CLAUDIO SIMONETTI'S GOBLIN@川崎CLUB CITTA'

GOBLIN.jpg25日。
最近毎年来日して“Live & Cinema Spectacle”と題したショウを行なっているCLAUDIO SIMONETTI'S GOBLIN。
『THE BEST OF ITALIAN ROCK VOL.9』として開催された2日連続ライヴの初日に行ってきましたよ。

ライヴは2部構成となっていて、25日の第1部は映画『サスぺリア』の上映と、それにシンクロしたバンドの生演奏、第2部は“Best of Soundtracks & More”。
『サスぺリア』を上映しながらの同時演奏は、日本では3年ぶりの再演となる。

CLUB CITTA'、何年ぶりか思い出せない。
90年代半ばにイギー・ポップやMOTORHEADやRAMONESや裸のラリーズを観たが、それ以来20年以上行ってなかったような気がする。
現在のCLUB CITTA'は2002年に移転・再オープンしているので、新しいCITTAには初めて行ったことになる。
で、伝家の宝刀である方向音痴を、今回も如何なく発揮。
ネットとかやってなかった90年代、俺はどうやってCITTA'にたどり着いていたのか。

そしてイタリアのバンドを観たのが、多分BULLDOZER以来9年ぶりぐらい。
BULLDOZERはスラッシュ・メタルだったが、今回はバリバリのイタリアン・プログレ。

定刻ほぼジャストに緞帳が上がり、メンバーが姿を現す。
現在のCLAUDIO SIMONETTI'S GOBLINは、首魁クラウディオ・シモネッティ(キーボード、アコースティック・ギター、プログラミング)を中心に、ブルーノ・プレヴィターリ(ギター、ブズーキ)、チェチリア・ナッポ(ベース:とってもセクシー)、そして新加入のフェデリコ・マランゴーニ(ドラム)という4人。
シモネッティ御大のMCに続いて、早速ライヴ第1部、『サスぺリア』の上映と同時演奏が開始され、ステージの背後に映画が大画面で映し出される。
俺が『サスぺリア』を観るのは、70年代のTV放映以来40年ぶりぐらいではなかったか。

上映中は、当然のことながらステージ上のメンバー(クラウディオ・シモネッティ以外は着席。シモネッティがアコースティック・ギターを弾く時には全員着席)にはまったく照明が当たらず、こちらも映画の方に集中する格好になるので、“映画を上映しながらのライヴ”というよりはあくまで“生演奏付きの映画”という感じ。
しかしあちこちで、ここはどういう風に弾いているのか…とメンバーの手元に(暗いながらも)目が行く。
それにしても…台詞のみで演奏が入らない部分ももちろん多いとはいえ、映画の進行に合わせて寸分の狂いもなく生演奏を重ねていくバンド。
もの凄い集中力とテクニック。

子供の頃に観た時はとにかくひたすら怖い映画、というイメージだった『サスぺリア』(洋楽ロックを聴くようになった80年代半ばになってGOBLINのサントラ盤を夜中に独りで聴いた時も相当怖かった)が、改めて観るとゴア描写などけっこうユルめで「あれっ、こんなんだったっけ?」と思ったり。
恐怖よりもむしろ印象深いのは、血をはじめとする赤を随所で押し出した、鮮烈にして幻想的な映像美の方だ。
会場で御一緒した、EURO-ROCK PRESSでの活躍で知られる浅野淳氏によれば、ホラー映画というよりもむしろおとぎ話、と。
なるほど、確かに。

1時間40分ほどに及ぶ上映&同時演奏が終わると、場内は盛大な拍手に包まれる。
クラウディオ・シモネッティ、何度も来日しているだけあって、「ドウモアリガトウ」という日本語MCがもの凄くナチュラル。
そこから30分の休憩時間。
喫煙所で、浅野淳氏がダリオ・アルジェント監督作についての簡単なレクチャーをして下さり、大変勉強になった。
2本目のビールを買って席に戻る。

そして第2部がスタート。
『デモンズ』『ゾンビ』『シャドー』『フェノメナ』など、GOBLINがサントラを手掛けた映画の楽曲を次々に披露しつつ、バックにはそれぞれの映画のハイライト・シーンが映し出される。
(今度はもちろん画像とのシンクロはなしだが)。
第2部では当然ながらバンドにバッチリ照明が当たり、通常のライヴ+バックに映像という構成。

『ROLLER』などの純然たるオリジナル作もあるものの、ずっとサントラばかりをやって来た感があったGOBLIN…しかしそのサントラ楽曲、改めて聴くとどれもしっかりロックだ。
しかも演奏はかなりハード。
ブルーノ・プレヴィターリのギターも随所で存分にフィーチュアされ、フェデリコ・マランゴーニはツイン・ペダルによるパワフルなプレイも披露。

