一番大好きで一番たくさん聴いたのはこの2ndアルバムだ。
今更言うまでもない名盤だけどね。
『FAUST』同様、LPとCDで3枚持っている。
『FAUST』に続き、メンバーたちがコミューン生活をしていたヴュンメの廃校で録音されたアルバム。
しかし方向性はけっこう違う。
メンバーはルドルフ・ゾスナ(ギター、キーボード、ヴォーカル)、ジャン=エルヴェ・ペロン(ベース、ヴォーカル)、ハンス・ヨアヒム・イルムラー(オルガン)、ギュンター・ヴュストホフ(サックス、シンセサイザー)、ヴェルナー”ザッピ”ディアマイアー(ドラム)。
前作からアルヌルフ・マイフェルト(ドラム)が抜けた5人。
まあ元々ドラマー二人いる意味わからなかったけどねー。
クレジットはないが、ギュンターはトランペットも吹いているのでは。
透明なジャケットに拳骨(Faust)のレントゲン写真がプリントされていた『FAUST』に対して、こちらは裏も表も真っ黒。
裏ジャケットは完全に真っ黒で、曲目の記載すらない。
で、中にはレコード(CD)と一緒に、全9曲に対応した9枚のイラストが封入されている…という、またしても無駄に凝ったアートワーク。
1曲目「It's A Rainy Day, Sunshine Girl」からして、前作と全然違う。
連打されるフロアタムに、THE VELVET UNDERGROUNDばりの強力なリズム・ギター、そして”雨の日だよ、サンシャイン・ガール、雨の日だよ、サンシャイン・ベイビー”というまったく意味のない歌詞が延々と繰り返される。
ワンコード、ワンリフで7分半。
対して2曲目は端正なアコースティック・ギターをフィーチュアした小曲。
そして10分を超える3曲目「No Harm」ではサックスとオルガンをフィーチュアしたクラシカル、あるいは現代音楽的な曲調からいきなりノイジーなギターが暴れまわる、FAUST流のハード・ロック(?)に。
ここでも”父ちゃん、バナナ取って、明日は日曜日!”というまるっきり意味のない歌詞がひたすら絶叫される。
ここまでがLPのA面。
B面1曲目にタイトル曲「So Far」。
逆回転によると思われる不気味なイントロから、反復ビートと不穏なノイズが続く6分。
シンセかオルガンによると思われるノイズは、このアルバムの中でほとんど唯一前作に共通する要素。
続く「Mamie Is Blue」は、重苦しくノイジーな反復の中から、”ママは憂鬱、パパは憂鬱”という例によって意味不明なヴォーカルの繰り返し。
「I've Got My Car And My TV」では子供場組のテーマ曲みたいなイントロに続いて、メンバーと子供たちのコーラス、そしてその後『Ⅳ』に持ち越されることになるヘンテコなリフの反復…に乗るサックス・ソロ、からのギター・ソロ。
(このギター・ソロも「No Harm」同様、ハード・ロックのパロディみたいに聴こえる)
現代音楽的(?)な「Picnic On A Frozen River」とノイジーなコラージュ「Me Lack Space…」という30~40秒ほどの2曲を挿み。
最後は何故かヴォードヴィル風(?)の「…In The Spirit」で終わる。
全体に、妙な薄明るさ。
陰欝に響く「So Far」や「Mamie Is Blue」も、何処かユーモラスで人懐こさみたいなモノを感じさせる。
あちこちアヴァンギャルドでフリーキーな一方で、この人たち本質的にポップ。
個人的には何回でも聴けるアルバム。
バンドをやっていた頃、「It's A Rainy Day, Sunshine Girl」をずっとカヴァーしていた。
DJでも何度回したかわからない。
明日は「RETURN OF THE LIVING DOLLS VOL.2」@武蔵境STATTOです。
「It's A Rainy Day, Sunshine Girl」は回さんが。
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