『ロッキー4』はリアルタイムで観たワケではないので、『ロッキー4』で彼を知ったということでもない。
「Living In America」がヒットした時、当時のTOWER RECORDSのフリーペーパーの表紙に、なんかすげえ無理のある髪型(?)の黒人のおっさんが「グッゴー! ゲロンパ!」という吹き出し付きでフィーチュアされているのを見て「なんだコレは?」と思ったのがきっかけだった。
したら“ソウル・ブラザー・No.1”なんですってよ。
「Living In America」は全米4位の大ヒット。
ジェイムズ御大はその時点で既に52歳だった。
その後すぐに「Sex Machine」を知ってぶったまげた。
何より曲名。
SEX PISTOLSじゃあるまいし、1970年の時点でその曲名なんですか、って。
で、初めて買ったジェイムズ・ブラウンのアルバムがコレ。
アメリカでのリリースは1985年。
国内盤がリリースされたのは86年8月で、国内発売は多分「Living In America」のヒットに便乗したところがあったのだろう。
タイトルがいかにもCD黎明期という感じ。
俺が購入したのはリアルタイムじゃなく、かなり経ってから中古盤で買ったのだったが。
まるでブートレグみたいなジャケット。
得体の知れない編集盤の類か…と思いながら購入したのだが、結果的には大当たりだった。
1956~73年の代表曲を過不足なく収録しているうえに、曲によっては別テイクだったり。
約1時間で18曲収録というのも、タイトル通り当時の新しいメディアとしてのCDのフォーマットに則った作り。
(LP1枚より長く、2枚組より短い)
曲順は時系列ではなく。
それがまた効果を上げている。
煽りまくるナレーションに始まり、70年代のJAMES BROWN with THE J.B.'sによる強烈なファンクを冒頭3曲に配して、その後にJAMES BROWN & THE FAMOUS FLAMESやソロ名義の音源を織り交ぜて、最後は1956年の初ヒット「Please, Please, Please」(マント・ショウで有名なあの曲)で締めるという構成。
「It's A Man's Man's Man's World」(66年)ではなく初期テイク「It's A Man's World」(64年)が収録されていたり、「I Got You」も65年にヒットした方ではなく64年に録音されたテイクだったりと、ひねりもある。
(権利関係でヒットした方の音源が収録出来なかったとかいうことではなさそうだ)
歴代バンドにはもちろんメイシオ・パーカー(サックス、フルート)やフレッド・ウェズリー(トロンボーン)やブーツィー・コリンズ(ベース)やボビー・バード(オルガン、ピアノ、バッキング・ヴォーカル)がいて。
そればかりか、ケニー・バレル(ギター)やランディ・ブレッカー(トランペット)やスティーヴ・ガッド(ドラム)が参加した曲まであったりして。
国内盤CDのライナーノーツはとても詳細なんだけど、サブタイトルにもなっている代表曲中の代表曲「Sex Machine」(全米15位)は最低限のデータ以外一切解説めいたことが書かれていないというのも却って面白い。
(それにしても改めてブーツィー・コリンズのグルーヴィーなベースが凄い)
当時のヒットは1968年の「I Got The Feelin'」の全米6位が最高で(この時点でもジェイムズ・ブラウン既に34歳)、全盛期をとっくに過ぎてからの「Living In America」がそれを上回る大ヒットになったのは皮肉と言えば皮肉。
ともあれリリースから34年、ジェイムズ・ブラウンの没後13年経った今でも、入門編として最高な編集の1枚だと思う。
(2025.11.1.改訂)
この記事へのコメント