「悶絶2020」@三軒茶屋HEAVEN'S DOOR

KIMG0321.JPG大晦日から新年3日にかけてほとんど外に出ず、ちょっと仕事する以外は極めて静かにおとなしく過ごしていたのだが。
3日から4日にかけて何故か劇的に体調が悪化して絶望的な気分になる。
しかし本日5日、これまたどういうワケか大幅に回復。
そこで今年初ライヴ。
新年早々何とも言えないタイトルのイヴェント。

一番手、ZARIGANI $。
ベース兼ヴォーカルとドラムの女子二人組。
複数のアンプにつないだベースにいろいろエフェクトかましてバリバリ弾きまくるベースに、小気味よいドラム。
で、楽曲はスピーディーでキャッチー。
面白かった。

二番手が毎日サプリメント。
お腹が露出した&パンツが見えそうな、AVみたいな(?)セーラー服にニーハイのかわいい女の子が、ピコピコした打ち込みをバックにギターを弾いて歌う。
えらくポップ。
途中からギターを置いて打ち込みのバックだけで踊りながら歌っていたが、フロアまで使ったパフォーマンスを見る分には、むしろ全曲ギター弾かずに演った方がイイのかもとか思ったり。

そして三番手にくるぴの。
以前から噂は聴いていたが、遂に体験する日がやって来た。
着物姿で登場し、長ドスを振り回して予想以上にキレのあるダンスを見せながら、どんどん脱いでいく。
(明らかに俺より年上の女性が)
その後は毎日サプリメントの子をドラム(スネアとフロアタムとシンバル)でいきなり飛び入りさせて、カエルのぬいぐるみを相手にした寸劇(?)と即興のドラムをバックにした歌が続く。
ある意味衝撃的なステージだった。

このあたりでようやく、出演者を全員女性で固めたイヴェントなのだということに気が付く。
(遅い)
ともあれ、四番手はじゅんじゅん。
アコースティック・ギターの弾き語りで、もの凄く重いテーマ(DVとかメンヘラとか)の歌をもの凄くパンチの効いたパワフルな声で、しかも笑いを交えながら聴かせてしまう。

さて五番手、インモラリスターR…のはずが、山村茜ソロじゃねえか。
昨年秋に5人編成でスタートしたはずのインモラリスターR、年末までにメンバー脱退でトリオに。
更に一人はスケジュール合わず、もう一人は直前になって高熱(多分インフルエンザ)…結局蓋を開けてみたら山村茜のソロだった。
まあそれはそれ。
いかにもアイドル然としたかわいらしい衣装を、ライヴ後半にはすっかり脱いでしまう。
そして全曲に漂うアンダーグラウンドかつインモラルな、まさに“現役風俗嬢アイドル”にしか出来ないステージ。
HEAVEN'S DOORに出るようになってからまだ間もないのに、このポジションで出演してガッツリ盛り上がっているのは流石としか言いようがない。
MCや客いじりの巧みさは特筆すべきモノがある。

トリ前、十四代目トイレの花子さん。
この人もHEAVEN'S DOORに出るようになってから何年も経っていないはずだが、今やこのポジションで大いに盛り上がる。
小学生みたいなちっさくてほっそい女の子が一人でステージに立ち、エクストリーム・メタルとハードコア・パンクのいいとこどりみたいな楽曲に乗せて、その体格・体型からは想像もつかないような(ブラック・メタルばりの)スクリームを聴かせながらにこやかに歌って踊り。
「しゃべれない」という初期の設定は最近完全に崩壊し、ステージでガンガンしゃべるものだから、フロアからは「しゃべってるやん…」という声が漏れていた。
完全にセルフ・プロデュースとあって、多くのアイドルにありがちな“やらされている感”皆無、本人が楽しくやりたいようにやっているのも人気の源だろう。
そして絶妙な客いじりのセンス。
(小学生みたいに見えるこの人、もう6~7年活動しているのだ)
「ヨ死ハル! ヨ死ハルー!」と2回も呼ばれた俺がどんな目に遭ったかは、ここでは言いますまい…。
(オランダから花子さんを観に来た人もひどい目に遭っていた)

トリはヒゲと味噌汁(画像)。
巫女さんスタイルで毒々しい歌を繰り出す人たちだが…。
前回観たライヴでは“ガラケー女”だったギタリストが、画像を観ればわかるとおり、今回は“賽銭箱”(!)。
こんなふざけたパフォーマンスをするくせに、ナニゲに演奏上手いから腹立つわー(笑)。
特にリズム・セクションの安定感はいつ観ても素晴らしい。
日韓友好に向けて末永く活躍してほしいですね(笑)。


イヴェント終ったらさっさと帰りました。
(遠いんでね)
今は十四代目トイレの花子さん聴いてます。


(2025.11.19.改訂)

間々田優弾き語り3マン公演 女男女~色鬼遊び@下北沢Laguna

間々田優20191230.jpg30日。
先日アルバム『さよなら平成』(https://lsdblog.seesaa.net/article/201911article_25.html)を紹介した死神紫郎。
…を経由して、彼とよく共演している間々田優という人のことを知り。
その両者のライヴがあるというので、2019年のライヴ納めに行ってきたのです。

前売は完全ソールドアウト。
開場時間近くに到着してみると…げっ、行列が出来ている。
男女比が9対1ぐらいで、年齢層がやけに高い。
(俺も人のことは言えない)