かなりカジュアルな服装に見える男性メンバー3人(フェデリコ・マランゴーニはRUSHのTシャツだった)に対して、ヴィジュアル面で楽しませてくれたのがチェチリア・ナッポ。
彼女だけはいかにも衣装といった感じのセクシーないでたちで、時に大きくのけぞったりと派手なアクションでベースを弾きまくり、キーボードの前から動けないクラウディオ・シモネッティに代わってバンドの“動”と“華”の部分を一人で体現していた。
曲間でニコニコしながら手を振る姿がまたとてもキュート。

告知では終演が22時頃とされていたが、21時15分頃に始まった第2部はちょうど1時間ほど演奏され、途中の休憩時間を抜いても第1部と第2部合わせて計2時間45分ほどの大熱演。
6月の浪漫座以来となったプログレど真ん中のライヴ、大いに楽しませていただきました。

しかし終演が押したため、川崎から直通で帰れる最後の電車の時間が迫っていた。
ライヴの余韻に浸る暇もなく、駅へと急ぐ。
どうにか電車に間に合って、空いている席を探すよりも前にまずトイレへ…。
湘南新宿ラインと上野東京ラインは車内にトイレがあるのだった。


追記:
その後コロナ禍を経て、CLUB CITTA'には取材も含めけっこう足を運ぶように。

(2025.11.1.)

吉田ケイ@DISK UNION渋谷中古センター

KIMG0259.JPG本日。
DISK UNION全店(!)で一斉に開催されたイヴェント“DIVE INTO MUSIC. 2019 AUTUMN”の一環として、DISK UNION渋谷中古センターでは今年結成20周年を迎えたTHAT'S A NO NO!の“ヨシケイ”こと吉田ケイ(ヴォーカル、ギター)のインストア・ライヴが。
行ってきました。

その前の予定が急に変更になってずれ込んでしまい、俺がお店に入った時にはスタート予定の17時から10分ほど過ぎていたが、どうにかライヴの大半を観ることが出来た。
(開演自体少し遅れたらしい)
それにしても、最近新作が出たワケでもないTHAT'S A NO NO!(2015年の2ndアルバム『CARROT or STICK?』以来アルバムは出ていない)の吉田ケイが何故この場に抜擢されたのだろうか。
THAT'S A NO NO!のアルバムはDISK UNION内のサザナミ・レーベルからリリースされているし、そこに持ってきてバンドが結成20周年とか、そのへんのあれこれじゃなかったかと。

そもそも中古CD売り場であるDISK UNION渋谷中古センター、もちろんライヴが出来るようには作られていない。
お店に入ると見えるのはCD棚とお客の後ろ姿ばかりで、演者の声はすれども姿は見えず。
ようやく吉田ケイの姿が見える位置に入っていくと、彼女はレジの前のわずかなスペースで椅子に腰かけ、マイクもアンプもなしにアコースティック・ギターを弾いて歌っていた。

吉田ケイのソロ・ライヴを観るのは4年以上ぶりになる。
前回は何故か浦和のスポーツバーだった。
ともあれTHAT'S A NO NO!の、アルバム未収録曲も含む新旧レパートリーをアコギ1本で歌って行く。
一部間違えたりもあったものの、ギターは随分達者になっていたし、昔からディストーション成分を含んでいた歌声は熟成が進んだ感じのなんともイイ塩梅に。
基本的にガレージ・バンドであるTHAT'S A NO NO!の楽曲が、こうしてソロで聴くと元々色濃かったR&B、そしてバンド編成では感じられないフォーク・ブルーズ的テイストを増し。
ラストはソロモン・バークの「Stupidity」だったが、そこでも説得力充分な歌唱を聴かせた。
MCも飾らず、それでいて巧み。

それにしてもTHAT'S A NO NO!、もう20年か。
(先日の20周年ライヴは行けなくて残念)
俺が彼女たちを初めて観たのは、結成から3年ほど経った2002年1月だった。
それからでももう17年以上。
当時20代のかわいこちゃんだった吉田ケイも今やすっかり成熟した大人の女性だ。
(いや、かわいこちゃんというか…正直言って俺が彼女に初めて会った時、あまりに背が高くてニューハーフかと疑ったのを白状しておこう)
ともあれキュートさはまったく失われていないのが嬉しかった。

結成からアルバム・デビューまで10年以上、そして活動20年でアルバム2枚と寡作なTHAT'S A NO NO!、そろそろ新作にも期待したいモノだ。


追記:
近年の吉田ケイはザ・トランプのヴォーカリストとして活躍中。

(2025.10.29.)

