HERE@下北沢CULB Que

20230607.jpg7日。
HEREの7thアルバム『電撃』、リリースのその日、レコ発ツアーの初日。
約8ヵ月ぶりに観るHERE…だが、その前は3年半空いていたことを考えれば、まあ上出来なペースだろう。
(実は2月に観る予定だったんだけど、仕事が終わらなくて出かけられなかった…)
前回観た渋谷Spotify O-Crest(https://lsdblog.seesaa.net/article/202210article_1.html)も、ツアーの初日だったな。
で、昨年ソドムと割礼(https://lsdblog.seesaa.net/article/202205article_1.html)を観て以来13ヵ月ぶりのCLUB Que。

2マン+オープニング・アクトということで、まずHONEBONEが登場。
”ホーンボーン”じゃなくて”ホネボーン”だった。
俺は全然知らなかったんだけど、もう10年近く活動して、TVとかにも出てるんですってね。
EMILY(ヴォーカル)とKAWAGUCHI(ギター)の二人組。
アコースティック・ギター1本に乗せて、一見してロシア美人みたいな(実際はアメリカと日本のミックス)EMILYが変顔と関西人みたいな笑いのセンス(実際は高円寺生まれの高円寺育ち)を…。
…いや、何よりまあ歌の上手いこと上手いこと。
で、その歌唱力で、「バンドマン」とか「フリーター」とか「生きるの疲れた」とか、非常に実感のこもった生々しい歌を。
とても良かったです。

約5分という、異常なまでに短いインターバルで、”対バン”の流れ星☆。
いや、対バンって…お笑いじゃねえか!
いやいや、お笑いでも全然OKです、面白かったし。
以前にもHEREの主催イヴェントのMCとして見たことがあったが、ちゃんとしたお笑いのステージは初めて。
いわゆる”ネタ”をほとんどやらずにその場でのフリーなしゃべりが大半だったみたいだけど、いやあ、やっぱりコンビ結成から20年以上お笑いで食べてる人はやっぱり面白いねえ。
最後は歌も披露。


その後15分ほどでHEREのステージ。
昨年観た時同様、レギュラー・グリップの角谷正史がドラムを叩く5人編成。
で、いきなり「BANG-BANG-ZAI」に始まり、以下「Sing!! Sing!! Sing!!」「今がポイントだ」「すべてぶつけて愛し合おうか、猛烈に。」…と、新作『電撃』からの新曲ばかりを連発する。
しかしハードにロックする楽曲に、最初からガンガン盛り上がるフロア。
ようやくライヴで盛り上がれる”普通の日々”が戻りつつあることを寿ぐ「BANG-BANG-ZAI」の祝祭感に、「すべてぶつけて愛し合おうか、猛烈に。」での武田将幸の歪んだギター・リフ…と、新作の楽曲は確かに強力。
気が付けばフロアでHONEBONEの二人もノリノリだ。

長いMCを挟んでも、「鋭く尖る」「詩になる」「複雑な熱帯夜」「どれほど僕が君のことを愛してるとかどうだっていい」と、新作からの楽曲ばかりが演奏される。
「詩になる」「どれほど僕が君のことを愛してるとかどうだっていい」での、”三大キング”とか聴いてそうな三橋隼人のカッコいいギター・ソロ。
一方で音色もフレーズも相変わらず奇抜としか言いようのない武田将幸。

横ノリでシティ・ポップ風(?)の「複雑な熱帯夜」ではファルセットも披露する尾形回帰(ヴォーカル)。
その尾形がアコースティック・ギターも担当する「どれほど僕が君のことを愛してるとかどうだっていい」も、やはりシティ・ポップ風にしてギター・ポップ風でもあり。

弦が切れて武田将幸が引っ込み、再び尾形回帰の長いMC。
武田が戻って「大丈夫、永遠じゃない。」。
この曲や「鋭く尖る」では、尾形のヴォーカルが正直まだこなれていない。
そりゃそうだ、レコ発ツアー初日なんだから。
もちろん尾形だけではない。
まだ慣れない新しい曲の数々を披露するバンドのステージングには、HEREの最大のウリである過剰なハイテンションはやや薄い気がした。

しかし。
「大丈夫、永遠じゃない。」エンディングから間髪入れず鳴らされる爆音。
「死ぬくらい大好き愛してるバカみたい」!
(本当に名曲だなあ)
ここから俄然激しくなるアクション。
そして「己 STAND UP」から、本編ラストは再び新作収録の「ギリギリで鳴らす」。
まさにギリギリで鳴らす。
そこから「BANG-BANG-ZAI」後半に戻り、全員で超速い三々七拍子。
一気にそれまでの元を取るように(?)縦横に動き回り、HEREはステージを去った。
本編約1時間。