Lagunaは初めて。
小さいハコ。
ステージも狭いが、フロアも狭い。
その狭いフロアの前方に椅子席が3列、後方が立ち見。
椅子はほとんど埋まっていたが、幸いなことに最後列に空きを見つけて座ることが出来た。
俺が椅子をゲットしてからも受け付けを通る列は途切れず、立ち見スペースがぎっしり埋まっていく。
超満員。
なんかえらいところに来てしまった。

お客の入場が終わらず、定刻を5分ほど過ぎて一番手、中村ピアノが登場。
小旗を振りながら登場すると、ファンの皆さんが一斉に同じ旗を振る。
なんだかアイドルの現場みたい。
名前の通り、鍵盤弾き語り。
あとに登場する死神紫郎と間々田優が“怖い”ので、自分はかわいさで勝負するという(笑)。
実際、楽曲はポップでキャッチーでかわいらしい。
なのに、歌詞がけっこうエグい…。
どうも声が本調子ではなかった様子ながら、初見の俺にはまったく気にならなかった。

続いて死神紫郎。
アルバム『さよなら平成』は散々繰り返し聴いたが、彼のライヴを観るのは5年ぶり。
以前観た時同様、(アンプを通しているとはいえ)異様にアタックの強い大音量のアコースティック・ギターに乗せて、実に朗々としたイイ声で、陰々滅々とした世界を歌い上げる。
単なるギター弾き語りにとどまらず、演劇的なアクションも込みでのパフォーマンス。
もの凄く独特の世界。
ギターを弾きながらボディを叩いてパーカッシヴな演奏をしたり、弦をスクラッチする不気味な音だけで歌の伴奏を付けたりと、技術も相当のモノがある。
(時々琵琶のようにも響くギターに、遠藤賢司を思い出したりも)
独自の間を活かしたダイナミズムはアルバムの比ではない。
残念だったのは、このLagunaというハコ、階下にあるDaisy Barの演奏(というかバスドラやベースなどの低音)がかなり漏れ伝わってくるので、死神紫郎が合間合間に作り出す静寂の間が邪魔されてしまうところか。
ともあれ緊密なテンションに支配された演奏と歌唱が続いた。
しかしセットにあと1曲を残したところで、動悸がするとのことで切り上げ。
同じ頃にフロアでも具合の悪くなった人がいたようで、どうやら超満員の店内が酸欠状態となっていたらしい。

しばしドアを開放して換気。
煙草を吸うため出入りしていると、意外な人たちに会う。
ともあれトリが間々田優。
“突き刺し系シンガーソングライター”という物騒な異名を持つ人。
きりっとした美人さんなのだが、アコギをガシガシ弾いてもの凄くパワフルに歌い叫ぶ。
女性の生理や情念…だけではない、歌の方向性は幅広いながらも、とにかく押し出しが強いギターと歌。
ほとんど“弾き語りハード・ロック”の趣。
ファーのベストだかショールみたいなのを羽織っているのが、またなんだかテッド・ニュージェント感というかブルーザー・ブロディ感というか…。
この頃になると店内の熱気も凄まじく、間々田優の肩から腕、首元なども汗まみれに。
本編が終わるとすぐに熱狂的なアンコールがかかり。
中村ピアノと二人で登場し、死神紫郎「牛は屠殺を免れない」カヴァーに中村ピアノ「東京ディスコティック!!」、そして自作の「ニューシネマ・パラダイス」で終了。

いいライヴだったけど、人があまりにも多くて椅子の間隔もみっちり、途中からは暑さで少々へばった。
しかし座れたのも、席が最後列端の方で動きやすい位置だったのもラッキーだった。
アンコール終了すると、物販開始を待つ人たちを尻目にすぐ退出。


今年のブログはコレが最後です。
皆様、今年もお読みいただきありがとうございました。
来年もヨロシクです。


(2025.11.19.改訂)

THE ALLIGATOR BLUES@新宿red cloth

KIMG0293.JPG12日。
体調は今みっつぐらいなれど、用事を済ませて新宿に向かう。
多分2年ぶりのred cloth。

イヴェントは既に後半だった。
トリ前、VESSE登場。
チャー坊(村八分)とデイヴィッド・ジョハンセンとミック・ジャガーと阿部卓也(ルージュ)をごっちゃに混ぜたようなヴォーカリストを擁する4人組。
その見た目に寸分たがわぬR&Rをプレイ。
音楽性からしてギター2本欲しいところ…と思ったが、かなり研鑽を積んだと思われる絶妙なリフ・ワークで、アレンジ面の不足を感じさせない。
実際キャリアは相当長い様子。
村八分が「Jumpin' Jack Flash」を演ったような曲があったり、イントロのリフが村八分そのものな曲が続いたりで、オリジナリティの面では甚だ心もとなかったものの、いつの時代でも一定数需要のあるR&R。
あとは十分にエンターテイン出来ているかどうかだ。
その点では十分に楽しめた。