「80's 90's飯店」@西大井美華飯店

KIMG0244.JPG本日。
あちこちで興味深いイヴェントがあったが、身体はひとつしかなく。
夕方渋谷にいて。
そこから電車一本で行けて安くて美味しい料理も食べられる西大井の美華飯店へ。


「80's 90's飯店」。
文字通り80年代と90年代に特化したイヴェント。
縛りはそれだけで、ジャンル関係なし。

15時からやっていたイヴェントだが、俺がお店に行ったのは19時近く。
美味しいカレーをいただく。

DJ山村茜。
“Eテレでおっぱい出した人”として、今やツイッターのフォロワー1万人を超える。
うん、今日も片乳出てるなあ。
(乳首は隠してるけど)
80年代のアイドル(ゆうゆとか)やアニソン(「ラムのラブソング」とか)やJ-POP(PRINCESS PRINCESSとか)を、踊りながら楽しく回す。
楽しかったです。

続いてFJことバラナンブの藤井政英(画像)。
彼が以前からDJをやっていることは知っていて、興味があったのだが、ようやく聴くことが出来た。
慣れない機材に四苦八苦しながら、フツーに曲をつないで行くDJのスタイルではなく、2枚がけで謎のノイズを紡いでいくようなプレイ。
CDJながらいわゆるターンテーブリストみたいな。
うん、面白い。
途中からお客さんがガンガン踊り出して、ダンサブルな方向にシフトして行ったけど。
最後はCULTURE CLUBでシメる。

藤井政英の出番が終わって退出。
昨年までは「西大井って…何処よ?」とか思っていたが、乗り換え1回で帰れるのでアクセスは良い。
美華飯店、俺は昨年1回出演しただけだけど、また呼ばれたら喜んで出るつもり。
料理はどれも安くて美味いよ。


(2025.10.22.改訂)

OLIVER DAWSON SAXON@新宿Zirco Tokyo

OLIVER DAWSON SAXON.jpg6日。
“もうひとつのSAXON”来日公演。
80年代メタルを愛する人たちの琴線をわしづかみし続けるUPP-tone、またしてもやってくれました。

告知された名義は“OLIVER DAWSON SAXON”だが、正式なバンド名の表記は“OLIVER/DAWSON SAXON”になるみたい。
SAXONのオリジナル・メンバーであるグレアム・オリヴァー(ギター)とスティーヴ“ドビー”ドウソン(ベース)が、初期SAXONの曲を演奏するバンドとしてSON OF A BITCHの名で結成。
結成当初はMOTORHEADを経たもう一人のオリジナル・メンバー、ピート・ギル(ドラム)も参加していた。
強気に出てSAXONの名前を商標登録したりして、当然本家SAXONと揉め、今のバンド名で現在に至る。
一応オリジナル・アルバムもリリースしているものの、今回は初期SAXONの楽曲のみをプレイ。

こんな場所にライヴハウスがあるとは知らなかったZirco Tokyo。
ああ、イイ感じに小さい。
正直言って今年RAVENを観た同じ新宿のBLAZEやVENOM Inc.とGIRLSCHOOLを観た吉祥寺のSEATAだったらかなり厳しい感じだったろうが、ここなら十分にフロアが埋まる。
当日券も出ていて、ソールドアウトではなかった様子ながら、実際上々の客入りだった。
(あとこのハコ、バースペースが広くてきれい、喫煙所も完備)

観客の年齢層はやはりというか相当高い。
(俺も人のことは言えない)
本家SAXONのTシャツを着ている人もちらほら。

RAVENやVENOM Inc./GIRLSCHOOLの時と違って、オープニング・アクトなし、定刻を少し過ぎて場内が暗転すると、メンバーが登場する。
来日直前にドラマーが交代していて、ブライアン・O・ショーネシー(ヴォーカル:SEVENTH SON)、グレアム・オリヴァー(ギター)、スティーヴ・ドウソン(ベース)、ギャヴ・クールソン(ギター)、カイル・ヒューズ(ドラム)の5人編成。
1曲目は『INNOCENCE IS NO EXCUSE』(1985年)から「Rock 'n' Roll Gypsy」。
えっ、いきなりコレ?…と驚かされる。
ジャケットといい中身といい当時ボロカスに言われたアルバムから。
しかしよく考えれば当時酷評された一番の原因は超ポップなシングル「Back On The Streets」及び同曲の“クラブ・ミックス”で、「Rock 'n' Roll Gypsy」はこうして改めて聴けば全然悪くない。
(まったく記憶になかったが、当時この曲もシングルになっている)

