最近毎年来日して“Live & Cinema Spectacle”と題したショウを行なっているCLAUDIO SIMONETTI'S GOBLIN。
『THE BEST OF ITALIAN ROCK VOL.9』として開催された2日連続ライヴの初日に行ってきましたよ。
ライヴは2部構成となっていて、25日の第1部は映画『サスぺリア』の上映と、それにシンクロしたバンドの生演奏、第2部は“Best of Soundtracks & More”。
『サスぺリア』を上映しながらの同時演奏は、日本では3年ぶりの再演となる。
CLUB CITTA'、何年ぶりか思い出せない。
90年代半ばにイギー・ポップやMOTORHEADやRAMONESや裸のラリーズを観たが、それ以来20年以上行ってなかったような気がする。
現在のCLUB CITTA'は2002年に移転・再オープンしているので、新しいCITTAには初めて行ったことになる。
で、伝家の宝刀である方向音痴を、今回も如何なく発揮。
ネットとかやってなかった90年代、俺はどうやってCITTA'にたどり着いていたのか。
そしてイタリアのバンドを観たのが、多分BULLDOZER以来9年ぶりぐらい。
BULLDOZERはスラッシュ・メタルだったが、今回はバリバリのイタリアン・プログレ。
定刻ほぼジャストに緞帳が上がり、メンバーが姿を現す。
現在のCLAUDIO SIMONETTI'S GOBLINは、首魁クラウディオ・シモネッティ(キーボード、アコースティック・ギター、プログラミング)を中心に、ブルーノ・プレヴィターリ(ギター、ブズーキ)、チェチリア・ナッポ(ベース:とってもセクシー)、そして新加入のフェデリコ・マランゴーニ(ドラム)という4人。
シモネッティ御大のMCに続いて、早速ライヴ第1部、『サスぺリア』の上映と同時演奏が開始され、ステージの背後に映画が大画面で映し出される。
俺が『サスぺリア』を観るのは、70年代のTV放映以来40年ぶりぐらいではなかったか。
上映中は、当然のことながらステージ上のメンバー(クラウディオ・シモネッティ以外は着席。シモネッティがアコースティック・ギターを弾く時には全員着席)にはまったく照明が当たらず、こちらも映画の方に集中する格好になるので、“映画を上映しながらのライヴ”というよりはあくまで“生演奏付きの映画”という感じ。
しかしあちこちで、ここはどういう風に弾いているのか…とメンバーの手元に(暗いながらも)目が行く。
それにしても…台詞のみで演奏が入らない部分ももちろん多いとはいえ、映画の進行に合わせて寸分の狂いもなく生演奏を重ねていくバンド。
もの凄い集中力とテクニック。
子供の頃に観た時はとにかくひたすら怖い映画、というイメージだった『サスぺリア』(洋楽ロックを聴くようになった80年代半ばになってGOBLINのサントラ盤を夜中に独りで聴いた時も相当怖かった)が、改めて観るとゴア描写などけっこうユルめで「あれっ、こんなんだったっけ?」と思ったり。
恐怖よりもむしろ印象深いのは、血をはじめとする赤を随所で押し出した、鮮烈にして幻想的な映像美の方だ。
会場で御一緒した、EURO-ROCK PRESSでの活躍で知られる浅野淳氏によれば、ホラー映画というよりもむしろおとぎ話、と。
なるほど、確かに。
1時間40分ほどに及ぶ上映&同時演奏が終わると、場内は盛大な拍手に包まれる。
クラウディオ・シモネッティ、何度も来日しているだけあって、「ドウモアリガトウ」という日本語MCがもの凄くナチュラル。
そこから30分の休憩時間。
喫煙所で、浅野淳氏がダリオ・アルジェント監督作についての簡単なレクチャーをして下さり、大変勉強になった。
2本目のビールを買って席に戻る。
そして第2部がスタート。
『デモンズ』『ゾンビ』『シャドー』『フェノメナ』など、GOBLINがサントラを手掛けた映画の楽曲を次々に披露しつつ、バックにはそれぞれの映画のハイライト・シーンが映し出される。
(今度はもちろん画像とのシンクロはなしだが)。
第2部では当然ながらバンドにバッチリ照明が当たり、通常のライヴ+バックに映像という構成。
『ROLLER』などの純然たるオリジナル作もあるものの、ずっとサントラばかりをやって来た感があったGOBLIN…しかしそのサントラ楽曲、改めて聴くとどれもしっかりロックだ。
しかも演奏はかなりハード。
ブルーノ・プレヴィターリのギターも随所で存分にフィーチュアされ、フェデリコ・マランゴーニはツイン・ペダルによるパワフルなプレイも披露。
かなりカジュアルな服装に見える男性メンバー3人(フェデリコ・マランゴーニはRUSHのTシャツだった)に対して、ヴィジュアル面で楽しませてくれたのがチェチリア・ナッポ。
彼女だけはいかにも衣装といった感じのセクシーないでたちで、時に大きくのけぞったりと派手なアクションでベースを弾きまくり、キーボードの前から動けないクラウディオ・シモネッティに代わってバンドの“動”と“華”の部分を一人で体現していた。
曲間でニコニコしながら手を振る姿がまたとてもキュート。
告知では終演が22時頃とされていたが、21時15分頃に始まった第2部はちょうど1時間ほど演奏され、途中の休憩時間を抜いても第1部と第2部合わせて計2時間45分ほどの大熱演。
6月の浪漫座以来となったプログレど真ん中のライヴ、大いに楽しませていただきました。
しかし終演が押したため、川崎から直通で帰れる最後の電車の時間が迫っていた。
ライヴの余韻に浸る暇もなく、駅へと急ぐ。
どうにか電車に間に合って、空いている席を探すよりも前にまずトイレへ…。
湘南新宿ラインと上野東京ラインは車内にトイレがあるのだった。
追記:
その後コロナ禍を経て、CLUB CITTA'には取材も含めけっこう足を運ぶように。
(2025.11.1.)
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