そしてトリがTHE ALLIGATOR BLUES。
前回観たのが2年前のred cloth。
先日紹介したライヴ盤『W.B.Vibe』(https://lsdblog.seesaa.net/article/201911article_1.html)の曲順を入れ替えたような内容だった。
以前に較べるとかなりファンキー。
一方でワイルドさは以前以上。
ブルーズという音楽で一般的にイメージされる渋さとはおよそ程遠いギラギラした演奏。
90年代以降にブルーズを爆裂させた存在としてはジョン・スペンサーを思い浮かべる人が多いかも知れないが、ALLIGATOR BLUESはそのへんとはまったく関係なく、黒人ブルーズ(最近はソウル/R&B/ファンクも)と歌謡曲その他を融合させて、独自の爆裂ぶりを聴かせる。
ハードかつ泥臭いブルーズでありながらキャッチーなメロディを聴かせるのは、“ワニー”こと小池孝典(ギター、ヴォーカル)がかつてthe CHICKEN mastersでメジャーからリリースしていたことを思えば納得。

そして“メイン・サポート・ドラマー”であるベニー(ドラム)の貢献度の高さ。
ドラムを叩きながら歌い、しゃべり。
ドラム以外のいろんなところを叩き、ワニーのギターのシールドを縄跳びのように振り回し(笑)。
でも正規のドラマーじゃないんだ…。

アンコールは発狂チューン「Love You Tender」。
ジョン・リー・フッカー直系のどシンプルなブルーズでここまで盛り上がるバンド、今他にいるだろうか。
スネアとハイハットの連打、今回は除夜の鐘にちなんで108発!
ワニーのギターは弦が切れていた。


平日とはいえ、この晩にフロアにいた人数の数倍のオーディエンスを動員して然るべきと思われるTHE ALLIGATOR BLUES。
ライヴはそんなに活発じゃない…興味持った人がいたら、是非ライヴ予定をチェックしてほしいところ。
ナマで観たら、損はしないはず。


さて明日は「STRANGE DINNER」@高円寺SHOWBOATです。
とりあえずTHE ALLIGATOR BLUESは持って行きます。


(2025.11.14.改訂)

BACTERIA@東高円寺二万電圧

KIMG0289.JPG8日。
17時過ぎから高円寺南口のKULZ BARで飲んで、徒歩で東高円寺に向かう。
二万電圧に到着した時にはけっこう酔いが回っていた。

8月にBURNING SOULを観て以来の二万電圧。
年末恒例となっているBACTERIAのワンマンライヴ。
もっとも、俺がBACTERIAを観るのは昨年5月の高円寺HIGH以来、約1年半ぶり。
フロアは満員。

定刻を7分ほど過ぎて、ステージを覆う黒い幕(赤い幕かと思ったが、赤い照明でそう見えていたのか、結局わからないままだった)が引かれ、メンバーの姿が現れる。
トレードマークの毛皮の帽子をかぶったTOYOKI KAWAGUCHI(ギター、ヴォーカル)。
妖気漂う痩身でガリガリした音を出すHIROSHI SUZUKI(ベース)。
前回観た時同様に肩を露出したDEN(ドラム)はきれいに切りそろえた長髪に、モニター用のヘッドホンがカチューシャのようで、遠目には女性と間違えそうな麗しさだ。
そして巨大なバスドラ。

ゆったりとしつつも緊密なテンションを感じさせる「Canaria」に始まるセットは、当然ながら前回観たライヴ(アルバム『WHITEOUT』レコ発だった)とは曲目も曲順も違い。
『WHITEOUT』の曲も交えつつ、聴き覚えのない曲も多い。
(最近の新曲だったらしい)
DENの手数多いドラムに支えられ、ラウドでヘヴィ、かつキーボードやSE系の同期モノと完璧にシンクロした緻密な演奏はこのバンドならでは。
それにしても二万電圧の音響は相変わらず素晴らしい。

「三月」を最後に「休憩します」と言ってメンバーは引っ込んでしまう。
時計を見ると開演から45分ほど。
セットリストは違うものの、昨年見たワンマン同様、2部構成ということらしい。

知人が何人か来ていて、バースペースで話すうちにすぐに時間が経過。
再びステージの幕が引かれると、真ん中には森川誠一郎(血と雫)が立っている。
森川のゲスト参加は当初から予告されていたことだが、ライヴの終わりの方とかアンコールとかで森川が参加しているBACTERIA曲を演るのかと思っていた。
ところが完全に本気のバンド・セットでぶっ飛ばす。
途中で「あれっ…Z.O.Aの曲じゃね?」となった。
結局「Out」「Cry The War」「Off Black」の3曲をハードにぶちかまし、口に含んだ水を霧状に吹き続けていた森川はフロアを駆け抜けて退場。

森川誠一郎がいなくなるとマイクが片付けられ、「Hate All」に始まるBACTERIA3人のセット。
第1部よりも格段に激しい演奏。
とはいえ、以前何度か観たBACTERIAのライヴでは比較的ダークな爆音&轟音でぶっ飛ばした後に「Core Booster」で開放、というイメージが強かったのが、今回は終盤にキャッチーとも言える曲が続き、本編ラストが「Soleil」→「Core Booster」という流れ。
より開かれた新しい局面に向かうBACTERIA、みたいな感があった。

アンコールで再び森川誠一郎が登場し、トラメガ片手に「Cult」をハードコアにぶっ放す。
最後はDENによる銅鑼の連打。
それでも観客は満足せず、再びステージに戻ったバンドは回転灯(いわゆるパトライト)を光らせて新曲を演奏。
この日のイヴェントのタイトルだった「BRAND NEW DAY」というのはこの新曲の曲名だったらしい。

