俺がロバート・パーマーを知ったのは、当然というか(?)POWER STATIONのヴォーカリストとしてだった。当時はもちろんVINEGAR JOEのVの字も知らなかった。
POWER STATIONのアルバムに続いて、同じ1985年のソロ・アルバム『RIPTIDE』からの「Addicted To Love」が大ヒットし(全米1位)、そこからそれ以前のアルバムを集めることになる。
アルバム毎に音楽的方向性はけっこう違うんだけど、どれも素晴らしかった。
俺が買い集めた『RIPTIDE』までのアルバムは全部LPで。
90年代以降のアルバムはCDで持ってるんだけど、80年代までのLPは全部札幌(の倉庫)に置いたままになっている。
で、現在手元にある1990年以前の音源は、このベスト盤CDのみ。
(全米79位、全英7位)
ともあれ愛聴盤。
ロバート・パーマー。
男女ツイン・ヴォーカルのVINEGAR JOEで1972年にデビューするも、商業的には成功せず。
しかし74年に『SNEAKIN' SALLY THROUGH THE ALLEY』でソロに転向して以降は、浮沈こそあれ大ヒットも出し、2003年9月に54歳の若さで亡くなるまで高い評価を得続けた。
一言で言えば、多面体の魅力。
本人の歌唱スタイルはソウル/R&Bに根差した、ともすれば暑苦しくなりがちなモノなれど。
アルバムごとに違う楽曲・アレンジの妙と、それにマッチしたヴォーカルのコントロールで、すべてをスムーズに聴かせてくれる。
ニューオーリンズからカリブ、アフリカに至るまで、黒人の音楽に対する幅広い造詣とリスペクト。
一方でハード・ロック/ヘヴィ・メタルからニュー・ウェイヴ/エレ・ポップまで貪欲に取り込む雑食性。
『RIPTIDE』以降メタルに急接近した…みたいな感じもあるけど、実際には1979年の『SECRETS』の時点で、既にハード・ロック的な方向性を無理なく取り入れていた。
このベスト盤でも、『SECRETS』からの「Bad Case Of Loving You(Doctor, Doctor)」(全米14位)に顕著だ。
何しろへヴィ・メタルとボサ・ノヴァをくっつけて『HEAVY NOVA』なんてアルバム・タイトルを考えちゃう人だからね。
単に売れるための方便じゃなく本当にメタルとか好きだったみたいで、ライヴではMOTORHEADの「Eat The Rich」をカヴァーしていたこともあったそうで。
一方でルパート・ハインやゲイリー・ニューマンとも組んだり。
しかも歌うだけでなく、曲によってはギターやベースやキーボードも自分で演奏。
本当に才能のある人だったと思う。
…で、1985年の「LIVE AID」。
POWER STATIONも出演していたが、ステージにロバート・パーマーの姿はなかった。
誰よこのヴォーカル。
ええっ、元SILVERHEADのマイケル・デ=バレス?
それはそれでびっくりだったね。
(2025.3.10.全面改訂)
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