『命日』後半、その意味深な(?)楽曲や歌詞についてストレートに語ってくださっています。
ちなみに『命日』リリースに伴うインタヴューは今のところこの記事だけの様子、皆様是非お楽しみください。
インタヴュー前編はこちら↓
https://lsdblog.seesaa.net/article/202008article_17.html
―「殺人マシン十四号」に入ってる語りは誰ですか?
「あれ、尊師…(笑)」
―?
「本物の…。作曲者の人に「尊師の声を入れたいんです」って相談して、その場で動画検索して「コレ曲に合うんじゃね? あ、コレいいねえ」って話し合って、使いました(笑)」
―麻原彰晃本人?
「本人の。そうです」
―権利的にはすげえヤバそうだなあ…。
「多分ダメですね(笑)。「殺人マシン十四号」って、最初はオ○ムの曲じゃなかったんです。「呼び込み君」っていう、ドンキとかで流れてる音、わかりますか?…“テテーテテテテ、テテーテテテテ♪”っていう…」
―ああ、最初に歌ってるやつだ、「有難イオハナ死」で。
「あ、そう。アルバムにはアカペラしか入ってないんですけど、ライブでは時々イントロで本物を流してるんですよ。その呼び込み君がブッ壊れちゃった!って感じの曲を作りたくて、それが何故かオ○ムの曲に、気付いたら…」
―なんでだ!
「なんか自分の中で呼び込み君と殺人マシンが混ざっちゃって…はい」
―さっぱりわからない!
「ん~、わからない私も(笑)」
―「死コ死コハナニスト」…。
「はい」
―感想としては、「遂にやってしまいましたね」という…。
「え~、なんで?(笑)…何を?」
―…露骨な下ネタを、タイトルから。
「ああ…私、“ハナニー”(註:花子病が花子さんを“オカズ”にすること)は、全然良いと思ってるから(笑)。下ネタ言われたりするのは反応に困るのでいやですけど。…それにあれは、毒殺テロリストのイチロウさんが「カヴァーしていいよ」って言ってくれてもらった曲なんです。どうせなら歌詞を変えようってなって、ああなった(笑)、元もえげつない曲なんで…知ってますか、元は」
―知らないんですよ。
「え、本当に?聴いた方がいいですよ」
―替え歌だなっていうのはわかってたんですけど。
「替え歌の替え歌をしてる(笑)」
―そう、コレも権利関係激ヤバですよね…。
「多分ダメ(笑)」
―ホントは入れちゃダメなやつですよね(笑)。
「そうですね」
―敢えて言わないけど!
「はい…」
―「四時四四分」を再録してるんですけど。
「はい」
―コレも初期からの代表的な曲のひとつなんですけど。コレを聴いて思ったのは…花子さん、だんだんノーマル声の歌唱力が向上してきている。
「ええ?…向上してないです(笑)」
―それがあるから録り直したのかなと思ったんですけど。
「あ、叫び声は向上してると自分でも感じるのでそこは録り直したかったんです、はい」
―ノーマル声というか…この曲ではオペラっぽい歌い方なんですけど。
「あのギャグ声ですか(笑)」
―ギャグなんだ(笑)。
「うん、基本ノーマル声はギャグです(笑)」
―そうなんだ(笑)。
「はい」
―いや…「歌唱力が向上している花子の歌を聴け―!」みたいな感じかと…。
「え~?…全然。叫び声が古いからってだけ」
―古い?
「あれもう4年前の作品じゃないですか、『真っ赤ナ トイレ』って」
―ああ、最初のヴァージョンが。もうそんなに経つワケか…。
「はい」
―あと「Rusty ring」と「暁」なんですけど。
「はい」
―コレ、「Rusty ring」がオマージュで「暁」がパロディ、みたいな感じがするんですけど、実際はそんなことはなくて?
「え?…どっちもパクリ。パロディ? オマージュ? いや、パクリ(笑)」
―はっきりパクリ?
「パクリです」
―パロディというよりもむしろパクリ。
「パロディとかオマージュとか、何が違うかわからない。どういうことですか?」
―パロディっていうのはひねりを入れて笑いにしたりとか…。
「ああ~…」
―で、オマージュっていうのはホントに捧げもの…。
「しゃしゃげ?」
―僕はホントにこのバンドが好きなんですっていうリスペクトがあってそんな曲にするとか…。
「はあ~…じゃあオマージュではないですね(笑)。ファンの方には申し訳ないんですけど、X(Japan)全然知らないんで。うん、パクリですね」
―単にそれっぽいのがやってみたかっただけ、みたいな?
「うーん…なんか、音楽詳しくない人にも伝わりやすいネタじゃないですか。あとはXの曲をYouTubeで調べて聴いてみて、今自分が伝えたいことと、この曲を重ねたら面白いかも、と思ったらパクってます」
―あと、コレもなかなか問題作ですけど…。
「ふええ…?」
―「父の自慰行為」。
「はい…」
―コレは…内容は、フィクションですよね?