気が付けば第2部が始まってから1時間以上過ぎていた。
休憩時間を除いた演奏時間は約2時間。
高円寺から東高円寺にかけていろんな人にも会えたし、大満足な一夜だった。


しかし帰宅後に体調を崩し、現在に至る。


(2025.11.12.改訂)

マリア観音@新大久保EARTHDOM

KIMG0281.JPG本日。
午前中から酒飲みながら電車に揺られる。
マリア観音が年に2回だけやっている、日曜昼間のワンマンライヴへ。
日曜の12時からライヴなんて、数年前のD・O・Tレコ発以来だ。
余裕を持って家を出たのに、途中で電車が止まってしまい、ギリギリでフロアに入る。
EARTHDOMに椅子が並んでいるのを初めて見た。
幸いにも前の方(もちろん一番端)に空いている椅子を見つける。

定刻を7分ほど過ぎて、メンバー登場。
1曲目は「帰らぬ人」。
俺がこの曲をナマで聴くのは初めて。
ドラムのイントロからオルガンが入るが、すぐにピアノに移行。

続いてこれまたライヴでは初めて聴いた「病床」。
バラードと言ってしまっていい曲調で、ここでもピアノが効果的に鳴らされる。
a_kiraは今回のライヴでギターを弾かず、鍵盤のみ。
それはそれでOKだと思う。
オルガン・ロック的にも響くマリア観音の楽曲だが、今回のライヴ前半ではピアノが多用された。

ライヴで聴き慣れた「冬の蝶」でもオルガンではなくピアノが用いられる。
それにしても毎回よくこれだけアレンジを変えてくるモノだ。
ここまで3曲で20分余り…マリア観音としては幾分、いや随分あっさりしたステージ運びに感じる。
正午からのライヴを“早朝練習”と言う木幡東介(ヴォーカル)のMCに咳が混じる。
どうやら風邪らしい。
全体にMCが少なめだったのはそのせいか。
しかし楽曲本編での歌唱にはまったく問題がなく、歌詞ははっきりと聴き取れる。
続く「絶滅」からは木幡のアクションもどんどん加熱し、銅鑼を叩きまくる。
a_kiraはピアノだけでなくフリーキーなシンセも聴かせ。

「義眼」ではa_kiraがオルガンからピアノ、またオルガン、更にシンセと自在に移り変わる。
そして「静かな夜」へ。
一時たりとも動きを止めない木幡東介の衣装は汗にまみれ、8ビートで楽曲を下支えするようなプレイを一切しない平野勇(くわえ煙草で笑顔)はニュアンスに特化したドラミングでめった斬り。
そしてベースの4弦の間をめまぐるしく動く木幡(伊藤)明子の指。
TEXACO LEATHER MAN時代の倍は上手くなっているのでは。

ハイライトは、本編ラストとなった「川鼠」。
(「刺生活」を含む)
平野勇による凄まじいドラムのイントロから、a_kiraのシンセやオルガンが唸りを上げ。
木幡東介がフロアに設置された小さいドラムセットを叩き始めると、緊迫感は最高潮に。
ジャジーなベースで合わせる木幡明子。
独自のリズム感に則りシンコペーションを多用する木幡東介のドラミングに、クリスチャン・ヴァンデ(MAGMA)を連想するのは俺だけではないのではと思う。
(木幡東介とヴァンデはリズムや音に対する感覚やアプローチがかなり似ている気がする)
やがてフロアでのドラム・ソロに入り、猛然と叩きまくりながら時々ステージを振り返る木幡東介。
そんな木幡東介を凝視する木幡明子を中心に、俺にはまったく理解出来ないタイミングで“合いの手”を入れるステージ上の3人。
その緊張感たるや。
演奏におけるテンションとかハイテンションとかいう言葉を、このバンド以外には安易に使えないな、と思ってしまう。

アンコールは「もう演る曲がない」と言って「漆黒界」。
(決してレパートリーが少ないワケではない。「川鼠」と「刺生活」のように、1曲の中に複数のレパートリーが溶け合っているのが今のマリア観音だ)
木幡東介はやはり本調子ではなかったのでは、と思ったものの、それでも最大限の熱量で駆け抜けた。

このバンドについてはライナーノーツやインタヴューの仕事も含めて何度も書いてきたが、いまだ適切に書けたと思えたためしがない。
しかし演奏の強度やテンションに関しては、現在関東でライヴ活動をしているバンドの中でも間違いなく最強であろうことは断言出来る。
このブログを御覧の皆様でマリア観音を未見という人がいたなら、是非一度そのライヴを体験してほしいと思う。


(2025.11.5.改訂)

CANDLEMASS@渋谷CLUB QUATTRO

CANDLEMASS.jpeg13日。
エピック・ドゥーム・メタルの祖CANDLEMASS、初の単独来日。
東京と大阪で1回ずつ。
東京公演は渋谷CLUB QUATTROだった。

CLUB QUATTROは、東日本大震災直後にウィルコ・ジョンソンを観て以来8年ぶりではなかったか。
開演予定の19時ギリギリにフロアに入る。
場内は超満員。

定刻から10分ほど経って場内暗転、SEと共にメンバーが登場する。
現在のバンドはレイフ・エドリング(ベース)、ヨハン・ラングクウィスト(ヴォーカル)、マッツ“マッペ”ビョークマン(リズム・ギター)、ラーズ“ラッセ”ヨハンソン(リード・ギター)、ヤン・リンドー(ドラム)の5人。
そのうち3人がオリジナル・メンバー。
ほぼすべてのソングライティングを手掛けてきたバンドのリーダーたるレイフ(グラスの赤ワインをちびちび飲んでいた)も、昨年32年ぶり(!)に出戻ったヨハンも、見た目はすっかりおじいちゃんだ。
アゴヒゲを箒のように伸ばしているヤンは、NEUROSISから来ましたみたいな感じ。