2曲目、1980年のアルバム『STRONG ARM OF THE LAW』タイトル曲で早くも大歓声&合唱。
流石に年季の入ったSAXONファンが集まっているのを実感する。
4代目ヴォーカリストのブリ・ショーネシーは鋲ジャンのルックスもハイトーンのヴォーカルも、いかにも80年代のメタルらしいメタルそのもので…というか、ちゃんと歌えるだけでなく本家SAXONのピーター“ビフ”バイフォードにかなり似た声質。
まったく違和感なく、初期SAXONのレパートリーを楽しませてくれる。
(世間的にはほぼ無名ながら、80年にSEVENTH SONを結成してからずっと活動し続けている)
グレアム・オリヴァーとスティーヴ・ドウソンの両オリジナル・メンバーはすっかりおじいちゃん。
しかし二人とも元気。
特にヨークシャーの肉屋のおっさんにしか見えないスティーヴ、盛んに左手を振り回してフロアを煽る。
(その分弾いてないんだけど…)

それにしてもこのZirco Tokyoというハコ、音がとても良い。
俺は例によって端の方、PAスピーカーから一直線上に位置する場所に立っていたのだが、大きな音なのに耳に痛くないクリアなサウンド。
ライティングもナイス。

3曲目は1979年の1stアルバム『SAXON』から「Frozen Rainbow」。
コレもちょっと意外な選曲。
しかし続けて『DENIM AND LEATHER』(81年)タイトル曲。
こちらは盛り上がらないはずがない。
最初の2曲ではギャヴ・クールソンがソロを弾き、グレアム・オリヴァーはリフを刻むのに専念していたが、「Frozen Rainbow」と「Denim And Leather」ではグレアムがソロを聴かせる。
ギャヴの方が遥かにテクニカルなれど、ファンが求め、そして喜ぶのはやっぱりグレアムの“味わい”の方だ(と思う)。

ともあれおじいちゃんたち(…)をしっかり支えるのが二人の若いメンバー。
(おじいちゃんの一人であるブリ・ショーネシーはMCでNWOBHMについて話した時「1979年! 俺生まれてなかった!」とボケをかましていたが)
ギャヴ・クールソンは曲によりコーラスも担当。
(逆に他のメンバーは一切コーラスせず)
新加入のカイル・ヒューズも素晴らしかった。
ワンタムのどシンプルなセットをドカスカ叩きまくる。
グレアム・オリヴァーとスティーヴ・ドウソンの孫ぐらいの年齢だろう。

1曲毎にMCを挿み、次の曲名を紹介。
曲が終わるとブリ・ショーネシーがすぐに「Thank you,アリガト!」と話し始め、ガンガンお客を煽っていくので、曲間が空いてもダレる部分は一切ない。
むしろとても丁寧に進められていく感じ。
このブリという人、歌も上手いがステージ運びもかなり上手だ。

『STRONG ARM OF THE LAW』から「Hungry Years」「Dallas 1PM」(ブリ・ショーネシーがマイクスタンドで狙撃犯風のアクションを見せる)と続いて、『POWER & THE GLORY』(1983年)からの「The Eagle Has Landed」、更に『CRUSADER』(84年)のタイトル曲。
そしてここでようやく名盤中の名盤『WHEELS OF STEEL』(80年)から「747(Strangers In The Night)」。
サビではフロアから「オオ~オ~オ~」とコーラスが湧きあがる。
続く10曲目は『DENIM AND LEATHER』からの「Princess Of The Night」。
代表曲「Motorcycle Man」のとんでもない疾走感がバンドのイメージを決定づけている一方で、以前にも書いたとおり、SAXONというバンドはちょっとAC/DCっぽくもあるノリのよいミドルの曲がけっこう多くて、それがライヴだとまた気持ちいい。
(若いメタル・ファンにはかったるく聴こえてしまうかも知れないが…)

で、その「Motorcycle Man」だ。
ブリ・ショーネシーが引っ込んでグレアム・オリヴァーにスポットが当たり、「ここでギター・ソロとか?」と思ったら、バイクのハンドルを握る仕草を見せるグレアム。
そこからあのギターを鳴らしまくるイントロに続いてバンドが演奏に入ると、白いジャケットに着替えたブリがステージに駆け込んできて歌い始める。
サビはもちろん大合唱。
「The Eagle Has Landed」以降はほぼギャヴ・クールソンがソロを弾いていた(はずだ)が、「Motorcycle Man」の2回目のソロはもちろんグレアム。

