ELECTRIC FRANKENSTEIN/WE WILL BURY YOU!(2003)

ELECTRIC FRANKENSTEIN.jpgこのブログを御覧の皆様は、ELECTRIC FRANKENSTEINというとイタリアのとアメリカのと、どっちを思い浮かべるのだろうか。
いや、どっちも聴いたことないとか、名前だけしか知らないという人が一番多いのかも知れない。
で、こちらはアメリカの方。

サルヴァトーレとドナートのカンゾニエリ兄弟を中心に、1989年にニュージャージーで結成されている。
コレはデビュー10周年を記念してのカヴァー集。
91年~2003年にかけて録音された31曲が、CD2枚組1時間半にわたって詰め込まれている。
カンゾニエリ兄弟以外はメンバー交代が激しく、そもそもこのアルバムでは参加メンバーがクレジットされていないのだが、ブックレットにはメンバー4人のバンド写真があり、リリース当時のバンドはスティーヴ・ミラー(ヴォーカル、リード・ギター)、サル・カンゾニエリ(リズム・ギター)、ダン・カンゾニエリ(ベース)、ジョン・スティール(ドラム)という編成だったはず。

いかにも納得なのはCIRCLE JERKS「Wild In The Streets」(オリジナルはガーランド・ジェフリーズ)、THE DICTATORS「Borneo Jimmy」、DEAD KENNEDYS「Your Emotions」、THE CLASH「1977」、SUPERSUCKERS「She's My Bitch」、DRI「Plastique」、NAKED RAYGUN「Home Of The Brave」、GENERATION X「Runnin' With The Boss Sound」、DEAD BOYS「Third Generation Nation」、NEW YORK DOLLS「Frankenstein」、MISFITS「Queen Wasp」あたり。
「ほう、そう来たか」となるのがAC/DC「High Voltage」、GIRLSCHOOL「Not For Sale」、X「Sex & Dying(In High Society)」、THE FUN THINGS「Savage」、VOX POP「Just Like Your Mum」、CRIME「Frustaration」、THE TUBES「I Was A Punk Before You Was A Punk」、AEROSMITH「Sick As A Dog」、MOTORHEAD「We Are The Road Crew」、THE RUBINOOS「Rock n' Roll Is Dead」、BLUE OYSTER CULT「Tattoo Vampire」、THE RUNAWAYS「Bad Reputation」、ジョニー・キャッシュ「Cocaine Blues」、映画『ロッキー・ホラー・ショウ』からの「Over At Frankenstein's Place」あたり。
「えっ」となるのがIRON MAIDEN「Aces High」。
そして「??」となるのがFLEETWOOD MAC「The Chain」とPINK FLOYD「Wish You Were Here」。

当然というか、意外性があるやつの方が面白い。
「Aces High」はもちろん(?)ブルース・ディッキンソンのように歌えるはずもなく、Bメロ以降の歌は1オクターブ下で大きくフェイクしている。
(しかし演奏はかなり頑張っている。このバンド、RAWなパンク・ロックが売りだったが、実はかなり上手い)
FLEETWOOD MACとPINK FLOYDは…パンク云々に関係なく、この世代のアメリカ人はやっぱりみんなこのへん聴いてたんだねえ、と。
(『THE DARK SIDE OF THE MOON』は、アメリカでは一家に1枚とか言われる)
どっちもパンク風にリアレンジ。
特に「The Chain」は原型とどめてない。

「Over At Frankenstein's Place」ではゲストで女性ヴォーカルを迎えていて、原曲及び映画に対するリスペクトを感じさせる。
「Tattoo Vampire」は原曲よりもむしろユルく聴こえ、BLUE OYSTER CULTの非凡さを改めて思ったりも。

ブックレットにはサル・カンゾニエリによるセルフ・ライナーノーツが載っていて、全曲が解説されている。
曰く、AC/DCはバンドにとってメインのメンターのひとつであり、リアル・パンクR&Rであるとか。
GIRLSCHOOLは全員女性によるベスト・メタル・パンク・バンドのひとつだとか。
ジェロ・ビアフラとは友人なんだそうで。
VOX POPをカヴァーしたのは、ジェフ・ダールのファンだからという。

バンドはその後もメンバー交代を重ねつつ、現在も活動中。
今年で結成から35年になる。

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