名作『NIGHTFALL』(1987年)からの「The Well Of Souls」でライヴがスタート。
いきなりメサイア・マーコリンが歌っていたレパートリーで始まったが、ヨハン・ラングクウィストのヴォーカルにはまったく違和感がない。
メサイアのようにオペラティック(?)に歌い上げるタイプではないながら、『EPICUS DOOMICUS METTALLICUS』(86年)当時よりもむしろ上手くなっている。
会場の出音も驚くほどクリア。
『TALES OF CREATION』(89年)からの「Dark Reflections」に『ANCIENT DREAMS』(88年)からの「Mirror Mirror」とメサイア在籍時のレパートリーが続くも、ヨハンは自分のスタイルで難なく歌いこなして行く。
基本的にスローでヘヴィな音楽性、しかしメンバーは予想以上によく動く。
特に長いアゴヒゲを三つ編みにして、時々がに股気味に腰を落としながらフロアのあちこちを指差すヨハンは、まさにエピック・ドゥーム・メタルの伝道師といった趣。

最初のMCはやはりというか(?)レイフ・エドリングが担当。
「モンスターの曲だ」と言って、ここで今年リリースされた最新作『THE DOOR TO DOOM』から「Astorolus-The Great Octopus」を披露。
そして出ました、『NIGHTFALL』からの「Bewitched」、そして「Dark Are The Veils Of Death」。
ここでもヨハン・ラングクウィストのヴォーカルにいささかの違和感もなし。

曲中のソロはすべてラーズ・ヨハンソン(サウスポー)が弾いていたが、オリジナル・メンバーであるマッツ・ビョークマンは印象的なリフ以外に、アコースティック風のパートも担当。
マッツのギターとヨハン・ラングクウィストのヴォーカルで始まった「A Sorceror's Pledge」で、遂にヨハンが歌っていた1stアルバム『EPICUS DOOMICUS METALLICUS』のレパートリーが炸裂。
転調後に“オーオーオー…”というオーディエンスの大合唱が巻き起こり(アルバムと違ってヨハン含む全員の声が野太い…)、ヤン・リンドーのツーバスがドカドカと疾走。

と、ここでバンドは引っ込んでしまった。
ここまで50分。
本編50分。
えっ…と思ったが、すぐに戻ってきたバンドは、その後『EPICUS DOOMICUS METALLICUS』からの曲ばかりを40分に渡ってプレイしたのだった。
本編+アンコールというよりは、二部構成と言うべきだったかも知れない。
「Demon's Gate」で、俺を含むフロア全員が「うおおおお」となる。
ヨハン・ラングクウィストの声は昔のアルバムに較べると随分しゃがれているものの、先述の通り歌唱力自体はむしろ向上していて、更に声量も十二分。
声質の変化も相まって、時々ロニー・ジェイムズ・ディオみたいに聴こえる。

続いてレイフ・エドリングが弾き始めたベース・リフが「Crystal Ball」で、これまた場内大合唱となる。
フロアの熱い反応にはメンバーも感じ入ったようで、レイフはMCで「もっと日本来ないとな~」と。
そして「Under The Oak」から、ラストはもちろん「Solitude」。

計1時間半、はっきり言って短いライヴだったとはいえ、内容は素晴らしかった。
健康が万全でないらしいレイフ・エドリングの体調を考えると、多分妥当な演奏時間だったのだろうし、終演後に漏れ聞こえてきたファンの声は「過去最高」というモノばかりだった。
俺は初めてのCANDLEMASSだったので過去の来日ライヴと比較出来ないし、内心ではメサイア・マーコリンが歌うライヴを一度観たいという気持ちもあるのだが。
(まあそれはもうないんだろうな)
ともあれグレイトでした。


(2025.11.3.改訂)

ANVIL@新宿Zirco Tokyo

ANVIL.jpeg8日。
“夢を諦めきれない男たち”ANVILを観てきました。

何度か来日しているANVILだが、俺は初めて。
今回は東京2回公演だけで、初日の7日は吉祥寺CLUB SEATAでのフルスケール・ショウ。
8日のZirco TokyoはDJイヴェント「HEAVY METAL NIGHT」の後にANVILが少し短めのライヴを演るという形。

「HEAVY METAL NIGHT」の途中から入場し、ムラマツヒロキ先生らのDJを楽しむ。
ANVILが出演した“SUPER ROCK 84”にちなんで1984年までの楽曲縛りとのことで、大いに盛り上がっていた。

映画『アンヴィル! 夢を諦めきれない男たち』のおかげでバンドがにわかに注目を集めてから既に10年。
ある種バブリーな(?)人気だったのも落ち着いたか、フロアは程よい感じの客入り。
やはりというか、年齢層は高め。
最年長だったのは、ライヴが始まると最前列に陣取っていた70歳(!)のおばあちゃんだったろう。

