『世界の終わりの洋裁店』第7話

世界の終わりの洋裁店.jfifビッグコミックオリジナルにて好評連載中の『世界の終わりの洋裁店』、20日発売の最新号に載った第7話。
初めて1話完結ではない展開であるエピソード…の締め。

いつもピリピリしたオーラを放っている猟友会メンバー”りあ”の過去が描かれる。
おーっと。
そう来たか。

ってか、りあの亡くなった彼氏(美大志望)が聴いてたの、CRASSかよ。
いやマジで、そう来たか。

コレは誰が…?
まさか室井大資ではあるまい。
するともう一人の原作者・西尾雄太?
多分そうだろう。
…と思って調べてみたら、やはりパンクやニュー・ウェイヴが好きな人らしい。

あと、ここまで基本的にユルッとしたキャラクターだった主人公・こうたが、今回初めて怒りをあらわにする。
しかしその怒りも、命を投げ出そうとするりあに対して「どうでもよくなってる人がいると! こっちもどうでもよくなっちゃうし!」「別にたまに誰かの世話になってもいいじゃないですか!」という言葉とともに放たれる。
”終わってしまった世界”で、いや、終わってしまった世界だからこそ、誰かと一緒に、誠実にあがきながら生きていく。

りあはこうたに告げる。
「―別に、どうでもいいわけじゃないよ」
そして彼女は、理不尽な世界に対する怒りを原動力として生きていくのだろう。


…で、そんなお話の中にしょーもない(?)ギャグが入ってんのな(笑)。
今後がますます楽しみな一作です。

この記事へのコメント

  • にょす

    「crassを聞く、美大志望の男」

    人格の構築というのは、色々なやり方がありますよね
    私は全く知らない人物ですが この一文の説明でなんとなく
    その男のことが想像できる

    当たり前の事ですが、ふと思いました
    2025年02月23日 12:15
  • 大越よしはる

    コメントありがとうございます。
    そうなんですよね。
    CRASSのTシャツを着て「いつかボクが世界ごとぶちこわしてやる」とうそぶく美大志望の男。
    (美大志望であって美大生ではない。多分予備校生。そして一人称が”ボク”)
    何処か痛い感じも含めて「ああ…」となる。
    実に絶妙なキャラ造形だと思います。
    2025年02月23日 21:25