
(ライヴが本当に最高なんだ)
御多分に漏れずというか彼らもコロナ禍で活動はストップしたままだが、ここに”ワニー”こと小池孝典(ヴォーカル、ギター)の2ndソロ・アルバムが登場。
以前このブログでも紹介したソロ作『夏の蜃気楼』(https://lsdblog.seesaa.net/article/201607article_1370.html)から、実に9年近く経っている。
(ALLIGATOR BLUES以前のthe CHICKEN mastersからでは何年だろう。小池との付き合いも随分長くなったモノだ)
盤はCD-Rだが、上質な作りの紙ジャケに、全曲の歌詞を掲載したインサートが付属している。
何処かの喫茶店で撮影したのであろうジャケット写真は、テーブルの上にコーヒーと煙草。
昭和~平成前半のたたずまいだ。
例によってICレコーダー一発録りのサウンドは、デモをそのまんまリリースしたような飾り気のなさだが、一方で『夏の蜃気楼』同様にすぐ目の前で小池孝典が歌い叫んでいるような生々しさ。
で、ブルーズやR&R以前にフォークを感じさせた『夏の蜃気楼』に較べると、今回はTHE ALLIGATOR BLUESと違った意味でRAWなブルーズ色やや強めか。
ミシシッピ・ジョン・ハートの戦前ブルーズ「Praying On The Old Camp Ground」に日本語の歌詞を乗せた「ヒトカノヒト」や、歌詞が”Yeah baby boogie is you all night long”しかない「Baby, Boogie Is You」に顕著。
一方で歌詞の世界は相変わらずとも言うべき”小池孝典節”。
”斑模様の鈍い空/咲く青はぼんやりただれ/ちぎれた虹の向こう側/だれて溜まる鮮血の今日”(「名もなき反抗」)
”Oh 当然苦しい so I'm down”(「Too Much Down」)
”恋はいつでも摩天楼”(「無垢なまでに危険な唇」←最高に意味不明)
そして近年のTHE ALLIGATOR BLUESでは聴かれなくなった歌謡曲テイスト/”一人称が女”の演歌テイスト…は”メロメロメロメ”と繰り返される「メロメロ」に集約。
”笑わせるじゃないか/あたしときたら/なんてみゆきがるのはもう/お暇(いとま)よ”
”みゆきがる”って…!
9曲27分半のアルバムは、23日から発売中。
何よりTHE ALLIGATOR BLUESのライヴが観たいな。
数年前、彼らのライヴ中、ゲルチュチュのハッチが狂ったように踊り続けていた…と書けば、このブログの読者様の半分くらいには、小池孝典のヤバさがわかるはず。
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