9月に入手して、最近まで聴けず。
半ば無理矢理新譜枠で紹介。
「ギャシ?」と思ったら、”JAH-SEE”と発音するのだそうで。
ジャーシーね。
随分変わった名前だなあと思ったが、本名らしい。
(フルネームはジャーシー・ヘウス)
全然知らない人だったんだけど、コレがもう4thアルバム。
2019年に『ANDROGYNE』、22年に『PRONOUNCED JAH-SEE』、24年に『ROCK N' ROLL SWORD FIGHT』をリリースしていて、シングルも10枚以上出しているので、かなり精力的な活動ぶり。
ジャケットを見ての通り、「今は何年ですか?」というグラム・ロック曼荼羅を展開する。
Bandcampには”グラム・ロックの未来”とあり(!)。
1曲目「Sweet Thing」から、デイヴィッド・ボウイ「Rebel Rebel」みたいなリフがグリッター・ロックなリズムに乗っかる。
「Snake City」イントロのハンドクラップもいかにもな感じ。
この曲はちょっと「The Jean Genie」風。
アルバムの随所で、『ZIGGY STARDUST』期のボウイっぽい歌い回しが聴かれる。
ボウイの影響は相当大きそうだ。
中ジャケットの上半身裸の写真は『RAW POWER』の頃のイギー・ポップを思わせたりも。
一方でハード・ロック色もかなり強い。
「She Says」「Street Life」「Cheap High」とかに顕著。
「Street Life」はちょっと、いやかなりPARISっぽい。
驚いたのは、このジャーシーという人がテネシー州ナッシュヴィルで活動していること。
ナッシュヴィルからこんなグラム番長が…。
ジャーシーはヴォーカルだけでなく、ギター、ベース、シンセサイザー、ピアノ、ストリング・アレンジ、ハープも担当し、マルチ・プレイヤーぶりを聴かせる。。
プロデューサーのボビー・ホランド(ベース、ピアノ、シンセサイザーで演奏にも参加。今年出たALICE COOPERのアルバム『THE REVENGE OF ALICE COOPER』のエンジニアも務めている)をはじめ、参加メンバーも大半はテネシーのローカルなミュージシャンらしい。
その中で目を引くのは黒人のドラマー、ダル・ジョーンズ。
この人はジャック・ホワイトとの活動で知られ、グラミー賞の受賞歴もアリ。
あと、サックスのクリス・ウエストはニール・モースと活動している人。
どの曲もクォリティは非常に高いが。
ジャーシー本人の歌にカリスマっぽさみたいなモノがそれほど感じられないのが課題か。
しかしカッコよくて面白いアルバムなのは確か。
一番気に入ったのは曲名通りアルバムの最後を飾る「Grand Finale」。
いや…モロに「Rock 'N' Roll Suicide」なんだけど(笑)。
ジャーシーが本当にデイヴィッド・ボウイを敬愛し、研究していることがよく伝わる。
(中ジャケットに漢字で”蛇市”とあるのも”出火吐暴威”に倣ったか)
サンクス・リストに参加メンバーや家族と並んでバスター・キートン、リトル・リチャードの名前があるのもユニーク。
かなりお勧めの1枚です。
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