そしてブリ・ショーネシーと観客の掛け合いを含む『WHEELS OF STEEL』タイトル曲(こちらもソロはグレアム・オリヴァー)で本編終了。
すぐに巻き起こるSAXONコール。
(ホントはSAXONコールだとちょっとアレなのかも知れないが、メンバーとしてはしてやったりだろう)
再びステージに登場したグレアムがジミ・ヘンドリックスやAC/DCやMOTORHEADなんかの有名なリフを次々に弾く短いソロを聴かせて、『POWER & THE GLORY』タイトル曲と『DENIM AND LEATHER』からの「And The Bands Played On」でアンコール終了。
フロアの熱狂的な反応に感極まったスティーヴ・ドウソンは「And The Bands Played On」を演る前にブリからマイクを受け取って「来年も来るからな!」と力強く宣言。
ブリも目頭を押さえていたのはジョークやポーズだけではなかったはず。
ともあれ全14曲、熱くて濃い約1時間半だった。


ライヴの後にミート&グリートが開催されたそうだが、俺は早々に帰宅。
それにしても楽しいライヴだった。
本家から脱落した連中が昔の名前を借用して小金を稼いでる、と言うのは簡単。
しかし初期SAXON楽曲オンリーのライヴを彼ら以上にプロフェッショナルに聴かせられるバンドが他にいるワケもなく。
80年代半ば以降も多くのアルバムを出し続けている本家SAXONには逆に出来ない芸当だし、本家の規模だとこんな小さめのハコで親密な空気に満ちたライヴをやるのは最早不可能だろう。
グレアム・オリヴァーとスティーヴ・ドウソンの意地と現役感が伝わる一方で、とにかく楽しいライヴだった。
それでイイと思う。


(2025.10.5.改訂)

「CHAOTIC soup」@三軒茶屋HEAVEN'S DOOR

KIMG0220.JPG25日。
1ヵ月ぶりのHEAVEN'S DOOR。

一番手、燐-Lin-。
若い女の子がベースを抱えて一人でステージに立つ。
おかっぱ頭と赤を配した衣装は、この後に出演した十四代目トイレの花子さんとちょっとカブっている気もしたが。
音楽性は随分違う。
指弾きのベースを完全にメロディ楽器として扱い、そこに童謡や唱歌を思わせる哀しげな歌が乗る。
…と思ったら、MCが異常にはっちゃけてて、そのギャップにびっくりする。
以降もインストゥルメンタルと歌モノを交互に繰り出す。
そのベースが凄い。
指弾きにタッピングにスラップと自由自在。
そして変拍子の歌モノ。
最後の曲なんかはルーパーを使っているとしか思えないプレイだったのに、エフェクトを足などで操作しているようには見えず。
あとで本人に訊いたら、ディレイだけでそれをやっているとのこと。
すげえ。

二番手にゲルチュチュ。
爆竹をバンバン鳴らし、ピストルをパンパンぶっ放し、サンダーで火花を散らし。
…といったギミックを抜きにしても響くファンキーなポスト・パンク。
それにしても、日曜日というのにこの時点でお客が少な過ぎた。
演奏自体はかなり良かったのだが。

三番手は十四代目トイレの花子さん。
ゲルチュチュのあとの三番目というブッキングに、彼女の今の勢いを感じる。
そして、それにふさわしい熱演だった。
絶叫に次ぐ絶叫。
(コンディションは良くなかったらしいのだが)
2ndアルバム『大量虐殺』(国内リリースはいまだない…)の楽曲が1stアルバムよりもかなり良いのは、ライヴで聴いても実感出来る。
作曲を外注で賄っているトイレの花子さん、曲を作る人が花子さんの特性をよりよく理解して楽曲を作っているのが窺われる。
叫ばない楽曲でも、以前より随分きちんとメロディを追えるようになっていて、成長が感じられた。
で…ライヴ終盤の大暴れ。
遂にトマトジュースを吹きかけられてしまった…。

トリ前、THE JUNGLES!!!。
ギター兼ヴォーカル、ギター、ベース、ドラム、全員が目の周りを赤く塗った女子4人組。
いや、ドラマーは十四代目トイレの花子さんのコスプレ(?)で、眼帯をしていた。
勢いのあるガレージ/パンク・ロックで、かなりカッコいい。

そしてトリは韓国から帰って来たばかりというヒゲと味噌汁(画像)。
メンバーとはライヴ以外で時々遭遇しているが、ライヴは久しぶりに観た。
巫女装束が特色のはずながら、今回は浴衣。
…と思ったら、ギタリストだけ浴衣じゃない。
よくよく見たら…話題の“ガラケー女”のコスプレだった!(笑)
ともあれ「彼の彼女が死にますように」をはじめ、女の情念全開。
面白かった。


