裏社会の大物ジョー(ローレンス・ティアニー)に集められた、6人の職業犯罪者。
お互いの本名も素性も知らず、ジョーに割り当てられたコードネームで呼び合っている。
準備は万端、ダイナーで与太話に興じた後、黒いスーツに身を固めて宝飾店を襲った6人だった。
しかし何故か店には既に警察の手が回っていて。
どうにか集合場所の倉庫にたどり着いた”ミスター・ホワイト”ことラリー(ハーヴェイ・カイテル)と”ミスター・オレンジ”ことフレディ(ティム・ロス)だったが、オレンジは逃走中に腹を撃たれて瀕死の重傷を負っていた。
そこに合流した”ミスター・ピンク”(スティーヴ・ブシェミ)は、一味の中に裏切り者がいると言い出し…。
…というあらすじは、ほとんど説明不要だろう。
このブログを御覧の皆様には、この映画を以前観ている人が多いのでは。
制作費90万ドルという低予算映画は、全世界の度肝を抜いた。
改めて観直すと、その後のクエンティン・タランティーノ作品が持つテイストはここでほとんど出そろっていることがよくわかる。
凄惨な暴力描写、キャラの立った登場人物たちによる軽妙な(?)会話劇、そしてここぞというところで効果的に用いられる音楽の使い方など。
ここで特異なのは、与太話や雑談や小話の多さ・長さだろうか。
「99分しかないのにそのエピソードそんなに長くやる必要ある?」みたいな。
それこそがこの映画をこの映画たらしめる奇妙なエッセンスなのだが。
(しかしまあ言葉遣いの汚いこと)
ツボを突いた配役がナイス。
ツボを突いた…というか、”冷や飯食い”の時期が長かったヴェテラン、ハーヴェイ・カイテル(彼がクエンティン・タランティーノの自主制作による短編を気に入って助力を申し出たのがこの映画の始まり)を別とすると、この時点ではあまり有名ではなかった若手や中堅どころが生き生きと動き回る。
ミスター・オレンジはその後『海の上のピアニスト』に主演するティム・ロス。
お店でチップを払いたがらないミスター・ピンクは、『ハードロック・ハイジャック』(レミー出演)で主役の一人・レックスを演じ、ジム・ジャームッシュの『デッド・ドント・ダイ』(https://lsdblog.seesaa.net/article/202007article_6.html)にも出演していたスティーヴ・ブシェミ。
サイコ野郎”ミスター・ブロンド”ことヴィックは、タランティーノの『キル・ビル』にも出演するマイケル・マドセン。
ジョーの息子ナイスガイ・エディは、ショーン・ペンの弟として知られたクリス・ペン(故人)。
そしてタランティーノ本人がしれっと出演していたり。
(たちまち死ぬが)
観たことない人はこの機会に是非。
観たことある人もリマスター版でもう一度。
『レザボア・ドッグス デジタルリマスター版』、2024年1月5日(金)より、新宿ピカデリーほか全国公開。
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