映画『ICE ふたりのプログラム』

ICE.jpg2018年にロシアで公開され、当地では2週連続1位、そして年間興行収益4位を記録した映画。
『惑星ソラリス』や『不思議惑星キン・ザ・ザ』など、旧ソ連の映画は幾つか観たことがあるものの、ロシアの映画は初めて。
この時期にロシア映画とは、配給元も随分思い切ったな、と思いながら観たが。


ロシア。
厳寒の地・シベリアのイルクーツク。
スケーターを夢見る7歳の少女、ナージャ・ラプシナ。
シングルマザーの母を失い、コーチのイリーナにも才能がないと突き放される。
しかし諦めないナージャは、ど根性(?)で突き進み。
やがて美しく成長したナージャ(アグラヤ・タラーソヴァ)は、モスクワに出てトップスケーターへの道を歩み始める。
ところがその矢先、大怪我を負ってしまい。
絶望に打ちひしがれたナージャのもとに、イリーナがリハビリ担当として連れてきたのは、粗暴で無鉄砲なアイスホッケーの問題児、サーシャ・ゴーリン(アレクサンドル・ペドロフ)だった…。

…というのが、前半の超ざっくりなあらすじ。
で…泣きました。
ボロボロ泣きました。
スポ根あり、恋愛あり、挫折と絶望と再生あり、そしてコメディ要素もたんまりあり。
(何度も声をあげて笑った)
最後にはきっちり泣かせに来る。
(まあつまり王道というかある種コテコテな作りなんだが)
しかも、ミュージカル要素まであり…と、詰め込めるだけ詰め込んである。
(ラップまで登場!)
それで107分が全然長くなく、あっという間。
なるほどコレは人気が出たワケだ。

主演の二人がとても魅力的。
(特に後半のアイス・ショーの場面のナージャがかわいい)
ナージャ役のアグラヤ・タラーソヴァは、ロシアを代表する名女優クセニア・ラパポルトの娘なのだそうで。
サーシャの『スター・ウォーズ』マニアぶりも楽しい。
で、存在感のなかったナージャの伯父が、いきなり終盤を一人でかっさらったりも。

で、俺がボロボロ泣いたのは、ストーリーが感動的だったせいももちろんあるんだけど。
ウクライナに侵攻して世界中から悪の国家扱いされているロシアに、当然ながら人々の日々の暮らしがあり、スポーツを頑張っている人や愛し合う恋人たちがいて。
そんなことをつらつら考えつつスティングの名曲「Russians」の歌詞を思い出しながら観ていたら、なんかいろいろやり切れなくなったというのもある。
世界に平和を。


この時期にこの映画の公開を決意した配給元に拍手を贈りたい。
『ICE ふたりのプログラム』、2023年2月17日(金)TOHOシネマズ シャンテほか全国ロードショー。


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