映画『オジー降臨』

オジー降臨.jpg『オジー降臨』、都合が付かなくて試写会行けなかったので、公開4日目の20日に観て参りましたよ。
出かけようとしたらいきなり金玉から大量に流血してビビった。
呪いか?
(正確には金玉の皮から。冬はお肌が何かとアレなんだが、金玉の皮も例外ではなかったという)

シアターN渋谷、割引とかなしのフツーの平日だったんで、すいてました。
今回パンフレットとかの販売が一切ないそうで、先着順で非売品のパンフレット(試写会用の資料とかだろう)がもらえた。

原題『GOD BLESS OZZY OSBOURNE』、今年制作のバリバリの新作映画。
製作と企画がオジー・オズボーンの息子、ジャック・オズボーン。
実の息子だからか、むしろ手心なくオジーの実像に迫る作品となった、んじゃないだろうか。

映画が始まって早々に、バックステージで縄跳びやってすぐひっかかるオジー・オズボーン、なんてシーンが出て来て、笑わせてくれる。
基本的に時系列に沿って、BLACK SABBATH結成から脱退(というかクビ)、ソロでの成功とそれらにまつわるあれやこれや、が語られていく構成。
共にBLACK SABBATHで活動したトニー・アイオミ、ギーザー・バトラー、ビル・ワードももちろん登場。
トニーとギーザーは、まあわかるけどわりとそっけない感じの語り口。
オジー・オズボーンの還暦パーティーにも出席したビル・ワード(オジーにBLACK SABBATHからのクビ宣告をする役割も担当したという)が、気持ち的に一番オジーに近い感じ。

他にも奥さん(もちろんあのシャロン・オズボーン)や娘たち(例のTV番組『オズボーンズ』には出演しなかったエイミーがけっこうキレイなお姉さんに。そして“子豚ちゃん”だったケリーもそこそこキレイに)、トミー・リー(オジー・オズボーンのうんこを目の当たりにした男)やルディ・サーゾ(流れ流れて今やBLUE OYSTER CULTのベーシスト!)、ジョン・フルシアンテ、そしてポール・マッカートニーまで登場。
アメリカン・ハードコアにおけるハード・ロックの影響、は俺が以前からあちこちで言ってきたことだが、ここでもやはりというかヘンリー・ロリンズが出てきてBLACK SABBATHを語る。
それにしても、ロバート・寅二郎…じゃなかったロバート・トゥルージロが「BLACK SABBATHはMETALLICAにも影響を…」というところは、せめてラーズ・ウルリッヒかジェイムズ・ヘットフィールドを出してほしかった気もする。

作中の使用楽曲には「Paranoid」や「Crazy Train」はもちろんのこと、「Spiral Architecht」とか「Never Say Die」なんて渋いところも含まれていて「おおっ」となるが、基本的に演奏シーンとかはかなり少ない(『極悪レミー』の半分以下か?)ので、そっち方面を期待する人にはあまりお勧め出来ない、かもしれない。
この映画は、ロック・シンガーのドキュメンタリー…というよりも、バーミンガム郊外の不良少年から成り上がり、すぐにドラッグとアルコールに溺れて、何もかもを失いかけた男…の破滅と再生、そして家族との絆を描いた物語、と言えるだろう。
その点では、音楽関連の映画というより、実に映画らしいテーマ性を持ったひとつの物語、になっていると思う。

一方で、主役があのオジー・オズボーンですから…どうかすると『極悪レミー』以上に主役の特異なキャラクター性で惹きつける映画、でもある。
何しろ、登場するトンデモエピソードの数々(実際に映像で残っていたりもするワケだから…)が絶句モノだ。
『極悪レミー』を更に引き合いに出すと、オフステージでは知性的ともいえる落ち着いたたたずまいを醸し出すレミーに対して、レミー以上かと思われるもそもそした聞き取りにくい話し方で随所に“Fuckin'”が入るオジーのしゃべり…学習障害でウザいばかりの小僧、がそのまんま老人になったようなオジーは、もし身近にいたらレミー以上に大変そうだ。

しかしそれでも愛されるオジー・オズボーン。
狭い声域、ずんぐりした体形、歩幅の小さいよたよたした歩き方、禁治産者まっしぐらのパーソナリティ、それでも彼はロックスター。
そんなオジーのマジックの一端が垣間見られる映画。


それにしても、シャロン・オズボーン凄いな。
何度も殴られて、殺されかけたりして…フツーならとっくに離婚してると思うぞ。


(c)2011 Next Films / Schweet Entertainment.


追記:
この映画から12年。
キャリアは確実に終焉に近付いているものの、オジー・オズボーン、74歳にしていまだ現役。

(2023.7.9.)

この記事へのコメント

  • 大越よしはる

    TITLE: OZZY & LEMMY
    コメントありがとうございます。
    レミー、なんて似合わない誕生日…。
    2016年07月23日 22:45
  • willy

    TITLE: 無題
    公式twitterで福岡での上映を尋ねてみたが、公開予定はないと・・・しかたなくアメリカの友人に字幕なしのファイルをskypeで送ってもらい自宅鑑賞(笑)いや、これと極悪レミー立続けに観たら頭の中FUCK'N AND BITCHな気分。はい、昨日の私でした〜。今日はLemmyの誕生日だねん!
    2016年07月23日 22:45

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