すぐにアンコール。
流れ星☆が登場して彼らの曲を演った後、最後はHONEBONEも登場して全員で「LET'S GO CRAZY」。
場内大盛り上がりでした。
最後にフロアのモニターに「大丈夫、永遠じゃない。」のMVが映し出されて、イヴェント終了。

俺は例によってすぐにフロアを出てしまい、電車の中でビール飲んで、帰宅すると日付が変わる前に就寝。
ともあれ大変良いライヴでした。
初日でコレだから、この後は更にどんどん良くなっていくだろう。
グラマラスでハードで歌謡ロック、かつ過剰にハイテンションなHERE、このブログでは10年以上推しているけど、まだ聴いたこと・観たことがないという人は、今からでも遅くないので是非体験してみてください。

THE ALLIGATOR BLUES@下北沢DAISY BAR

20230318.jpg本日。
多分十数年ぶりのDAISY BAR。

一番手にいきなりVIOLETS。
多分20年ぶりぐらいに観た。
見た目にはそれなりの年輪が刻まれているものの、演奏には老成したところなどなく。
パンク・ロック・スピリットが根底を貫くビート・ミュージックは今もスリリング。
イヴェントのスタートからフロアは大いに盛り上がる。
50分近い演奏時間からして、いわゆるオープニング・アクトとはまるで違った。


二番手、THE ALLIGATOR BLUES(画像)。
コロナ禍以来、実に3年ぶりのライヴ活動再開。
俺が観るのは2019年12月以来、3年3ヵ月ぶり。
活動停止前最後のライヴ、うっかりミスで行きそびれてしまったのだった。

2019年のライヴ盤『W.B Vibe』(https://lsdblog.seesaa.net/article/201911article_1.html)同様、かなりファンキーな演奏。
プリミティヴなロッキン・ブルーズでスタートしたTHE ALLIGATOR BLUESが、10年以上活動を続ける中で徐々にソウル/ファンク色を強めているのは、まるで黒人音楽の歴史をたどり直しているようにも見える。
するとアレか、もう10年ぐらい活動するとヒップホップになるかも知れんのか。
(いやいやいや)

それはさておき、いかにもソウルっぽいコール&レスポンスで盛り上げつつ、ワニーこと小池孝典のエグいスライドがギュルンギュルン唸りを上げる。
活動初期に見られた、the CHICKEN masters以来の歌謡テイストが影をひそめる一方で、メロディの端々にキャッチーさを堅持。
30分ほどのセットで、必殺の発狂ブギー「Love you tender」はなかったが、フロアは充分に沸いた。


…で、時間とか仕事とか体力とかいろいろととのわず、ここまで観て退出。
この後も濃い顔ぶれだったのだが。
ともあれ活動を再開したTHE ALLIGATOR BLUESの今後に期待。
是非彼らのライヴを観てください。

マリア観音@新大久保EARTHDOM

20230303.jpg3日。
開場・開演の時間を間違えていて、ギリギリでフロアに入る。
約半年ぶりに観るマリア観音ワンマン。

フロアに小さいドラムセットが据えられているのはいつも通り。
しかし今回、その横にキーボードまで置いてある。
どんどんフロアを侵食していく機材…。
しかもステージ上の機材も増えている。
キーボード群の奥でぴかぴか光りながらくるくる回っているのは何…?

定刻を約3分ほど過ぎて木幡東介がステージに登場し、「本日もよろしくお願いします」と告げてからフロアのドラムでソロを叩き始める。
ヒョウ柄のジャケットを着た木幡の、髪が伸びている…!
しかも額には何やらペイントが。
(彫り物じゃないよね?)
怪しさ倍増。
その間に他のメンバーがバラバラと現れる。
(全員アニマル柄のシャツ)
メンバーが音を出し始めると木幡もステージに。
まず尺八を吹く。
それから歌い出したが、バック陣の演奏自体は非常にミニマルかつデリケイト。
歌詞は「義眼」だけど、節回しが全然違うぞ…。
そうこうするうちに演奏は次第に熱を帯び。
しかし、まるで通常のロックのノリを分断するかのような歌と演奏だ。
ともあれオルガン・ロック風になったりジャズのピアノ・トリオ風になったりする一方で、木幡東介・明子夫妻はほぼツイン・ヴォーカル状態となる。
やがて木幡夫妻がフロアに降り、a_kiraのピアノのアルペジオに乗せてドラムとベースのデュオ。
しかしその演奏は、通常のドラムセットにはない謎の(?)金物類が多数装着されたセットを叩きまくる中で、東介が謎の(??)ポーズをキメ続けているようにも見えるのだった。
いきなり25分ほど演奏。

ステージに戻った木幡東介は、シンバルをジャンジャン叩いては落とす。
そして「静かな夜」が始まったが、やはり節回しが違うし、これまた従来あったノリを寸断するようなアレンジ。
10分弱。
続いて「五色沼」。
5分ぐらいの、ある種歌謡曲風(?)ながら徹底的にノレない感じの(??)歌。
新曲?