ムラマツヒロキのプレイが終わると同時、定刻ほぼジャストに幕が開き、メンバーが登場。
おや、スティーヴ“リップス”クドロー(ヴォーカル、ギター)は?…と思ったら、彼はフロアに降りてギターを弾きまくっているのだった。
ギターのピックアップをマイクの代わりにMCするという、お馴染みの芸(?)も披露。

オープニングのインストゥルメンタル「March Of The Crabs」が終わると、リップスがステージ上から愛嬌たっぷりにあいさつする。
オーディエンスに白髪頭が目立つことを指摘した後、髪の毛のない自分の後頭部をさらしてオトすという自虐的なギャグも(笑)。

何度聴いてもBUDGIE「Breadfan」そっくりなリフに苦笑してしまう「666」に続いて、いきなり「School Love」がプレイされて驚く。
最近のANVILがどんな曲を演っているのか、予習としてYouTubeのライヴ映像をチェックしていたのだが、「School Love」は演奏されていなかったので。
フロアは当然ながら大盛り上がり。
2013年作『HOPE IN HELL』からの「Badass Rock 'n' Roll」、イントロでクリス“クライスト”ロバートソンの短いベース・ソロをフィーチュアした「Winged Assassins」と続く。

ナマで観て改めて気付かされるのは、かつてギター2本の4人編成だったANVILが、現在のトリオでも薄さを感じさせないアンサンブルを聴かせること。
そして、決して歌が上手いとは言えない(というかむしろ下手)なリップスが、63歳の現在でも十分歌えること。
更に、シングル・ヒットなど1曲もないANVILなのに、旧曲中心のベスト・オブ・ベスト的なライヴだと大半が馴染みのある曲ばかりだということ。
改めて、印象的なカッコいいリフの楽曲をたくさん書いていたのだな、と。

MCでレミーやブライアン・ロバートソンとの思い出(ブライアンがいかにどうしようもない大酒飲みだったか、とか)を語りつつ、リップスによるレミーの物真似がもの凄く似ていて笑う。
そしてレミーに捧げる「Free As The Wind」。
『JAGGERNAUT OF JUSTICE』(2011年)からの「On Fire」に続くMCはオジー・オズボーンの話で、ここでもリップスのオジー真似に笑わされる。
再編BLACK SABBATHのアルバムが『13』だったことで話を締めつつ、07年作『THIS IS THIRTEEN』のタイトル曲につなげる。

しゃべりながらや弾きながらの、リップスの顔芸が素晴らしい。
やっぱりというかこの人、歌舞伎の千両役者とかではなく大衆演劇の花形みたいな存在感。
そしてクリス・ロバートソンがまた、リップスに劣らず“顔で弾く”タイプなのだった。

10分以上に及ぶ「Mothra」ではまたしてもピックアップを使ってしゃべり、そして遂にヴァイブレーターが登場。
コレも単にギターにヴァイブを押し当ててノイズを出すだけでなく、Mr.BIGがドリルでやるようにして高速プレイを聴かせたり、スライドバー代わりに見事に使いこなしていたり。
“至芸”の域に到達していた。

これまた長い「Swing Thing」では、クリス・ロバートソンのベース・ソロからロブ・ライナーのドラム・ソロ。
彼の左手をよく見ると、なんとレギュラー・グリップなのだった。
超パワフルでヘヴィなツーバスをドカドカ踏みながら、曲名通りジャジーなスウィング感やグルーヴのある、ナイスなソロを聴かせる。
(ムラマツヒロキ先生曰く「バディ・リッチみたい」と)
指弾きによるクリスのベースもかなりのテクニシャンぶりで、現在のANVILの演奏が鉄壁のリズム・セクションあってのモノであることがよくわかった。
ともあれ2011年作である『JAGGERNAUT JUSTICE』からの「Swing Thing」、そして目下の最新作『POUNDING THE PAVEMENT』(18年)からの「Bitch In The Box」をセットの終盤にもってきて、それでしっかり盛り上げるあたりに、彼らの現役度と意地とプライドを見る思い。
(結局全13曲中5曲が00年代以降のレパートリーだった)

本編ラストはもちろん「Metal On Metal」。
アンコールは何を演るんだろうと思っていたら、STEPPENWOLF「Born To Be Wild」のカヴァー!
1978年の結成から40年以上活動して数多のオリジナル曲がありながら、アンコールにベッタベタなカヴァーを持ってきて盛り上げる、このパブ・ロック体質。

DJの後にライヴがスタートしたのは20時で、そんなに長いステージではないんだろうな、と思っていたが、結局アンコール含めて約1時間半、充分過ぎる尺だった。
(海外でのフルスケールのライヴでも2時間とかは演ってないはず)
物販が完全に売り切れて、早々に店じまいしていたのも印象的。
DJも含めて、文句なしに楽しいイヴェントでした。


追記:
改めて読むと、MCの内容とかよく事細かに書いてるなあと我ながら感心(笑)。
今ではもうよく覚えていないが、多分リップスの言葉遣いが平易でわかりやすかったのだろう。

(2025.11.2.)

