それらとはかなり、いやまるっきり趣の違う1枚。
俺が初めて買ったCLUSTERのアルバムがコレだったはず。
タイトル通り、1969年1月に結成されたKLUSTERからコンラッド・シュニッツラー(元TANGERINE DREAM)が70年末に脱退し、ハンス=ヨアヒム・レデリウスとディーター・メビウスの二人でCLUSTERとなって、2枚目のアルバム。
プロデュースはコニー・プランク。
黄色い星が散らばる青いジャケットに、まるでコカ・コーラみたいなCLUSTERのロゴ。
ポップ・アートよねえ。
(アートワークはメビウスの手になるモノ)
中ジャケットはスタジオの光景。
シンセサイザーやら発振器やらチェロやら、あと何やらよくわからないような機材が並んでいる。
(そして、そんなに多くはない)
ドラムもギターもベースも見当たらず。
で、中身は”びよびよびよびよ”とか”ひゅい~ん”とか”ひゅるるるる”とかいう音の羅列。
フレーズらしきモノはあっても、メロディと呼べそうなモノは皆無。
パーカッシヴなリズムもほぼ皆無。
音楽というより、ただ音響がぶちまけられている。
(「Im Suden」で明らかにギターと思われる音が聴こえるのがむしろ異質に感じられたり)
そんなミニマルで無機質な音の羅列が、まあ気持ちイイこと。
70年代当時の日本ではいわゆるプログレッシヴ・ロックの一種として受容され、そればかりか今でもネット上では”難解”というレヴューを散見するが…いやコレ全然難解じゃないでしょ。
先に”音楽というより”と書いたけど、音を楽しむと書いて音楽と称するなら、コレこそが音楽ではないだろうか。
ジャケットのイメージほどキラキラしてはいないものの、トランシーでもの凄く楽しい。
一方で、同時期のKRAFTWERKよりもNEU!よりも尖っている、と言うことも出来るだろう。
エクスペリメンタルにしてサイケデリック。
ブリープ・ハウスの祖、みたいな。
この音の羅列を単なる電子ノイズの垂れ流しではなく作品としてまとめる上で、コニー・プランクの貢献は大きかったのではと。
そしてこの上もなくアトモスフェリックでアンビエント的なサウンドを作り出したCLUSTERの二人がこの後ブライアン・イーノと組むのは、必然であった。
それにしても、ハンス=ヨアヒム・レデリウス、1934年生まれ。
このアルバムの時点で38歳だったとは…。
(44年生まれのディーター・メビウスも当時28歳)
CLUSTERは次作『ZUCKERZEIT』(1973年)でリズム・ボックスを導入し、ある種のポップさを加味していくことになる。
以降のアルバムも素晴らしい。
俺が一番好きなのはこの2ndアルバム。
この記事へのコメント
TNK
大越よしはる
おっしゃる通り、何しろコンラッド・シュニッツラーはMAYHEM(というかユーロニモス)にも影響与えたぐらいで、CLUSTERの二人に較べると(ちょっとですが)シリアス寄りですね。