2枚が70年代で、1枚が80年代。
そこで今日は90年代最初のオリジナル・アルバムとなったコレを。
1988年の『THE XENON CODEX』(https://lsdblog.seesaa.net/article/201810article_12.html)同様、リアルタイムでCDで買った。
オリジナル・スタジオ作としては16枚目。
『THE XENON CODEX』リリース後、ダニー・トンプソン(ドラム)が脱退し、元STAR NATIONのリチャード・チャドウィックが加入。
1989年に入るとヒュー・ロイド・ラントン(ギター)が脱退して再びギター1本の編成になる一方で、サイモン・ハウス(ヴァイオリン)が復帰。
更に元THE HIPPY SLAGSのブリジット・ウィシャート(ヴォーカル)が参加して、HAWKWINDはバンド史上初めて女性シンガーを擁する編成になったのだった。
HIPPY SLAGSは88年のオムニバス『TRAVELLERS AID TRUST』(https://lsdblog.seesaa.net/article/202103article_7.html)でHAWKWINDと一緒に収録されていたし、近しい関係にあったのではと思われるが、ブリジットは79年以来THE DEMENTED STOATS、PILWIND、STAR NATIONと三つのバンドでリチャードと一緒に活動していて、その縁もあったのではないかと。
1989年はアルバムを作らず、ツアーに明け暮れていたHAWKWINDだったが、その頃はまだツアー毎にブリジット・ウィシャートとサイモン・ハウスがいたりいなかったりだったらしい。
90年に入ってブリジットが正式加入し、ブリジット(ヴォーカル)、デイヴ・ブロック(ヴォーカル、ギター、キーボード)、ハーヴェイ・ベインブリッジ(キーボード、ヴォーカル)、サイモン(ヴァイオリン)、アラン・デイヴィー(ベース、ヴォーカル、シンセサイザー)、リチャード・チャドウィック(ドラム)という6人編成でレコーディングされたのが『SPACE BANDITS』だった。
アラン・デイヴィーの強力にドライヴするベースに引っ張られるようにして演奏陣が疾走し、ブリジット・ウィシャートの声が浮遊する1曲目「Images」がとにかく名曲。
『THE XENON CODEX』のハイライトだった「Neon Skyline」の7分半よりも更に長い9分半の長尺曲で、途中でスローに転じてから再び疾走するパートでのサイモン・ハウスのヴァイオリン・ソロは彼がHAWKWINDで披露した中でも多分最も激しいモノ。
ブリジットの声がまた、とても良い。
上手いヴォーカリストではないのだが、HAWKWINDにはとても合っていると思う。
他にもバンド史上で初めてオーケストラを導入した「Realms」など、力の入ったアルバムだと思うのだが、「Images」が良過ぎて出オチみたいになってしまっている1枚でもある(苦笑)。
ブリジット・ウィシャートが全曲で歌っているのではないところももったいない(?)というか。
(実際、ブリジットが全部歌っていたらもっと良くなったのではと)
『SPACE BANDITS』は全英チャートで70位と、『THE XENON CODEX』より少し順位を上げ。
しかしアルバムに伴うツアーでは、もうサイモン・ハウスがいなかった。
次作『PALACE SPRINGS』(1991年)は一応このアルバムと同じ6人でレコーディングされているが、サイモン・ハウスはゲスト扱いとなっている。
そしてブリジット・ウィシャートはアルバム2枚でHAWKWINDを離れてしまうのだった。
(大変気が強い人だったらしく、他のメンバーと衝突したのかも知れない)
その後HAWKWINDは、デイヴ・ブロック、アラン・デイヴィー、リチャード・チャドウィックというバンド史上最少編成の時代に入る。
それにしても、20年代に入って再びリチャードを含むトリオ編成で活動することになるとは、考えもしなかったな。
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