HAWKWIND/THE WEIRD TAPES No.5-LIVE INSIDE ”76 AND 77”(2000)

HAWKWIND THE WEIRD TAPES 5.jpgHAWKWINDの”THE WEIRD TAPES”シリーズについては、かなり前にNo.6を紹介したが。
https://lsdblog.seesaa.net/article/201607article_2075.html
それはこのシリーズでは例外的な、レミー在籍時の音源を含むモノだった。
こちらNo.5はタイトル通り、レミー脱退後、1976~77年の音源を集めたモノ。

…で、No.6を紹介した時には書いてなかったと思うけど、このシリーズ(元々は80年代にカセットテープでリリースされたモノ)って、タイトルといいジャケットといい、第二次世界大戦以前にH.P.ラヴクラフトとかが寄稿していたSF雑誌「WEIRD TALES」へのオマージュなのね。
デイヴ・ブロックがそのあたりを好きなのは、オリジナル・アルバムである1976年作『ASTOUNDING SOUNDS, AMAZING MUSIC』(https://lsdblog.seesaa.net/article/201708article_24.html?pc=on)のジャケットからも明白であった。

ともあれ1976年10月5日ロンドンのHAMMERSMITH ODEONでの2曲と、77年10月3日ライチェスターのDEMONTFORD HALLでの1曲と、77年10月5日HAMMERSMITH ODEONでの4曲、それに日時や場所が不明の1曲(76年らしい)が収録されている。
76年のラインナップはデイヴ・ブロック(ギター、ヴォーカル)、ロバート・カルヴァート(ヴォーカル)、ニック・ターナー(サックス)、サイモン・ハウス(ヴァイオリン)、ポール・ルドルフ(ベース:元PINK FAIRIES)、サイモン・キング(ドラム)、アラン・パウエル(ドラム)。
77年の方はニックとアランがいなくなり、ベースも元MAGIC MASCLEのエイドリアン・ショウに交代している。

レミーを放逐してロバート・カルヴァートがリード・ヴォーカルとなり、更にレーベルもユナイテッド・アーティスツからカリズマに移籍し、新たな方向性に向かいつつあった時期。
レパートリーは当然ながら『ASTOUNDING SOUNDS, AMAZING MUSIC』と『QUARK STRANGENESS AND CHARM』(1977年)収録曲が中心となっている。
後の定番曲となった「Assassins Of Allah」(「Hassan I Sahba」)の初期ヴァージョンはもちろんのこと、「City Of Lagoon」「Forge Of Valcan」「Steppenwolf」といったこの頃ならではのライヴ・ヴァージョンも興味深い。
(76年の音源はツイン・ドラムで無駄に音圧凄い。サイモン・ハウスはヴァイオリンのみクレジットされているが、当然ながらキーボードも彼だろう)
それ以上に興味深いのは、やはり定番曲である「Brainstorm」、そして「Wind Of Change」というレミー在籍時の楽曲が当時のアレンジで聴けるところだろうか。
レミー在籍時とも80年代以降とも違った、この頃ならではの味わい。

1976年から77年までの間にニック・ターナーもアラン・パウエルもポール・ルドルフもいなくなっていて。
その後もメンバー交代を繰り返したばかりか、78年にはバンド名もHAWKLORDSに変わってしまう。
過渡期と言えば過渡期だが、その前も後も、そして現在に至るまでメンバー交代や音楽性のマイナーチェンジがやたらと続いていることを考えると、HAWKWINDのキャリアそのものが全部過渡期と言えなくもない…(?)。


(2026.1.3.改訂)

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