D・O・T/BOKU NO TOMODACHI

DOT 4th.jpg唯一無二のアラビック・パンク・バンドD・O・Tが、前作『BIRDS EYE VIEW』(https://lsdblog.seesaa.net/article/201707article_5.html)から6年ぶりに完成させた4thアルバム。
本日リリース。

リリースに伴うインタヴューは、以下を御覧ください。

前編:https://www.oto-tsu.jp/interview/archives/11884
後編:https://www.oto-tsu.jp/interview/archives/11912

7分とか10分とかの長い曲が多くなり、その結果全11曲で65分と、これまでで最もヴォリュームのある1枚になっている。
一方で速い曲/速いパートは激減し、いわゆるハードコアには分類出来ない音楽になった。
そして、今までのアルバムでも平和への祈りなどを前面に出してきたD・O・Tが、ここでは共生・包摂をアルバム全体のコンセプトにまで拡大し。
「FACE TO FACE」ではネグレクト/児童虐待の、「TIC TIC TIC」「LIAR」「I'M NOT FALLEN ANGEL」などではさまざまな障害の、それぞれ当事者の目線に立った歌詞を投げかけてくる。

そうしたメッセージ性の強さを以て、D・O・Tを”社会派”などと呼ぶのはやめておきたい。
そもそもパンクって、社会に物申してナンボでしょう。
パンクに限らず、日々の生活はそのまま政治とも直結しているのだから。
(そのことを考えようともしない人が多過ぎるだけで)

何より今作のD・O・Tは、そのメッセージをこれまでで一番明快かつキャッチーなメロディに乗せている。
全曲を作曲したHIROSHI(ベース)は、曲の速い遅いにこだわることなく、自分たちなりのキャッチーさにこだわり抜いたのだという。
かつては勢い任せに投げつけるような歌唱を聴かせていたNEKO(ヴォーカル)…ここに来て、歌が上手くなっている?
更に、かつてになく前面にフィーチュアされた、HIROSHIとMARU(ドラム)のコーラスとヴォーカル。
diskunion向けの特典音源では、HIROSHIが初めて全編リード・ヴォーカルを担当する曲も聴くことが出来る。

そして3人のヴォーカルの土台となる、HIROSHIのベースとMARUのドラムだけによる演奏。
速い曲/速いパートはない、と書いたが、「I'M FROM ANCIENT」や「HEART OF GOLD」なんかの速いパートでの二人の疾走感はまた格別だ。
これまで以上に立体感のようなモノを感じさせる音作りになっていて、ギターがないことは欠落でもなんでもない。
ベースもドラムも、実によく歌っている。

D・O・T初の見開き紙ジャケット。
表と裏のイラストは、HIROSHI自身が手掛けている。
ポスターになっている歌詞カードも同様。
コレがまた何とも言えない味わい。

残念ながらHIROSHIが病に倒れたことで、レコ初ライヴその他の予定はまったく立たないままだが。
NEKOとMARUはHIROSHIの復帰を待ちながら二人で活動を継続するという。
どんな形であれ、D・O・Tのステージを再び観られる日を待ちたいと思う。

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