次いで「愛されてみたくて」。
かなり昔の曲のはずだが、俺はスタジオ・ヴァージョンを聴いたことがなく(マリア観音のアルバム全部持ってるワケじゃないからね…)、ライヴでも初めて聴いた。
これまたある種歌謡曲風。
7分ぐらい。
その後、平野勇(ドラム)以外の3人がフロアに降り、「潜伏土着化」ともう1曲インストゥルメンタル。
(MCが聞き取れず)
”潜伏土着化”というのは、多分隠れキリシタンのことではないかと想像する。
エレピをフィーチュアした演奏は、ジャズ風というか70年代のEMBRYOっぽいというか。
それからa_kiraがフロアのキーボードでピアノの音色を奏で、ステージ上の木幡東介が歌う「病床」。
異形のシャンソンとでも言いたくなる。

本編ラストは「絶滅」。
ここでほとんど初めて、従来のライヴにかなり近いアレンジ。
a_kiraの初期EL&Pか、という感じのシンセサイザーが炸裂し、木幡東介が”仁義礼智信忠孝悌…!”と連呼して曲が終わる。
約10分。

アンコールは約25分に及ぶ「川鼠」。
いつにも増して全身全霊としか言いようのない歌唱。
そしていつも通り、木幡東介のドラム・ソロに他の3人が”デッデッデデッデッ”と合いの手を入れるタイミングがどうなっているのかまったくわからない…。
平野勇は随所でコンガを叩く。


木幡夫妻のツイン・ヴォーカル状態が以前以上に増えているのと、前回観たライヴの一部で聴かれたファンクネスを捨て去るように(?)客を容易に乗せない、一方で歌の濃厚さ・濃密さを叩きつけるような演奏だった。
デリケイトさとダイナミズムを徹底的に追求した結果がコレだったのでは、と…個人的には思う。
(正解は知らない。そもそも木幡東介の中にどのような正解が用意されているのか、そもそも正解があるのかもわからない)
ともあれ常に変化し続けるプログレッシヴにしてアヴァンギャルドにしてパンク、一方で往年のオルガン・ハードやジャズ・ロックの要素をも聴かせ続けるマリア観音のライヴ…未体験の方は是非体験して欲しいと思う。
演奏の濃さに比して、この夜もオーディエンスは少な過ぎた、と思われてならない。

「69 addict」@三軒茶屋HEAVEN'S DOOR

20200816.JPG16日。
本当なら高円寺でDJやってたはずだったが。
それはそれとしてあちこちで行きたいイヴェントがあり。
17日締め切りの仕事を前倒しで片づけて(この御時世に仕事あるのホントに有り難い…)、三軒茶屋へ。
夕方になっても殺人的な暑さで、真っ黒い格好なんぞとても出来ず、半ズボン姿で出かける。
(しまむらで700円)
2ヵ月ぶりのHEAVEN'S DOOR、2ヵ月ぶりのライヴハウス。
検温に手指消毒に換気…と感染防止対策は今や他の業種のお店でもすっかり御馴染み。

ハコの企画「69 addict」。
定刻を6分ほど過ぎて一番手のFRACTUREが登場。
女性ヴォーカル兼ベースに、ギターとベースとドラムという、ツイン・ベースの4人組。
コケティッシュな雰囲気のヴォーカリストがベースをガリガリ鳴らしながら叫ぶ。
男性ベーシストはワイシャツにネクタイ姿なのだが、下半身が網タイツ…と思ったらシャツを脱いで全身網タイツ姿。
それでマスクは外さないので、ほとんど変態仮面みたいだった。
ベース2本、ヘヴィでやかましく。
ヴォーカルの子はワイヤレスなのでくるくるよく動く。
面白かった。

二番手、AINAKANNA。
ヴォーカル兼エレピとドラムの女性二人組。
二人ともミニ丈の和服で、金魚みたいにカラフル。
歌謡曲っぽいポップな楽曲で、ヴォーカルはかなりの熱唱型。
ドラムは無表情にスパパパパンとオカズを入れる様が小気味よい。
(MCの時だけニコニコする)
プロボウリングのトーナメントのテーマソングを担当しているそうで、その曲も披露。

