(そして俺はHAWKWINDの編集盤を何枚持っているのだろうか…)
そのHAWKWINDの編集盤だが。
あまりにも数が多いうえに、その一方で似たようなどうでもいいベスト盤ばかりというワケじゃないからたちが悪い(?)。
そもそもHAWKWINDは活動歴が長いばかりかオリジナル・リリース自体が異様に多く、その割に世間に知られたヒット曲や代表曲が極端に少なく。
一般的には知られていなくてもファンの間では名曲や代表曲とされているような楽曲が相当あり。
選曲する側の切り口次第で、それはもういろいろな、それぞれに傾向の違う編集盤が出来てしまうのだ。
(あと契約関係の問題もあるだろう。レーベルを何度も移っているので、“オールタイム・ベスト”的な編集盤はかなり作りにくいはず)
で、コレはイギリスのAVMというレーベルからリリースされた編集盤。
AVMはWISHBONE ASHのマネージャーだったジョン・シェリーが主宰し、1982~92年にかけて活動していたレーベル。
WISHBONE ASHとHAWKWINDのこの編集盤以外はなんだかよくわからないバンドしか出していない。
10年しか続かなかったのも道理。
収録された全曲が、80年代初頭~半ばにかけてHAWKWINDのリリースを手掛けていたレーベル、フリックナイフのライセンスによるモノ。
基本的に80年代の音源を中心としつつ、ごく初期の音源やレミー絡みの音源もぶち込んで、購買意欲を煽ろうとした…という感じの1枚。
ジャケットを見るからにいかにもB級という感じながら、そのジャケットからもタイトルからも明らかなとおり、目玉はレミーが1975年の脱退(クビ)から9年ぶりにHAWKWINDとレコーディングした84年のEP「Night Of The Hawks」(全英チャート73位、インディ・チャート1位)のタイトル曲が収録されていること、だったはず。
(この頃のドラマーは同時期にTHE PRETTY THINGSにも参加していたジョン・クラーク)
レミー絡みではもうひとつ、75年のシングル「Kings Of Speed」B面曲だった「Motorhead」のベーシック・トラックを使ってデイヴ・ブロックがヴォーカルを差し替えてシンセサイザーをオーヴァーダビングしたヴァージョン(81年に英国インディ・チャート1位)がA面1曲目に収録されている。
この頃のMOTORHEADは、87年のアルバム『ROCK 'N' ROLL』が全英34位と、かつての人気は望むべくもなかったが、それでも同時期のHAWKWINDに較べれば遥かに高い人気を誇っていたワケで(…)、まだまだHAWKWINDが便乗してセールスを期待するだけの利用価値(?)があったのではと思う。
初期の音源としては何故か1stアルバム『HAWKWIND』からの「Hurry On Sundown」が収録されていたり。
個人的にはHAWKWINDの“二大間抜けメロディ楽曲”(?)「Who's Gonna Win The War」と「Assassins Of Allah」が収録されているのがミソだ。
「Who's Gonna Win The War」は反戦をテーマにした重い問いかけの歌詞なのに、ロック史上でも屈指の間抜けなサビメロ。
「Assassins Of Allah」はその後もHAWKWINDのライヴで定番となったレパートリーだが、“はしし、はしし、はしし、はし~、はしし、はしし、はしし、はし~、はしし、はしし、はしし、はし~、はっしっし~♪”という超絶間抜け過ぎるAメロに脱力。
リリース元のレーベルが30年近く前になくなっているので、今では見かけることもないかも知れないが、もし中古盤がそこそこの値段で売ってたら買う価値はあると思う1枚。
(2025.9.15.全面改訂)
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