日曜日の夜、興味深い顔ぶれだったのに、お客が少なかったのは残念。
ともあれライヴが終わるとすぐに退出。
今抱えてる急ぎの仕事終わるまでブログ休みます。
ごきげんよう。


(2025.9.29.改訂)

BURNING SOUL@東高円寺二万電圧

KIMG0198.JPG本日。
多分5年ぶり(!)の二万電圧。
BURNING SOULのベーシスト、悟の企画。
DJは「CLUB-D」で御馴染みDie-suke。
御馴染み…とはいえ、彼が「CLUB-D」以外でDJをやることはあまり多くない。
(そして俺は「CLUB-D」でも彼が回す前に帰ってしまう)
ともあれ出演バンドの方向性にきちんと合わせた選曲で盛り上げる。

一番手、BEBOP。
多分7年ぶり(!)ぐらいに観たと思う。
以前はギター2本の5人組だったが、脱退したギターを補充せず4人編成で続けてきたらしい。
しかし過不足なし。
以前あったメタリックな味付けがなくなった分、ストレートなパンク・ロックがより映えるようになったとも思う。
ドラムはツイン・ペダルも用いつつ、本当にここぞというところでしか踏まない。
引き算の成功というか。
「つまらなければ面白くしろ」という、パンクの本質に迫る歌詞も良い。

二番手はユメイハダカ。
ベーシックなトリオだが、フロントの二人がとにかく動きまくる。
サビで声が裏返る激情系。
ギター兼ヴォーカルは裸ならぬ裸足。

三番手にsebo。
浜松からアコースティック・ギターを抱えて一人でやって来た。
よく響く声で歌われるポジティヴな歌は基本的にフォークだが、元々バンドでやっていたそうで、根っこはパンク/ロックだろう。
お客で来ていたDJ4が昔世話になったのだという。

トリ前、SPIN OUT JENNY。
ギター兼ヴォーカル、ギター、5弦ベース(ちょっと金正恩に似ている)、ドラムの4人組。
SEのMETALLICAから続けてそのままMETALLICAをカヴァー…と思ったら、以降はオリジナル。
そのオリジナルが…楽曲は完全にMETALLICA直系のメタルなのに、一方でもの凄くグルーヴィーで、しかも冒頭でジェイムズ・ヘットフィールドそのものみたいな歌を聴かせていたヴォーカルが、甘酸っぱささえ感じさせる声とメロディで(言っちゃうとTM REVOLUTIONみたいな)。
2年ぶりのライヴということだったが、ブランクをまったく感じさせない一糸乱れぬ演奏(もの凄く上手い)に、漫才のようなMC。
とても面白かった。

そしてトリがBURNING SOUL(画像)。
多分6年ぶり(!)ぐらいに観たと思う。
現在は写楽(ヴォーカル)、達磨(ギター)、悟(ベース)、真央(ドラム)の4人編成。
かつては季節を問わず鎧のようなジャケットに身を固めていた達磨がTシャツ姿、しかもサングラスをかけている。
もっとも異様なまでに低いマイクスタンドは以前と同じ。
昔は目の周りを真っ黒に塗っていた真央はナチュラルないでたちがキュートながら、掛け声やコーラスは以前以上に気合入っていた。
写楽はかなり痩せたっぽい。
俺が最後に観た頃にはかなり荒れ気味に感じられた声は随分回復。
(ふにゃふにゃした動きも以前と変わらず)
長渕剛好きなヴォーカリストとIRON MAIDEN好きなギタリスト…というあり得ない組み合わせによる特異過ぎるパンク・ロックは健在だった。
随分長い間観ていなかったBURNING SOUL…しかし「神風狼」に始まって「ロックンロールテロリスト」に続くセットリストは昔とそれほど大きく変わってはおらず、すぐに引き込まれた。
ただ、ミドルの曲が多めで、当然演るだろうと思っていた「サムライロッカー」は演奏されず。
トリだから1時間ぐらい演るのかな…と思ったら、本編25分で終了。
当然ながらすぐに熱烈なアンコールがかかったものの…普通にアンコールの掛け声が響くのを聴いて、ちょっと複雑な気分になった。
昔だったら「アンコール!」じゃなくて「BURNING!」だったんだけどな、と。
それだけ時が過ぎたということ…客層もかなり入れ替わったと見える。
もちろんフロアにはずっと以前からBURNING SOULを観ている人たちも散見されたが、彼らがそれぞれにどう思っているのかはそれぞれの胸の中に。
アンコール3曲、BURNING SOULとは俺以上に長い付き合いであるDJ Die-sukeと、二人並んで観ていた。