三番手にNaokobitch & Midnight Stripper。
Naokobitch姐さん、お痩せになった…?
ってか彼女が革ツナギじゃないのを初めて見たかも知れない。
黒いレスポールをバリバリ弾きまくるハードなR&Rは相変わらず。

トリ前はちょうど1年ぶりに観たBURNING SOUL。
(前回は昨年8月16日、東高円寺二万電圧)
真央(ドラム)がボソッと「BURNING SOUL…」と一言発してすぐに激烈な演奏が始まる。
写楽(ヴォーカル)、達磨(ギター)、悟(ベース)のフロント3人は白いタンクトップに全身タトゥーといういかつい統一感。
ドラムセットの後ろにいながらほとんどデス声でコーラスを担当する真央も存在感では負けていない。
(ドラムも昔より速いしパワフル)
「ロックンロールテロリスト」「SPIRIT」といった代表曲満載のセットリスト。
ハードかつメタリックな演奏に歌謡テイストもあるエモーショナルな歌唱…しかしちょっと音がデカ過ぎたような。
ヴォーカルが時に埋もれがちになっていたのが少し残念。

そしてトリがゲルチュチュ(画像)。
ナニゲに半年ぶりとなる。
(ヴォーカルのハッチには先月会っていたのだが。それにしても前回ゲルチュチュを観た時は、コロナなんて中国の話、とか思っていたんだぜ…)
コロナ禍やまず、日曜の晩ながらフロアはかなり寂しい客入り。
(1ヵ月半で収束だ? 日本モデルだ?)
しかしハッチはそれを逆手に取るようにフロアで歌いまくり、一斗缶をスティックで叩き、サンダーで火花を散らし、ピストルをパンパン撃ちまくり…と存分に暴れていた。
動きのキレもよい…んだけど、小刻みなカクカクしたアクションがなんだかユーモラスに見えたりも。
(途中でマイクスタンドが台から外れてしまって、棒術みたいになっていた)
演奏陣も好調。
混沌のファンク・パンク。
特にサックスの丸目タカヒロはシャープなフレーズを連発。
中島みゆき「狼になりたい」カヴァーでフリー・ジャズのようなドラミングを炸裂させるセキヤのTシャツはPUBLIC IMAGE LIMITED。
『FUN HOUSE』(1970年)時のTHE STOOGESと同じ編成のこの5人組がアルバム『爆ぜる』をリリースしてからこの秋で5年になる。
その前のアルバム『絶縁帯』が『爆ぜる』の6年前ぐらいだったはずなので、もうそろそろ次のアルバムに期待したいような気も。


ライヴ終わってすぐ退出。
打ち上げとか終電逃がすとかありえないからね昨今…。
それでも帰宅したらすぐに日付変わってしまった。


(2026.1.12.改訂)

山村茜@西大井美華飯店

20200710-2.JPG10日。
安くて美味しい西大井美華飯店。
とっても素敵な西大井美華飯店。
フツーの中華料理屋さんなのに何故かヘンな人が集まってる西大井美華飯店(笑)。
緊急事態宣言中にも一度お昼を食べに行きました。
相変わらず安くて美味しい西大井美華飯店。
(宣伝)

や、別にイヴェントじゃなかったんです。
飲み会にDJが入ってる、みたいな。
でも親子連れとかがお店の前まで来て去っていくという…。
(すいませんね)

今年初めてDJ TAKA!に会う。
(でもお互い出演者じゃなくてただの客だった)
とりあえずキムチ焼き肉丼(美味しい)を食って、ビールをガンガン飲む。

で、インモラリスターRの山村茜(画像)がDJで出演。
でも自分の出番以外は注文取ってたりしてほとんど店員状態だったぞ。
DJもいつもみたいなセクシー衣装じゃなくて私服だったし。
(しかし猫耳風ヘッドホンはいつも通り)

折しも都内の新型コロナウイルス感染者が連日200人超え(!)。
一方でマスクでウイルスから防護するのはほぼ100%不可能というデータが出たりもして。
休業しない店には罰則?
それなら問答無用でカネ出して閉めさせるのが筋ってもんでしょう?
「夜の街」を潰して、白っ茶けた「昼の街」だけで世の中回るのかどうか、世間の底辺這いずりながら生暖かい目でしかと見させてもらいましょうか。

ともあれ日々は続く。
キムチ焼き肉丼美味しゅうございました。


(2026.1.2.改訂)

「Smash Your Brain!!」@三軒茶屋HEAVEN'S DOOR

20200621-2.JPG21日。
2月に渋谷CYCLONEで観たBULLET以来、実に4ヵ月ぶり(!)となったライヴハウス。
都内ライヴハウスの中でも4月のギリギリまで営業を続け、そしていち早く今月1日から営業を再開したHEAVEN'S DOOR。

