REAL AX BAND/NICHT STEHEN BLEIBEN/MOVE YOUR ASS IN TIME(1977)

REAL AX BAND.jpg1976年夏に結成されたドイツのジャズ・ロック/フュージョン・バンド、唯一のアルバム。
活動はドイツ国内ではなくスイスのヒルシュベルクを拠点にしていたらしい。
オリジナルLPは1977年12月(7月説も)リリースで、プレス枚数は2000枚とも2500枚とも言われ、今では激レアという。

メンバーはロンドン生まれのガーナ人、マリア・アーチャー(ヴォーカル:元EMBRYO)、ハインツ・オットー・グヴィアスタ(ギター、ヴォーカル、フルート他)、クリストファー”トフィ”マッヘ(ベース)、ディーター・ミーカウチェ(キーボード:元EMBRYO)、マーロン・クライン(ドラム、パーカッション)の5人。
最年少のマーロンはレコーディング当時若干17歳(!)だったそうだが、一方このバンドのリーダーは彼だったという。
リズム・セクションが結成したバンドに、アフリカで活動していたEMBRYO組の二人が合流してラインナップが完成したらしい。

アナログA面が”NICHT STEHEN BLEIBEN”、B面が”MOVE YOUR ASS IN TIME”と題されている。
ベースになっているのはジャズだが、そこにロック、ラテン、ファンク、アフロ、サイケデリックを全部ぶち込んだ雑食性が魅力。
クラシックのパーカッションを学んでいたというマーロン・クラインをはじめとして、非常にテクニカルで手数の多い演奏を聴かせる。
EMBRYO人脈でありつつ、同時期のEMBRYOのいなたい感じとは無縁で、とてもシャープ。
かなりファンキーでありつつも、いかにもドイツ人らしい(?)正確無比なリズム・ワークは、黒人音楽としての本来のジャズやファンクとは趣を異にする、彼ら独自の個性になっている。
そこに乗るマリア・アーチャーのソウルフルなヴォーカルがまた素晴らしい。
(ハインツ・オットー・グヴィアスタも2曲で歌っている)
収録曲「Samba Mortale」はのちにクラブ・ジャズ方面で知られるようになったのだそうで。

バンドはこの1枚しか残さなかった。
(のちに発掘ライヴ音源が出ている)
マーロン・クラインはその後DISSIDENTENを結成して、いわゆるワールド・ミュージックの領域で世界的に知られるようになる。
このアルバムはそのマーロンが、2001年のCD化に際してリマスターを手掛けている。
(俺が持っているのも01年の独フュンフウントフィアツィヒ盤)
70年代にドイツのジャズ・シーンで活動していたというマリア・アーチャーは、その後イギリスに戻ったという。

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