ワード・レコーズの2枚(PARADISE LOST+WITCHCRAFT)

PARADISE LOST.jpgどちらも5月15日リリースだが、今月入手。
なので”今月の新譜”じゃなく”先月の新譜”なのだが。


PARADISE LOST『OBSIDIAN』(画像)

1986年の結成から実に34年。
MY DYING BRIDE、ANATHEMAと並ぶ英国三大ゴシック・メタル・バンド。
そのMY DYING BRIDEも3月に新作をリリースしているが、PARADISE LOSTも競うがごとく前作『MEDUSA』(2017年)から3年ぶりとなる16thアルバムを出した。
現在のメンバーはニック・ホルムズ(ヴォーカル)、グレッグ・マッキントッシュ(リード/リズム・ギター)、アーロン・エイディ(リズム・ギター)、スティーヴ・エドモンドソン(ベース)、ワルテリ・ヴァイリネン(ドラム)の5人。
プロデュースは『THE PLAGUE WITHIN』(15年)、『MEDUSA』と同じジェイミー・ゴメス・アトラーノ。
メンバー自身が最も様々な要素を盛り込んだと語っている一方で、近作全然聴いてなかった身としては、まさに王道のPARADISE LOST節と感じる1枚。
ダークなサウンドにメランコリックなメロディ。
ヘヴィネスやエクストリームさは90年代ほどではないものの、侘しくも美しい。
プレスリリースでは3曲目「Ghosts」を”80年代のゴシック・ロック”と評している。
確かにそんな感じ…なれど、やっぱりポスト・パンクに発する80年代のゴスとは一味違った、このバンドならではのゴシック・メタル・サウンド。
尖っていない分どっしりしている。
安定のクォリティ。


WITCHCRAFT『BLACK METAL』

2000年に結成されたスウェーデンのドゥーム・ロック・バンドによる6thアルバム。
このバンドもライズ・アバヴからの初期3作(00年代)は聴いていたが、ニュークリア・ブラスト移籍後の2作(10年代)は聴いていなかった。
久しぶりに聴いてみたら…えっ、バンドじゃないやん?
なんと今回、中心メンバーであるマグナス・ペランダーのアコースティック弾き語りで1枚通してしまっている。
音楽性はほぼアシッド・フォークと言って差し支えないだろう。
(コレがバリバリの新譜であることを考えると、アシッド・フォークというよりもむしろサッド・コア/スロー・コアに分類すべきかとも思う)
ところがアルバム・タイトルが『BLACK METAL』。
今じゃブラック・メタルもその方向性は実に様々…とはいえ、コレはまた世のブラック・メタル・バンドに喧嘩を売るような?
ボビー・リーブリング(PENTAGRAM)とロッキー・エリクソン(THE 13th FLOOR ELEVATORS)に”啓示”を受けた、と語るマグナスであるからして、ロッキーのアコースティック弾き語りにインスパイアされたようなこんな作品が出てくるのも、アリっちゃあアリなんだろうけど。
(ちなみにENTOMBEDもロッキーのカヴァー演ってたな)
それにしてもいわゆるクラシック・ロックが好きでWITCHCRAFT聴いてた人はともかくとして、メタル耳の人は拒絶反応バリバリでは、というアプローチ。
レーベル宣材にある通り、ニック・ドレイクやチャールズ・マンソンを連想する人も多いだろう。
果たしてコレを”ブラック・メタル”と断ずるマグナスの心情や如何に?
ともあれ完成度は非常に高い。
我が家ではPARADISE LOST以上にヘヴィ・ローテーション中。


(2025.12.30.改訂)

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