おや、ドリンクカウンターにきれいな子がいるぞ…と思ったらインモラリスターRの山村茜嬢じゃねえか。
いろいろやってんなあ。

定刻より10分ほど遅れて一番手、ヴァギナ☆ムーン。
往年の”ヤマンバギャル”そのものの格好をした二人組が、押し潰した声(『スネークマンショー』の”青空玉の上・玉の下”を思わせる)で謎の寸劇を繰り広げ(何をしゃべっているのか全く理解出来ない)、合間にパラパラ風の踊りを披露する。
かと思えば苛烈なノイズと絶叫。
何だかさっぱりわからなかったのだが、インパクトは絶大。
十四代目トイレの花子さんや山村茜が推しているのにもなんとなく納得。

二番手に十四代目トイレの花子さん。
現在ではハードコアというよりもスラッシュ・メタルに近いヘヴィなサウンド…に乗せて強烈な絶叫をかましながら、徹底的にお客をいじり倒し(俺も「この、エロインタビュアーがー!」と罵倒されながらハリセンでしばかれ…)、口から飲み物を吹きまくるいつも通りの、と言えばあまりにもいつも通り過ぎるステージング。
ソーシャル・ディスタンスも3密の回避もへったくれもない…まるでコロナ禍も”新しい生活様式”もなかったかのような。
以前インタヴューで「これでしか生きてけない」と語った十四代目トイレの花子さんらしいと言うべきか…腹の据わったブレのないアティテュードが全開、なパフォーマンスだった。
単に何も考えてないだけかも知れないが、ポーズをキメながら「疫病退散」と言っていたので決して考えてないワケではなさそう(?)。
お客さんの中に、EL ZINEで俺がやったインタヴューで十四代目トイレの花子さんを知って、名古屋からライヴに通っている…という花子病の人がいて、自分がとんでもないことをしてしまったような気がした。

三番手は危険物品。
この日はリズム・セクション不在で、フロントの二人+ギターが二人ともアコースティックという特別編成。
歌とラップの二人が透明なビニールのシールド(シャワー用のカーテンらしい)を手に持ったまま、かつヴォーカル含む全員がマスク着用のまま、という”新しい生活様式”以後を思わせるスタイルで熱演。

トリ前、ぬ界村。
久しぶりに観た。
いつも通り、”ヌカイダー”と”ドラムスキー”による特撮ヒーローものショー的な寸劇がしばらくあってから演奏。
今回は”メスのドラムスキー”として、ヒゲと味噌汁のドラマ―であるユカが客演。
フロアの視線は彼女の巫女装束からのぞくブラジャーにくぎ付けになっていた(苦笑)。
演奏に入ると、ガレージとハード・ロックが異次元で合体したような独特のサウンドが炸裂。
それにしてもヌカイダーの衣装は暑そう…。

そしてトリがヒゲと味噌汁(画像)。
今回は妙なコスプレはなく…と思ったら、序盤の数曲ではユカがメスのドラムスキーの被り物で演奏。
(いや、そもそも巫女装束のコスプレなんだが)
そしてみこ(ヴォーカル)のMCがいつも以上にひどい(笑)。
更に父の日ということで、HEAVEN'S DOORのオーナーである堀氏をステージに引っ張り上げ、プレゼントと称してメンバー全員が全然別々の飲み物を堀氏に次々と一気飲みさせるという、地獄のような展開…。
(飲み物ってか、インスタント味噌汁まで…ってバンド名がヒゲと味噌汁だからなあ)
ともあれ今回も情念の巫女さんパンク(?)全開、名曲「彼の彼女が死にますように」で大いに盛り上がる。
前回観た時も書いたけど、このバンドなにげに演奏上手いよなー。
演奏中全員飲み続けてるのに…。


タイムテーブルが押していたので、終演後すぐ退出。
(何しろ遠いんでね)
それでもディープ埼玉の我が家に帰り着くとすぐに日付が変わってしまい。
ってか、今年初ライヴもHEAVEN'S DOORでヒゲと味噌汁がトリだった。
自粛自粛を過ぎて久々のライヴがやっぱりHEAVEN'S DOORでヒゲと味噌汁がトリって…どういうことだ!


