対照的なサウンドを聴かせる2組。
NO ONE KNOWS WHAT THE DEAD THINK『NO ONE KNOWS WHAT THE DEAD THINK』(画像)
“死人が何を考えてるかなんて誰も知らない”という長い名前の、限りなくDISCORDANCE AXIS復活に近い新バンドのデビュー作。
そもそも本当にDISCORDANCE AXIS再編が意図されていたらしいのだが、デイヴ・ウィット(ドラム)は結局参加せず、新バンドとなった。
メンバーはジョン・チャン(ヴォーカル)、ロブ・マートン(ギター)というDISCORDANCE AXISの二人に、元COHOLのナカノキョウスケ(ドラム)。
DISCORDANCE AXISと同じベースレスの3人編成で、ジョンがDISCORDANCE AXIS以降に活動していたGRIDLINKと同様に日米混成のバンドとなった。
で、音楽的方向性はほとんどDISCORDANCE AXIS復活と言って差し支えない、52秒から2分34秒の楽曲をテクニカルにぶっ飛ばすグラインド・コア。
手元に、最初に聴いた時のメモがあるのだが、どの曲も“ドカドカのハードコアにギャーギャーわめくヴォーカル”と書いてあって、笑ってしまった。
そう、DISCORDANCE AXISもGRIDLINKもHAYAINO DAISUKIも、ジョンが歌うバンドはエクストリーム過ぎて思わず笑ってしまう。
しかしこのバンドではHAYAINO DAISUKIにあったユーモラスな感覚は排除されている…というか、これまで以上にシリアスな方向を目指しているようで、「Red Echoes」ではSEをバックに放射性物質の種類を(曲名通り)エコーたっぷりの日本語で説明するナレーションが続く。
(映画か何かから引っ張ってきたのだろうか)
“しかし馬鹿だな、人間はアホだ…”という台詞は、原発の汚染水が海に放出されようとしている今を痛烈に刺している。
COFFINS『BEYOND THE CIRCULAR DEMISE』
日本のドゥーム/デス・メタルを牽引する重鎮、現編成で初のアルバムにして、前作『THE FLESHLAND』から実に6年ぶりとなるアルバム。
現在のメンバーはBUNGO UCHINO(ギター、ヴォーカル)、SATOSHI HIKIDA(ドラム)、JUN TOKITA(ヴォーカル)、MASAFUMI ATAKE(ベース、ヴォーカル)の4人。
ヘヴィなリフに、時々CELTIC FROST直系の「ウッ!」をカマすグロウル。
以前ライヴを観た時、「東京オールド・スクール・デス・メタル、COFFINS!」と宣言してから演奏に入っていた通り、ドゥーミーでありつつもデス・メタルの基本線を押さえに押さえた演奏と歌唱。
しかしそれだけではない。
ライヴでも印象的だった、速い曲でもミドルの曲でも随所でドカドカ炸裂するHIKIDAのずっしりしたドラムを軸に、ある種グルーヴィーとさえ言えるような演奏を展開する。
TOKITAのヴォーカルも、純正デス声でありつつ、なんとも言えないノリの良さを感じさせる。
そして決して弾き過ぎることなく、あちこちでギューンと唸るUCHINOのギター。
古典的なハード・ロックとハードコア/メタル・クラストが融合したように感じられる部分も多々あり。
カッコいいです。
『NO ONE KNOWS WHAT THE DEAD THINK』『BEYOND THE CIRCULAR DEMISE』、2枚とも18日リリース。
(2025.10.15.改訂)
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