ライヴが終わってすぐに退出。
一昔前だったら終電ギリギリまで飲んでいたモノだが、今の俺はとにかく早く家に帰りたい。
家最高。


(2025.9.17.改訂)

SORGENTI@エルミこうのす

KIMG0187.JPG本日。
うあっ、所持金がない。
先週銀行の口座にギャラが振り込まれていたはず。

…というワケで市営駐車場に車をとめて、ATMに向かうため駅ビルを抜けようとしたら。
あら、インストアライヴをやっている。

SORGENTI(ソルジェンティ)という人たち。
うん、全然知らない。
山口県出身、MITSUHIRO(作曲)とHIROSHI(作詞)の兄弟デュオで、日本特有のメロディや感性を歌う“和-pop”を標榜しているという。
2007年に結成されたというからもう活動12年。
ジャイアンツの試合会場で選手呼び出しのテーマソングとして彼らの曲が使われているというんで、俺が知らないだけでけっこう有名かも。
この11月にはマイナビBLITZ赤坂でワンマン・ライヴをやるんだそうで。

“和-pop”がコンセプトなのにユニット名が明らかにイタリア語っぽいのは何故…と思ったのはさておき。
俺はライヴの後半から観たのだが、確かに、とても和風なメロディを前面に出したJ-POPという感じ。
二人のダンサーを従えた総勢4名がやはり和テイストな衣装をまとって、歌って踊る。
個人的には正直それ以上でもそれ以下でもなく「ふーん、なるほど」みたいな感じで観ていたのだけど。
デビュー以来あちこちでのインストアライヴは相当数こなして地道に活動してきたようで、エルミこうのすでも1年以上前から出演しているとか。
それだけに、お客さんを引き込みノセるMCの巧みさ、物腰の柔らかさが印象的だった。
(MCは主にHIROSHIが担当)
お客はそれほど多くなかったものの、スマホをかざしてずーっと動画を撮っているギャルっぽい女の子もいたりして、ライヴ後の物販にもけっこうな行列が出来ていた。

デビュー当時は商店街でのライヴが中心だったという十四代目トイレの花子さんも、どうやったらこちらに興味も関心もない家族連れなどの足を止めさせるか考えたという。
(その結果が大暴れだったというのはどうかと…)
実際インストアライヴや路上ライヴを観る度に毎回同じような感想を書いていると思うが、こういう地道な活動で少しずつ浸透を図っている歌手やミュージシャンが、世の中にはどれほどいることか。
お客の少ないライヴハウスでノルマ払ってライヴやってるバンドも大変だろうけど、インストアライヴやってるような人たちは日々そういう活動の積み重ねで食ってたりするんだろうし、それはまた大変なことだろう。

そもそも歌手やミュージシャンやお笑い芸人に限らない、誰だって明日のために一生懸命頑張っている。
俺も頑張ろう…。


追記:
SORGENTI、現在も活躍中とのこと。

(2025.9.16.)

割礼@三軒茶屋HEAVEN'S DOOR

KIMG0177.JPG26日。
深夜からDJということで、CDがパンパンに詰まった重いバッグを持って出かける。
しょっちゅう行っている気がしていたHEAVEN'S DOORだったが、実は4ヵ月ぶりだった。

一番手、ゲルチュチュ。
出演が3バンドとあって、彼らとしては珍しい約50分のロングセット。
長い曲が多いバンドなので、本当はいつもこのぐらいでやれた方が真価が発揮されやすいのではと思う。
ハッチ(ヴォーカル)は一斗缶に爆竹を放り込んだり、爆竹をフロアで炸裂させたり(一部俺の脚に直撃。けっこう痛かった)、モデルガンをパンパン撃ちまくったり、一斗缶+サンダーで火花を散らしたりと、いつも以上にやりたい放題の大暴れ。
もちろん演奏の方も気合が入っていて。
久しぶりに「メメクラゲ」を聴けた。
旧レパートリーもちょっとずつアレンジが変わり続けている。
特にUスケのギターは、聴き慣れたフレーズも違った音色で聴かせたり。
繰り返しになるが、ジャズとファンクの要素を色濃く含む混沌としたパンク・ロックは、長めのセットでより映え。
トリの割礼目当てであろう、ゲルチュチュ初見と思われるお客さんたちにも充分にアピールしていた気がする。