(2025.12.31.改訂)

「PAX BRITANNICA」@渋谷ロックのこころ

PAX BRITANNICA.jpg本日。
今月末で閉店してしまう渋谷ロックのこころ。
閉店前に一度顔出さねば…と思っていたけど、ようやく果たせましたよ。
「HANKY PANKY」でも御一緒しているChii★69ちゃんたちのイヴェント「PAX BRITANNICA」。

タイトル通りUKオンリーのイヴェント。
マコティーニ・デラックスやDJ YOU(「PARALYZE」)に会って、THE POGUESとかSWING OUT SISTERとかJAPANとかYAZOOとかの80'sな選曲に体揺らしてました。
まあ1時間ぐらいしか滞在出来なかったんだけど、最後のロックのこころ詣でを楽しんできました。

自粛自粛(って、「要請」された「自粛」なんて自粛でも何でもねえだろ)でライヴハウスが悲しいことになっている一方、多くのDJイヴェントが頑張っている。
お客の大半がステージを向いてるライヴと違って、DJのかける音楽にノリながらフロアのあちこちで顔をくっつけて大声で話してるDJイヴェントがね。
そもそも検査を受けられないのだから感染者の実数なんぞは把握出来ない状況で、ライヴハウスだろうが職場だろうがいつ何処で誰から感染するかなんてもうわかったもんじゃない。
楽しんで、かつ酒飲んだりして経済回して、一方でなるべく感染しないように気を付けて、それ以上に自分が感染を広げないことに何より気を付けて(この日もマスク姿が目立った)。

「こんなことぐらいで死ぬような文化なら元々そこまでのもんだ」みたいな論調もあるけど、いやいやこんなことで死にかねない文化だからこそここで気合入れていかないと、と思うんですよ。
ライヴが自粛自粛なのに防衛大学の卒業式は開催されて、そこで首相が改憲ぶち上げるとかさ…ふざけた世の流れに中指立て続けないと。
たとえそれが蟷螂の斧だとしてもね。

それはさておき楽しく過ごして帰ってきたんですよ。
仕事しますよ…。


(2025.12.3.改訂)

BULLET@渋谷CYCLONE

BULLET.png本日。
スウェーデンのメタル・バンドBULLETの初来日初日を観てきましたよ。

前日にいわゆるジャパコアのかなり伝説的な人と約6時間(!)サシ飲みというなんだかよくわからないアレがあって。
二人で日本酒1升半ぐらい飲んでしまって、気が付いたら革コート着たまんまベッドで寝てた(苦笑)。
なので今日はかなりの体調不良。
歩いてて脚がつりそうになるし。

昨年DJで出演して以来のCYCLONE。
フロアに入ると、オープニング・アクトのTHE BABES(オーストラリア)が最後の曲(BLACK SABBATH「War Pigs」カヴァー)を演っていた。
このバンド、昨年の来日時も出番に間に合わずに見逃している。
縁が薄いのかな…と思ったが、何故かメンバーと一緒に写真を撮ることになったり。
1曲しか観ていないものの、とってもセクシーな女性のギタリストとドラマーを擁してのパフォーマンスは視覚的に楽しい、というのがよくわかった。

転換DJは漫画家ムラマツヒロキ先生。
例によってANGEL WITCHで場内盛り上がる。

20時近くなってSE(シュトラウス「ツァラトゥストラはかく語りき」)に合わせてBULLET登場。
俺は最低限の予備知識しかなかったのだが、2001年結成ということでけっこうなヴェテラン。
これまでにスタジオ・アルバム6枚とライヴ・アルバム1枚をリリースしている。
メンバーはヘル・ホーファー(ヴォーカル)、アレックス・リルボ(ギター)、ハンパス・クラング(ギター)、グスタフ・ヘクター(ベース)、グスタフ・ヨーツィオ(って読むのかなあ…?:ドラム)の5人。
いわゆるトゥルー・メタル/トラディショナル・メタルに分類されるバンドだと思う。
正直言ってもっさりしたルックス。
ヘルはメタルというよりもANTiSEENみたいな感じの(?)、ムラマツヒロキ先生の親戚ですか、的な体型。
ハンパスは髪型のせいもあってか、ちょっとロス・ザ・ボスっぽい見た目。
ベースのグスタフはワサワサのカーリー・ヘアにヒゲ、革ジャンにフリンジという絶妙なダサさが実に好ましい。
ヘソが見える丈の革ジャンを着たアレックスだけは細身で、ジョン・サイクス風のハンサム。

ヘル・ホーファーの、ウド・ダークシュナイダー直系な感じのヴォーカルが何より耳を惹く。
バンドのサウンドもブライアン・ジョンソン加入直後のAC/DCとACCEPTとJUDAS PRIESTとSAXONを混ぜたようなメタル。
実にコテコテの80年代風で、およそ21世紀のバンドとは思えない。
一方で起承転結のはっきりしたコンパクトな楽曲はキャッチーでもあり。
何処かで聴いたような感じの曲が次々と放たれる。
微妙にR&Rやブギーが入ってるのも良い。
2本のギターはテクニカルな弾きまくりを聴かせることなく、メロディアスなツイン・リードで盛り上げる。
シンプルで荒々しいユニゾンのコーラスもナイス。
1回聴いたらサビを一緒に歌えるような。