「フィクションって、なんだっけ?」
―架空の…。
「あ、架空じゃない…私の曲、架空なの1個もないですよ。ザ・ノンフィクションですよ」
―ええええええ…。
「(笑)ええっ、なんで?」
―ええええええええ…。
「なんで?(笑)」
―じゃあ、実際にお父さんが自慰行為をしてらしたワケですか…。
「あ、そうですが(笑)。しかも一度や二度じゃないです」
―それをあのような歌詞に…。
「はい。ちなみに曲調はXの「オルガスム」に似せてます」
―(何故そこでドヤ顔…)実体験に基づくとか、自分の気持ちそのままを歌うってことで、解釈すると…花子さんって、ファザコン的なところがあるのかなって。
「…重度のファザコンだと思います。お父さんに溺愛されたタイプのファザコンじゃなくて、全然かまってもらえなかったタイプの、寂しいファザコンです」
―以前にもそういう話は聞いていました。お父さんに褒められたことがないとか。
「うん…。子供の頃は理不尽に怒られるか、お前は家族で一番バカだとか笑い者にされた記憶しかほとんどないです」
―そういうところからも、お父さんに対する屈折した想いが出た曲なのかなって…。
「その通りですね。…辛いと感じたことを曲にしないと私は生きていけないんです。一人でもこの曲好きって肯定してくれる人が現れれば、心の傷が癒えていくんですよ」
―だからと言って、いきなりお父さんがシコってるところを見ちゃいました的な…。
「(笑)それは、あれなんですよ…お父さんに認められたいとか私だけ見てほしいっていう気持ちを歌詞に込めてるんですけど、すぐに気づかれたくないんで自慰行為という目立つ要素を入れて誤魔化してるんです」
―最後に、「汚れなんてないさ~お掃除の時間だよ~」が入ってますけど。
「はい」
―コレ、美広まりなさんの作曲なんですね。
「そうです」
―美広さんとは前からけっこう…?
「ああ、かなり長いですね。今も付き合いがあるアイドルでは2番目に長いです。1〜2年前くらいにまりにゃんさんがソロ活動休止イベントのTシャツイラストを私に依頼してくれて、その時にお金要らないので1曲作ってくれませんかってお願いしたんです。それからまりにゃんさん側にいろいろあったみたいで去年完成しました」
―で、ライヴでは今までの「おばけなんてないさ」に代わって、お掃除の時間にかける曲に…。
「そうなんですよ、はい」
(註:十四代目トイレの花子さんのライヴでは本編最後の曲で様々なモノがまき散らされた後、花子病総出での”お掃除の時間”がある)
―ちなみにこの曲で印象的なのは、“お掃除”っていう発音…。
「あ、みんなそれ言う!(笑)」
―やっぱり?…日本語の歌って、“お掃除”とかああいう“う”が入る言葉、“おそおじの”って歌うのが普通なんですよね。
「あ、そうなんだ(笑)」
―そこを言葉通りに“おそうじの”って歌う…花子さんなりにこだわるところがあったのかと思ったんですけど。
「…なんだろう、“おそおじの”って歌うと、聴いた時におじさんを彷彿とさせちゃうかなって思ったのと(笑)、私は言葉をしっかり言いたいんですよ。“ふいんき”じゃなくて“ふんいき”と言いたいタイプなんです(笑)。」
―“きれいさっぱり辛い過去もなかったことにして”っていうのも、さっき言った通り自分の感情を浄化するとか…自分と、そしてファンに対しても歌ってる歌詞だと思って間違いないですかね?
「はい…そうですね。私のライブを観て、みんなの辛かった過去や悩みがブッ飛んじまえばいいと思ってやってるところもあるので、入れました」
―最後の歌詞が“妖怪はいないの”となっているのは…。
「ふふふふ、恥ずかしい…私、妖怪って自称してますけど、オカルトとかそういうの一切信じてないんですよ。妖怪もいないと思ってて。「これが現実だよ!」って、突きつけた…(笑)」
―そういうことなんだ?
「はい…何だと思ったの?」
―いや…あの曲でライヴが終わることによって、妖怪を標榜している花子さんが、素の…花子さんじゃない〇〇さんに戻る、っていうことを意味しているのかなあ、みたいな。
「全っ然(笑)。花子で居る時のが素に近いですよ。あと、お掃除っていうのは証拠隠滅なんですよ。汚した証拠を隠滅するので、これは私がやったことじゃないですからねとか、そういう意味もある…(笑)」
―なるほど。コレでなくなりました、みたいな。
「そもそも私は存在してませんからねっていう感じ(笑)」
―責任は丸投げみたいな。
「責任大っ嫌いなんで、うふふふ」
―海外進出も果たして、外国人のファンが凄く増えてきてるっていう印象があるんですけど。
「ああ、はい」
―コロナのことがなければ、今後はもうちょっと英語を勉強してみたりとか…。
「あ…(苦笑)」
―そういう展開があるのかなあと思ったんですけど、今後海外に出て行って生身でライヴをやったりっていうのは難しくなる…。
「ん…そうですね。一応今年も、1本決まってはいたんですよ。でもまあこんな感じなんで、もう多分ないと思うんですけど…。英語は出来なさ過ぎて自分の気持ちすら伝えられないんで、勉強しないとまずいなと思ってます。でも出来ないから好きっていう外国人多いんですよ。一生懸命しゃべってるからかわいい、みたいな」
―ああ。
「あざといので、私は(笑)…そこも応えていきたいんですけど。物販ではいつも私一人なんで外国のお客さんだと会話が成り立たないんですよ。それを何とかしたくて流石に勉強しようって思って、もう半年ぐらい経ってます。多分一生しないですね、勉強嫌いだから(笑)。無理だと思う…」
―まあそれでいいと思います(苦笑)。
「本当に…?(笑)」
いまだ営業していないライヴハウスも多い昨今ですが、十四代目トイレの花子さんは6月から三軒茶屋HEAVEN'S DOORをはじめとして出演可能なあちこちのハコで活動を再開しています。
興味持った方は是非一度ナマで体験してみてください。
(2026.1.12.改訂)
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