CLAUDIO SIMONETTI'S GOBLIN@川崎CLUB CITTA'

GOBLIN.jpg25日。
最近毎年来日して“Live & Cinema Spectacle”と題したショウを行なっているCLAUDIO SIMONETTI'S GOBLIN。
『THE BEST OF ITALIAN ROCK VOL.9』として開催された2日連続ライヴの初日に行ってきましたよ。

ライヴは2部構成となっていて、25日の第1部は映画『サスぺリア』の上映と、それにシンクロしたバンドの生演奏、第2部は“Best of Soundtracks & More”。
『サスぺリア』を上映しながらの同時演奏は、日本では3年ぶりの再演となる。

CLUB CITTA'、何年ぶりか思い出せない。
90年代半ばにイギー・ポップやMOTORHEADやRAMONESや裸のラリーズを観たが、それ以来20年以上行ってなかったような気がする。
現在のCLUB CITTA'は2002年に移転・再オープンしているので、新しいCITTAには初めて行ったことになる。
で、伝家の宝刀である方向音痴を、今回も如何なく発揮。
ネットとかやってなかった90年代、俺はどうやってCITTA'にたどり着いていたのか。

そしてイタリアのバンドを観たのが、多分BULLDOZER以来9年ぶりぐらい。
BULLDOZERはスラッシュ・メタルだったが、今回はバリバリのイタリアン・プログレ。

定刻ほぼジャストに緞帳が上がり、メンバーが姿を現す。
現在のCLAUDIO SIMONETTI'S GOBLINは、首魁クラウディオ・シモネッティ(キーボード、アコースティック・ギター、プログラミング)を中心に、ブルーノ・プレヴィターリ(ギター、ブズーキ)、チェチリア・ナッポ(ベース:とってもセクシー)、そして新加入のフェデリコ・マランゴーニ(ドラム)という4人。
シモネッティ御大のMCに続いて、早速ライヴ第1部、『サスぺリア』の上映と同時演奏が開始され、ステージの背後に映画が大画面で映し出される。
俺が『サスぺリア』を観るのは、70年代のTV放映以来40年ぶりぐらいではなかったか。

上映中は、当然のことながらステージ上のメンバー(クラウディオ・シモネッティ以外は着席。シモネッティがアコースティック・ギターを弾く時には全員着席)にはまったく照明が当たらず、こちらも映画の方に集中する格好になるので、“映画を上映しながらのライヴ”というよりはあくまで“生演奏付きの映画”という感じ。
しかしあちこちで、ここはどういう風に弾いているのか…とメンバーの手元に(暗いながらも)目が行く。
それにしても…台詞のみで演奏が入らない部分ももちろん多いとはいえ、映画の進行に合わせて寸分の狂いもなく生演奏を重ねていくバンド。
もの凄い集中力とテクニック。

子供の頃に観た時はとにかくひたすら怖い映画、というイメージだった『サスぺリア』(洋楽ロックを聴くようになった80年代半ばになってGOBLINのサントラ盤を夜中に独りで聴いた時も相当怖かった)が、改めて観るとゴア描写などけっこうユルめで「あれっ、こんなんだったっけ?」と思ったり。
恐怖よりもむしろ印象深いのは、血をはじめとする赤を随所で押し出した、鮮烈にして幻想的な映像美の方だ。
会場で御一緒した、EURO-ROCK PRESSでの活躍で知られる浅野淳氏によれば、ホラー映画というよりもむしろおとぎ話、と。
なるほど、確かに。

1時間40分ほどに及ぶ上映&同時演奏が終わると、場内は盛大な拍手に包まれる。
クラウディオ・シモネッティ、何度も来日しているだけあって、「ドウモアリガトウ」という日本語MCがもの凄くナチュラル。
そこから30分の休憩時間。
喫煙所で、浅野淳氏がダリオ・アルジェント監督作についての簡単なレクチャーをして下さり、大変勉強になった。
2本目のビールを買って席に戻る。

そして第2部がスタート。
『デモンズ』『ゾンビ』『シャドー』『フェノメナ』など、GOBLINがサントラを手掛けた映画の楽曲を次々に披露しつつ、バックにはそれぞれの映画のハイライト・シーンが映し出される。
(今度はもちろん画像とのシンクロはなしだが)。
第2部では当然ながらバンドにバッチリ照明が当たり、通常のライヴ+バックに映像という構成。

『ROLLER』などの純然たるオリジナル作もあるものの、ずっとサントラばかりをやって来た感があったGOBLIN…しかしそのサントラ楽曲、改めて聴くとどれもしっかりロックだ。
しかも演奏はかなりハード。
ブルーノ・プレヴィターリのギターも随所で存分にフィーチュアされ、フェデリコ・マランゴーニはツイン・ペダルによるパワフルなプレイも披露。

かなりカジュアルな服装に見える男性メンバー3人(フェデリコ・マランゴーニはRUSHのTシャツだった)に対して、ヴィジュアル面で楽しませてくれたのがチェチリア・ナッポ。
彼女だけはいかにも衣装といった感じのセクシーないでたちで、時に大きくのけぞったりと派手なアクションでベースを弾きまくり、キーボードの前から動けないクラウディオ・シモネッティに代わってバンドの“動”と“華”の部分を一人で体現していた。
曲間でニコニコしながら手を振る姿がまたとてもキュート。

告知では終演が22時頃とされていたが、21時15分頃に始まった第2部はちょうど1時間ほど演奏され、途中の休憩時間を抜いても第1部と第2部合わせて計2時間45分ほどの大熱演。
6月の浪漫座以来となったプログレど真ん中のライヴ、大いに楽しませていただきました。

しかし終演が押したため、川崎から直通で帰れる最後の電車の時間が迫っていた。
ライヴの余韻に浸る暇もなく、駅へと急ぐ。
どうにか電車に間に合って、空いている席を探すよりも前にまずトイレへ…。
湘南新宿ラインと上野東京ラインは車内にトイレがあるのだった。


追記:
その後コロナ禍を経て、CLUB CITTA'には取材も含めけっこう足を運ぶように。

(2025.11.1.)