演奏面で驚かされたのはドラム。
ワンバスにワンタムにクラッシュ2枚という、メタル系バンドとしては信じられないほどの超シンプルなドラム・セット。
メタルではほとんどありえないレベルの、見事な引き算ぶり。
何処かでツイン・ペダル使うのかなーと思って観ていたが、左足はずっとハイハット開閉してた。
一方で時々ニコ・マクブレインっぽい右足の鋭い連打も披露。
実に素晴らしかった。

ベースがよく歌うメロディアスな曲を演って、40分ほどで引っ込んでしまい。
観客の大半が「?」と思っているところで、SEとともに再登場。
“第2部”が20分ほどあって、その後アンコールも20分ぐらい。
いかにもメタルらしいメタルを聴かせる、とてもいいライヴでしたよ。
明日もライヴやるんで、興味持った人は行ってみてください。

新たに出会った人あり、久々の再会あり。
楽しい気分で帰ってきました。
やっぱりメタルはいいなあ。


追記:
コロナ禍で何もかもがダメになってしまう直前、最後のライヴだった。
そして我が家まで来てくれたジャパコアの伝説的なあの人とも多分最後のサシ飲みになってしまった。

(2025.11.28.)

ゲルチュチュ@三軒茶屋HEAVEN'S DOOR

KIMG0340.JPG11日。
今月初、今年2回目のHEAVEN'S DOOR。
ハコの企画「CHAOTIC soup」。

一番手、strange world's end。
ギターがヴォーカルを兼ねるトリオ。
歯切れのいいドラムがアンサンブルをリードし、ブンブン唸るベースとかなりテクニカルで時にノイジーでもあるギターが乗る。
演奏は3人ともかなり上手い。
出ない高音を振り絞って叫ぶヴォーカルは好き嫌いが分かれるだろう。
こういうのをエモいと感じる人もいるかも。

二番手はheight。
これまたギタリストが歌う女性3人組。
俺は初めて観たが、もう10年以上やっているらしい。
ちょっとニューヨーク・パンクっぽくもある奇妙なリフに乗せて、素直な発声の歌声を聴かせる。
インストゥルメンタルもあったり、かと思えば2ビートでドカドカぶっ飛ばしたりも。
コーラスはほとんどドラマーが担当していて、ベーシストの前にあるマイクはコーラスよりもMCに役立っていた。

三番手に蜂鳥あみ太=4号with大須賀聡。
10年近く前に蜂鳥姉妹のライヴを観ているが、ソロでのステージは初めて。
アコースティック・ギター1本をバックに、全身網タイツでシャンソンを歌う。
とはいえいわゆるシャンソンそのものとも言えず。
1曲目からクルト・ワイルだったり、デイヴィッド・ボウイ「Life On Mars」の日本語カヴァーがあったり。
更にはブルガリアの変拍子民族音楽(11拍子とか7拍子とかのインストゥルメンタル)に日本語詞を乗せて超高速で演奏したり。
それらを歌いながらMCでもパフォーマンスでもまあ笑わせてくれる。
一方で演奏・歌唱とも相当の実力で、特にギターの超絶技巧には目を見張った。

トリ前がSHOWKYOS ME。
ヴォーカリストを失ったPAPAPA+例のK解散後はステージから遠ざかっていた狩野葉蔵による新バンド。
もっとも、俺が観られずにいる間に結成から1年ほど経ってしまい、今ではもう新バンドとも言えないけど。
(既に25曲ほどのレパートリーがあるという)
例のK同様、ドラム・セットにはタムが1個逆向きに取り付けられている…が、今回のステージでは本番で葉蔵がそれを叩くことはなかった。
マラカスやタンバリンなどを振り回しながら、あまり正面を向かずに歌う葉蔵は中学生棺桶~例のK時代と違って、ほとんどMCをしない。
最初に「あざっす!」と一言、その後も「SHOWKYOS MEとかいうバンドです、よろしくお願いします」とか「もう1曲やって終わります」とかそれぐらい。
ともあれ後期のPAPAPAが聴かせていたハードなサウンドに、葉蔵の強靭な声。
それでいて楽曲はPAPAPAとも例のKともまったく違い。
コレはかなり強力なバンド。
しかし個人的に一番盛り上がったのはスティーヴィー・ワンダー…というよりもBECK BOGERT & APPICE「Superstition」日本語カヴァーで、この面子ならまだまだこんなもんじゃないだろう、と思ったのも確か。
是非また観たい。

