3月になってもレミーを偲ぶ

HAWKWIND SILVER MACHINE.jpgレミーの自伝本『ホワイト・ライン・フィーヴァー』(https://lsdblog.seesaa.net/article/201607article_1867.html)によれば、レミー加入当時のHAWKWINDはライヴ会場で観客に出す食べ物のすべてにアシッドを混入していたという。
何処まで本当かはわからない。
ライヴ会場でそんなに食べ物が供されるのか、とも思うし。
(当時のイギリスのライヴ会場ではそうだったのかも知れないが)
そもそも、レミー参加以前のHAWKWINDの1stアルバム『HAWKWIND』(1970年)の裏ジャケットだったか、”アシッドなしでトバしてあげますよ”的な文言が書いてあったような気がする。
(今俺の手元にある『HAWKWIND』は96年のリマスター盤CDだけで、そこには残念ながらそのような文は見当たらない)
一方レミー自身は40年ぐらい前のBURRN!のインタヴューでも、当時のHAWKWINDについて「お前たちがアシッドをやらないなら俺たちがアシッドの偉大さを教えてやるぜ!」というアティテュードでやっていた、みたいな発言をしていたと記憶する。
(確か86年のBURRN!だ。今でも部屋の何処かにあるはず…)

しかしHAWKWINDのメンバーの多くがマリワナとアシッドを愛好していたのに対し、レミーとディック・ミックはスピードに耽溺していたという。
このことがその後バンド内でのレミーの立場を危うくするのだったが。

90年代のHAWKWINDのアルバムを見ると、裏ジャケットには反ドラッグのスローガンが印刷されている。
何処まで本気だったのか…とも思うが、デイヴ・ブロックをはじめとする”本家”HAWKWINDメンバーは、ひょっとしたらその頃から本当にクリーンだったのかも知れない。
(そうでもないとデイヴが83歳の今も元気に活動していることの説明が付かない気もするし)

ニック・ターナーを中心に、90年代に”HAWKWIND”名義で来日したバンド(実際にはNIK TURNER'S SPACE RITUALとかだったはず)のメンバーは、サイモン・ハウスあたりを筆頭にみんなキメキメだった、とかいう話を聞いたことがある。
一方、昨年再発された『DOREMI FASOL LATIDO』(1972年:画像)の英文ライナーノーツによれば、ニック自身はアシッドをあまり好まなかったとか。
で、他のメンバーから飲み物にこっそりアシッドを混ぜられていたらしい。
理由は、素面のニックのプレイがつまらなかった、と(笑)。

ともあれHAWKWINDで二人だけスピードフリークだったレミーとディック・ミックは、約3週間ぶっ通しでスピードをキメ続けたことがあり、その間に2時間ぐらいしか眠らなかったという。
想像するだけで恐ろしい(苦笑)。

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