吉田ケイ@DISK UNION渋谷中古センター

KIMG0259.JPG本日。
DISK UNION全店(!)で一斉に開催されたイヴェント“DIVE INTO MUSIC. 2019 AUTUMN”の一環として、DISK UNION渋谷中古センターでは今年結成20周年を迎えたTHAT'S A NO NO!の“ヨシケイ”こと吉田ケイ(ヴォーカル、ギター)のインストア・ライヴが。
行ってきました。

その前の予定が急に変更になってずれ込んでしまい、俺がお店に入った時にはスタート予定の17時から10分ほど過ぎていたが、どうにかライヴの大半を観ることが出来た。
(開演自体少し遅れたらしい)
それにしても、最近新作が出たワケでもないTHAT'S A NO NO!(2015年の2ndアルバム『CARROT or STICK?』以来アルバムは出ていない)の吉田ケイが何故この場に抜擢されたのだろうか。
THAT'S A NO NO!のアルバムはDISK UNION内のサザナミ・レーベルからリリースされているし、そこに持ってきてバンドが結成20周年とか、そのへんのあれこれじゃなかったかと。

そもそも中古CD売り場であるDISK UNION渋谷中古センター、もちろんライヴが出来るようには作られていない。
お店に入ると見えるのはCD棚とお客の後ろ姿ばかりで、演者の声はすれども姿は見えず。
ようやく吉田ケイの姿が見える位置に入っていくと、彼女はレジの前のわずかなスペースで椅子に腰かけ、マイクもアンプもなしにアコースティック・ギターを弾いて歌っていた。

吉田ケイのソロ・ライヴを観るのは4年以上ぶりになる。
前回は何故か浦和のスポーツバーだった。
ともあれTHAT'S A NO NO!の、アルバム未収録曲も含む新旧レパートリーをアコギ1本で歌って行く。
一部間違えたりもあったものの、ギターは随分達者になっていたし、昔からディストーション成分を含んでいた歌声は熟成が進んだ感じのなんともイイ塩梅に。
基本的にガレージ・バンドであるTHAT'S A NO NO!の楽曲が、こうしてソロで聴くと元々色濃かったR&B、そしてバンド編成では感じられないフォーク・ブルーズ的テイストを増し。
ラストはソロモン・バークの「Stupidity」だったが、そこでも説得力充分な歌唱を聴かせた。
MCも飾らず、それでいて巧み。

それにしてもTHAT'S A NO NO!、もう20年か。
(先日の20周年ライヴは行けなくて残念)
俺が彼女たちを初めて観たのは、結成から3年ほど経った2002年1月だった。
それからでももう17年以上。
当時20代のかわいこちゃんだった吉田ケイも今やすっかり成熟した大人の女性だ。
(いや、かわいこちゃんというか…正直言って俺が彼女に初めて会った時、あまりに背が高くてニューハーフかと疑ったのを白状しておこう)
ともあれキュートさはまったく失われていないのが嬉しかった。

結成からアルバム・デビューまで10年以上、そして活動20年でアルバム2枚と寡作なTHAT'S A NO NO!、そろそろ新作にも期待したいモノだ。


追記:
近年の吉田ケイはザ・トランプのヴォーカリストとして活躍中。

(2025.10.29.)

「80's 90's飯店」@西大井美華飯店

KIMG0244.JPG本日。
あちこちで興味深いイヴェントがあったが、身体はひとつしかなく。
夕方渋谷にいて。
そこから電車一本で行けて安くて美味しい料理も食べられる西大井の美華飯店へ。


「80's 90's飯店」。
文字通り80年代と90年代に特化したイヴェント。
縛りはそれだけで、ジャンル関係なし。

15時からやっていたイヴェントだが、俺がお店に行ったのは19時近く。
美味しいカレーをいただく。

DJ山村茜。
“Eテレでおっぱい出した人”として、今やツイッターのフォロワー1万人を超える。
うん、今日も片乳出てるなあ。
(乳首は隠してるけど)
80年代のアイドル(ゆうゆとか)やアニソン(「ラムのラブソング」とか)やJ-POP(PRINCESS PRINCESSとか)を、踊りながら楽しく回す。
楽しかったです。

続いてFJことバラナンブの藤井政英(画像)。
彼が以前からDJをやっていることは知っていて、興味があったのだが、ようやく聴くことが出来た。
慣れない機材に四苦八苦しながら、フツーに曲をつないで行くDJのスタイルではなく、2枚がけで謎のノイズを紡いでいくようなプレイ。
CDJながらいわゆるターンテーブリストみたいな。
うん、面白い。
途中からお客さんがガンガン踊り出して、ダンサブルな方向にシフトして行ったけど。
最後はCULTURE CLUBでシメる。

藤井政英の出番が終わって退出。
昨年までは「西大井って…何処よ?」とか思っていたが、乗り換え1回で帰れるのでアクセスは良い。
美華飯店、俺は昨年1回出演しただけだけど、また呼ばれたら喜んで出るつもり。
料理はどれも安くて美味いよ。


(2025.10.22.改訂)