そしてトリはゲルチュチュ(画像)。
パーカッションとキーボード(元・曇ヶ原~雷音舎の赤羽あつみ)を加えた7人でステージ上(下も)を埋め尽くす。
ゲルチュチュを観るの自体今年初めてで、この編成を観るのも初めて。
「狼になりたい」が1曲目というわりと珍しいセットは、約35分で4曲。
3曲目まではそれぞれ約10分。
増員の効果でファンキー度が相当アップ。
一方でパンク度が減退するでもなく。
ハッチ(ヴォーカル)は持病の調子が悪いとのことで出番の前後はつらそうだったが、ステージではいつものように大暴れ。
赤羽も狂気のアクションで鍵盤をしばき倒す。
プログレッシヴ・ファンク・パンクというかなんというか。
人数が多いのに各楽器のヌケがかなり良かったのは、PAの上手さだろう。
ライヴを観ながら、サックスもう1本とかトランペット加えて2管だったらとか、女性コーラス入ったらとか、頭の中でいろいろ妄想していた。
(それだと限りなくJAGATARA状態になって行くではないか…)


しかし内容の割にお客あんまり多くなかったなあ。
今のゲルチュチュなんか、かなり踊れる音を出してるのに。


追記:
SHOWKYOS MEの活動は続かず。
狩野葉蔵は新編成で中学生棺桶を復活させている。

(2025.11.28.)

「VINYL JUNKIE RECORDINGSの新年会 2020」@吉祥寺CLUB SEATA

VINYL JUNKIE RECORDINGSの新年会2020.jpg27日。
COALTAR OF THE DEEPERS他を擁するレーベルであり、招聘なども精力的に行なっているVINYL JUNKIE RECORDINGSによる、タイトル通りの新年会的なイヴェント。
6バンドが出演して、バンド同士の客演もあり、にぎやかに開催された。

俺のお目当ては三番手で登場した流血ブリザード。
メンバーには取材で会っていたものの、ライヴは2018年12月にこれまたCLUB SEATAで観て以来だった。
とにかくメンバー交代の多いバンドだったが、ここのところはユダ様(ヴォーカル)、ミリー・バイソン(ギター)、ベルゼブブ・ヨゴレ(ベース)、セクシーダイナマイトプッシーガロアⅧ世(ドラム)で安定した活動をしていて喜ばしい。
ユダ様はキンキラキンの成金風ジャケットで登場し、いつも“売女”と書いてあるミリーのお尻には“2020”とある。
相変わらずのファストでキャッチーで勢いあるパンク・ロックと、くだらない(←褒めてます)寸劇まがいのMC。
今回は他の出演バンド(いわゆるレーベル・メイト)がシューゲイザーとかそっち寄りっぽいのばかりで、流血ブリザードは明らかに浮いていたし、MCもややウケというか滑り気味だったものの、やはり存在感は抜群。
ラストの「I Love Me」ではユダ様の“空中浮遊”(?)が披露されることが多かったのが、今回はユダ様による“テーブルクロス引き”(笑)。
(もちろん大失敗)
序盤に出たTOKYO SHOEGAZERとKAIMY PLANTSが約20分の演奏だったのに対し、30分弱のステージ。
流血ブリザードの出番後は転換DJではなくミリーらによるカラオケショー(笑)が続き。

フライヤー画像で明らかなとおり、この日の出演バンドは5組までしか告知されず、ギリギリになって発表された四番手はRINGO DEATHSTARR(!)。
なんと贅沢なイヴェントだ。
エリオット・フレイザー(ギター、ヴォーカル)の「コンバンハ。コレハ、シンキョクデス」というMCからスタート。
英国発のシューゲイザーをよりによってテキサス(!)で独自に培養してきたサイケデリックなサウンド。
儚げな美人さん、アレックス・ゲーリング(ベース、ヴォーカル)に目が釘付けに…とか思ったが、意外とそうでもない。
どシンプルなドラム・キットをパワフルに叩きまくるダニエル・コボーンの演奏も素晴らしかった。
タムが1個、しかもスネアがかなり低い位置にセッティングされていて、叩く姿がよく見える。
スネアのチューニングがかなり低めな感じで、それをあの音量で叩くのは相当のパワーが必要なはず。
彼らも30分ほどの演奏。

五番手にCOALTAR OF THE DEEPERS。
初めてナマで観た。
そして今後のライヴ予定は今のところ全くないらしい。
貴重な機会だった。
シューゲイザーとオルターナティヴとデス・メタルがごっちゃになった、切なくデリケートにしてポップでもある轟音。
これまた30分ほどのステージ、

諸々の都合により、残念ながらトリのPLASTICZOOMSを前に退出。
(天気も心配だったしね…)
帰路は雪だった。


(2025.11.24.改訂)