
東中野で調子よく飲んで。
最近大抵12時半までには寝てしまう(若い頃からは想像もつかん…)俺は、終電での帰宅になったりしないよう、余裕を持って電車に乗るようにしている。
昨夜もそうだった。
余裕を持って帰れる…はずだった。
しかし、電車ではっと気が付くと…降りる予定の駅をひとつ過ぎていた。
「やっちまった…」
その昔は「乗り越しよしはる」と呼ばれたほどやらかしまくっていた俺だったが。
近年はもうずっとなかったのに、数年ぶりに寝過ごしてしまった。
余裕を持って電車に乗った…と言っても、既に上り電車は終わっているのだった。
タクシーに乗るような金はもちろんないし、何より深夜のこの界隈にタクシーなぞおらぬ。
ダウンジャケットの前をしっかり閉じ、バッグに入っていたニットキャップを深めにかぶり、更にフードまでかぶって。
念のためと思ってポケットに入れておいた手袋も、装着。
「よしっ、歩くぞ」
歩き出すとすぐに、24時までやっているドン・キホーテが見えてきた。
そこで気付けの日本酒紙パックを買い、歩きながら飲む。
中央線や山手線と違い、高崎線/湘南新宿ラインは、一駅分歩いて約1時間。
沿道に開いている店はほとんどなく、ただひたすら歩く。
昨夜は今夜よりかはまだましな寒さだったのが、幸いだった。
時々夜空を見上げる。
ああ、オリオン座がきれいだ。
いや、オリオン座以外もきれいだが、ぶっちゃけ俺は星座をそれしか知らんのだ。
途中でコンビニがあったら煙草を買いたいなと思いながら歩いていたのだが。
国道沿いに歩いていたのに、道みち1軒のコンビニにも行き当たらないことに、改めて愕然とする。
いや…田舎だったんだな、このへん…。
自宅マンション目の前にセブンイレブンがあるのだけど、ここまで来たらもう煙草買うよりかは早く部屋に戻りたい。
1時過ぎには寝ることができました。
前回乗り過ごしたのも、やっぱり寒い冬の晩だったなあ。
帰路は気を付けないとね。
都心部にお住まいの皆様なら別にどうってことないかも知れないが、田舎の(しかも)貧乏人には、下手すりゃ命に関わるもんで…。