THE DEVIANTS/HUMAN GARBAGE(1984)

画像最初に買ったTHE DEVIANTSのアルバムは、3rdアルバム『THE DEVIANTS』(1969年)だったと思う。
ディーモン傘下ドロップ・アウト・レコーズからの再発LP。
で、次に買ったのがコレだったはず。
『THE DEVIANTS』から15年を経ての再結成ライヴ。
84年2月にロンドンのDINGWALLSで行なわれたライヴを、同年5月にリリースしている。
まさに、録って出し、という感じの。

再結成と言っても、オリジナル・メンバーじゃない。
むしろ豪華になっている。
唯一のオリジナル・メンバーはミック・ファレン(ヴォーカル)。
以下、ラリー・ウォリス(ギター:元PINK FAIRIES)、ウェイン・クレイマー(ギター:元MC5)、ダンカン・サンダーソン(ベース:元THE DEVIANTS~PINK FAIRIES)、ジョージ・バトラー(ドラム:元EGGS OVER EASY、LIGHTNING RAIDERS他)。
うおお、超豪華。
(何曲かでハープも入っているんだけど、クレジットなし)
しかし写真を見ると、お腹がずどーんと飛び出したミックに、でれーんとした感じのラリー、すっかり頭髪が寂しくなったウェイン…と、不安しかない感じ(笑)。

演奏の方は見た目通りというか(?)…リハなしということもあって、かなりヘロヘロにしてヨレヨレ。
最初はどうなることかと思うが、しかし中盤からグイグイ調子を上げるのだった。
「今宵、サヴァイヴァルを祝おう…!」と始まるMCは、かつてのマネージャー、デイヴ・グッドマンだろうか。
(当時DINGWALLのマネージャーだった)
まずは「Outrageous Contagious」「Broken Statue」と、70年代後半のミック・ファレン/THE DEVIANTSのEP/シングルから2曲。

続いて“ウェイン・クレイマー・コーナー”。
MC5のレパートリーだった「Ramblin' Rose」に、ジョニー・サンダースとの双頭バンドGANG WARのレパートリーだった「Hey Thanks」。
かつてはファルセットで歌っていた「Ramblin' Rose」を、ここでのウェインは地声で歌っている。

そしてミック・ファレンが戻り、70年代のEPから「Screwed Up」、そして2ndソロ・アルバム『VAMPIRES STOLE MY LUNCH MONEY』(1978年:https://lsdblog.seesaa.net/article/201607article_96.html)から「I Wanna Drink」。
バンドの演奏はこの時点でかなりタイトになってきていて、オリジナルではウィルコ・ジョンソンのギターが素晴らしかった「I Wanna Drink」を、それなりのテンションとスピードで聴かせてくれる。

LPのB面に入り、“ラリー・ウォリス・コーナー”。
その後PINK FAIRIESの再結成アルバム『KILL'EM AND EAT'EM』(1987年)に収録される「Takin' L.S.D.」と、スティッフ・レコーズからのソロ・シングル曲「Police Car」。
ミック・ファレンも引っ込んでいたワケではなく、コーラスがはっきり聴こえる。
どちらもミドル・テンポのノリが気持ちいい。
メンバーもノっていて、コーラス以外にも随所で叫び声が。
「Police Car」での、ラリーとウェイン・クレイマーのギターの絡みも実にカッコいい。

ラストは『VAMPIRES STOLE MY LUNCH MONEY』収録曲にしてフランク・ザッパのカヴァー「Trouble Coming Every Day」。
実に12分の熱演。
勢い余ってリズムを外すミック・ファレン…コレは来日の時もそうだった(苦笑)。

演奏の整合感こそ乏しいものの、全体通して貫禄と迫力は相当のモノ。
このやさぐれ感、実にたまりません。


リリース元のサイコ・レコーズが消滅し、入手困難になって久しかったこのアルバムだったが、1997年になってキャプテン・トリップ・レコーズから奇跡のCD化。
そこで俺が書いたライナーノーツが、初めて金もらって書いた文章だった。
もう20年近く経つのか。


追記:
オリジナル・リリースから40年。
CD化からでも27年経つ。

(2024.12.11.)

この記事へのコメント


この記事へのトラックバック