写真を見る限りもっと背が低そうなロン・ウッド(来日出来なかったドラム、ちなみに本名)は何cm…。
ブックレットを見ればライナーノーツがウェイン・クレイマー(MC5)やらジェフ・ダールやら。
THE DOGSトリビュート・アルバムを作って、当のバンドを日本に呼んで、DVDまで作ってしまった、諸々の仕掛け人:デトロイト・ジャック…“ライヴハウスでよく会うヘンなガイジン”じゃなかった!(笑)
何より彼の頑張りに敬意を表したい。
労作だと思う。
あとは実際DVDを観てください。
『DOGGY DAYS』、12月21日リリース。
(2023.7.9.改訂)
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