こちらはその約1年前、デビュー間もなかった時期のライヴ。
1986年に『LONDON LIVE '68』としてリリースされた発掘音源の再発。
68年4月27日、ロンドンのPOLYTECHNIC OF CENTRAL LONDONでのライヴ。
その時のポスターを用いたと思われるこの再発盤のジャケットは、86年のオリジナルよりもずっと良い、と思う。
(前座がダスター・ベネットだったことがわかる)
1967年に結成されたバンドが、ベーシストを交代して68年2月に1stアルバム『PETER GREEN'S FLEETWOOD MAC』をリリースして間もない時期のライヴ。
パーソネルはピーター・グリーン(ギター、ヴォーカル)、ジェレミー・スペンサー(ギター、ヴォーカル)、ジョン・マクヴィー(ベース)、ミック・フリートウッド(ドラム)の4人。
ダニー・カーワン(ギター)をフィーチュアしたトリプル・ギターでの『LIVE IN BOSTON』と違い、オリジナルの4人編成での演奏。
ポスター/ジャケットを見ると、当時のバンドがデビュー・アルバム同様に、当時”神”エリック・クラプトンを超えたと評されたピーターをフィーチュアした”PETER GREEN'S FLEETWOOD MAC”であったことがわかる。
一方オープニングのMCでは単に”FLEETWOOD MAC”と告げられているが。
ともあれヒット・シングル「Black Magic Woman」もまだなかった時期のライヴ。
レパートリーは約1年後の『LIVE IN BOSTON』と1曲も重複していない。
(ラスト「Bleeding Heart」がフェイドアウトしていることからして、ここに収録された約50分で全部ではなかったはずだが)
ピーター・グリーン作の「The World Keeps On Turning」以外、すべて黒人ブルーズのカヴァー。
演奏自体は、正直言えば地味だ。
黒人になりたい…けどなれない、R&Rあがりの白人によるブルーズ・ロック。
しかしオーディエンスの反応はかなり熱狂的。
当時間近に見たり聴いたりする機会がそうそうなかったはずの黒人音楽を、フロアの若者たちと同世代のバンドが、同時代的なロックのフィーリングを加味しながら演奏する、独自の英国ホワイト・ブルーズ…は、1968年英国のオーディエンス、には響いたのだろう。
白人ブルーズの時代は、一方でサイケデリックの時代とリンクしていた。
ピーター・グリーンもジェレミー・スペンサーも、そしてその後加入するダニー・カーワンも、結局サイケデリック・ドラッグに蝕まれていくことになる。
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