HAWKWIND/ASTOUNDING SOUNDS, AMAZING MUSIC(1976)

画像多分このブログで初めて紹介する、HAWKWINDのオリジナル・アルバム。
1990年頃、新潟市内の中古レコード店で購入。
600円ぐらいだったと記憶する。

30年近く前の話。
当時はまだHAWKWINDの活動歴を時系列で把握してなどおらず。
特にカリズマ・レコーズ時代のアルバムについてはさっぱりだった。
(国内盤CD化されていた80年前後のアルバムや、当時の新作の方を先に聴いていた)
このアルバムを入手した時点では、そもそもこのアルバムのこと自体を知らず。
ジャケットを見て「なんじゃこりゃ」となった。

聴いてみたら、ますます「なんじゃこりゃ」となった。
ロバート・カルヴァートのヴォーカルを前面に出した、メロディアスで聴きやすいとさえ言えるロック。
ライナーノーツ(伊藤政則先生)を読んで、コレがレミー脱退後のHAWKWINDの、カリズマ時代最初のアルバムと知る。

この時点でのパーソネルは、デイヴ・ブロック(ギター、キーボード)、ロバート・カルヴァート(ヴォーカル)、ニック・ターナー(サックス、フルート、ヴォーカル)、ポール・ルドルフ(ベース、ギター)、サイモン・ハウス(ヴァイオリン、キーボード、シタール)、サイモン・キング(ドラム)、アラン・パウエル(ドラム)。
レミー加入前後の突進反復サイケデリックでもなく、レミー脱退前のサイケデリック・ハード・ロックに無理矢理メロトロンやヴァイオリンなどのプログレ要素をぶち込んでいた音でもなく。
ツイン・ドラムの7人編成というのが信じられない、軽めのサウンド。
特にPINK FAIRIESではリード・ギタリストとして「The Snake」や「Do It」の超ハードなリフやソロを弾いていたポールが、ベースに持ち替えたら地味~なプレイに終始していて。

…いや、以前から何度も書いてるけど、ツイン・ドラムとかを擁する大所帯バンドが本気で自分たちのグルーヴを追及して行こうとすると、往々にしてライトなサウンドになるモノで。
ここでも、洗練に向かうHAWKWIND…という感じの、なかなか不思議な音が聴ける。
2曲のインストゥルメンタル(作曲はアラン・パウエルとポール・ルドルフ)なんかは、軽くて明るくて叙情的とさえ言ってイイ。

当時は全英チャート33位。
まあ「Silver Machine」の大ヒットでブイブイいわしてた頃に較べれば大成功とは言い難いものの、それなりに人気があったことが知れる。
しかしこのバンドは、とにかくメンバー交代が日常茶飯事。
その後デイヴ・ブロックとロバート・カルヴァート以外のメンバーは次々に入れ替わり、音楽性はスペーシー方向に揺り戻して行くことになる。
もちろん、それはレミー在籍時のスペース・ロックとはまた全然違っていたのだが。


ところでこのヘンテコな(?)ジャケットのイラストは…H.P.ラヴクラフトを読み進めて行くうちに、戦前のB級SF誌(それこそラヴクラフトが寄稿していたような)へのオマージュであることが判明したのだった。
いろいろつながってんなあ。
(HAWKWINDはその後も『WEIRD TAPES』あたりでこの手のパルプ・フィクション風ジャケットを踏襲することになる)


(2025.2.19.全面改訂)

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