80年代後半にスタートし、日本のガレージ・シーンの隆盛を牽引してきたイヴェント「Back From The Grave」。そのイヴェントを主催してきたDaddy-O-Nov、そしてイヴェントを彩って来たバンドたちの姿を生々しく切り取った映画が出来た。
監督はクロアチア出身、1999年にカナダから日本にやってきてシーンに魅了されたマリオ・クジク。
(現在はカナダ在住とのこと)
Mr.Death(「Back From The Grave」DJ)によるイントロダクションに続いて、映画本編…まず登場したオノチン(JET BOYS)がいきなりボケをかますが(笑)。
ともあれ映画は基本的に時系列で構成されている。
ハードコアのイヴェント「Emotional Market」を主催していたDaddy-O-Novが、GREAT3とTEXACO LEATHERMANの演奏の場を確保するために「Back From The Grave」をスタートし、というところから。
TEXACO LEATHERMANの命名秘話とか。
当時のガレージ・パンクの源流のひとつだったネオGSの話だとか。
(元20 HITSのジミー益子はもちろん、元ファントムギフトのピンキー青木も登場)
そしてTHE 5.6.7.8's(http://s.webry.info/sp/lsd-blog.at.webry.info/201607/article_589.html)とか。
JACKIE & THE CEDRICS(https://lsdblog.seesaa.net/article/201607article_1605.html?pc=on)とか。
MAD3とか。
GUITAR WOLF(http://s.webry.info/sp/lsd-blog.at.webry.info/201607/article_1869.html)とか。
AMERICAN SOUL SPIDERS(https://lsdblog.seesaa.net/article/201607article_1578.html)とか。
SUPERSNAZZとか。
GREAT MONGOOSEとか。
…が続々登場し、シーンは盛り上がって行き。
その後もいろいろなバンドが登場して、50代のヴェテランから20代の若い子たちまで、日本のガレージは連綿と、かつ実に健全にしてハッピーなあり方で続いている、と。
それらがDaddy-O-Novをはじめ、各バンドのメンバーや関係者の貴重な証言で綴られる。
(先日亡くなったノートン・レコーズのビリー・ミラーも登場)
演奏シーンもふんだんにフィーチュアされ。
昔のレアな映像から最近の若いバンドまで、実に見どころ満載の1本に仕上がってます。
(TEXACO LEATHERMANの破壊力満点のステージは特に見モノ)
大半のバンドは俺が実際に観たことのある人たちだけど。
俺が観るようになるずっと以前のライヴ映像もアリ。
一方で馴染みのない若いバンドの映像もアリ。
非常に興味深く観ることが出来た。
純然たるガレージ・パンクだけじゃなく、Daddy-O-Novの眼鏡にかなった様々なバンドが登場して、様々に盛り上がる。
編集は実に巧み。
インタヴューのシーンでは、インタヴュー中に登場するバンド名やジャンル名などの固有名詞にシンクロするようにして画面が次々と切り替わるんだけど。
その細かいカット割りが、全然うるさく感じない。
構成がほぼ時系列なので、日本のガレージ界に明るくない人でも流れをつかみやすいと思う。
人によっては「あのバンドが出てない」とかいうのも幾つかあるかも知れないが、ともあれ30年ほどの流れをかなり上手いことまとめてあるんじゃないだろうか。
映画の中でも語られているけど、アートスクール関係者が多いシーンであるせいか、バンドの見た目だけでもカラフルで楽しい。
このへん大好きな人はもちろんのこと、あんまり馴染みのない人にも是非見てほしい1本。
『GARAGE ROCKIN' CRAZE』、2017年1月14日(土)~1月27日(金)、渋谷HUMAXシネマにてレイトショー。
(c)2016 Freza Films
(2024.12.18.改訂)
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