二番手はORANGE TUBE。
まったく知らないバンドだったが、なんと80年代にナゴムから音源をリリースしていて、この10年代に入ってから活動再開したのだという。
平均年齢は相当高く、その分というか演奏はもの凄く上手い。
(ベースの豊岡正志は元スーパースランプ)
音楽性のベースにブルーズ・ロックがあるようでいて、ナニゲに変拍子だったりするし、プログレっぽくありつつも、アレンジの端々には若い頃にポスト・パンク/ニュー・ウェイヴを通過した人たちならではのセンスを感じる。
大山大介のヴォーカルは、枯れた外見に反してかなりエキセントリックでパンク。
フロアに降りて暴れまくっていたのは、ゲルチュチュのハッチに触発されたのかどうなのか…。
40分ほどのステージ。


そしてトリが割礼(画像)。
3年ぶりぐらいに観たのではと思う。
(その前に観たのは80年代!)
前回は新代田FEVERの後ろの方というか横の方で観たのだが、今回はかなり前の方(だけど横の方)で観た。
しかし近くで見ても、宍戸幸司のギターからどうしてあんな音が出るのかさっぱりわからない。
エフェクトボードからはみ出して並べてあるエフェクト類も、そんなに頻繁に切り替えたりしているワケでもなく。
もう一人のギタリストである“世界の山ちゃん”こと山際英樹も随所でエグいリードを弾き、二人のギターが大音量で絡み合うと相当にノイジーだったりもしつつ、全体では山際が弾いていなかったりするその“間”がより強く意識されたりも。
そして鎌田ひろゆきのシンプルで太いベースと、松橋道伸の硬質にしてデリケイトなドラムが演奏のボトムを支える。
サイケデリック通り越して最早ドゥーミーとさえ言える激遅な楽曲をドライヴさせているのは、松橋の多彩なドラミングの貢献も大きいのでは。

2曲目がいきなり「リボンの騎士」でビビる。
ラストは「光り輝く」。
その前に松橋道伸の変なテンションのMC(マイクなし)が入って笑わされるのだが、他のメンバーが一切反応しないで佇んでいるのがなおのことおかしい。
アンコール含めて約1時間。
俺はその間、ただ「うお~かっけえ~…」とだけ繰り返していた。
それにしても宍戸幸司、見た目も声も本当に若々しいのに驚かされる。


外に出たら路面が濡れていた。
HEAVEN'S DOORにいる間に雨が降っていたらしい。
ともあれ重いバッグを提げて新宿へと向かったのだった。
続きはまた別の話。


(2025.9.6.改訂)

マリア観音@四谷OUTBREAK

KIMG0169.JPG本日。
半年ぶりのOUTBREAK。

3マンというふれこみだったが、オープニング・アクトがあって、実質4バンド。
そのオープニング・アクト、All Lie Creation.。
ヴォーカル、ギター兼ヴォーカル、ギター、ベース、ドラムの5人組で、ツイン・ヴォーカル。
1曲目からベースの音が出ないトラブルが続き、本調子ではなかった模様。
25分ほど演奏。

TALKING HEADSが流れる中、次の心変わりが登場。
ヴォーカル兼ベース兼キーボード、ギター兼ヴォーカル、キーボード、ドラムの4人組。
作業服風の揃いのコスチュームで、ちょっとコミック・バンド風。
曲がもの凄く短くて、持ち時間が45分あったはずが、18曲を30分ほどで終えた。
最後のスチャダラパーのカラオケは正直言って蛇足。

トリ前はLOWBORN SOUNDSYSTEM。
ギター兼ヴォーカル/ラップ、ギター、女性ヴォーカル×2、+打ち込みという4人組。
THE STALINの「ロマンチスト」とか演っていた。
多分根っこにはパンクがあるのだろう。
このバンドも30分ほどで終了。


そしてトリがマリア観音(画像)。
木幡東介のソロは先月高円寺で観ていたが、バンドとしてのマリア観音を観るのは5ヵ月ぶり。
「こんばんは、日本で一番楽しくないバンド、マリア観音です」という冒頭のMCから楽しい(笑)。
a_kiraがギターを弾く「義眼」から始まる。
続いてa_kiraがオルガンに転じて「静かな夜」。
a_kiraが再びギターを持って「絶滅」。

それにしても、木幡東介がMCで語るとおり…明瞭な日本語で歌われる歌唱がその場のすべてを支配する。
その歌唱にはスタジオ録音とはまた違ったタメがあり。
しかも歌詞も改変されていたり言い足されていたり。
そのようなヴォーカルの自在さ(変拍子バリバリのうえ、西洋音楽のメトロノーム的なリズムはあらかじめ完全に無視されている)についていく演奏陣。
(ヴォーカルについていくだけでなく、3人の演奏のタイミングも)
なんだこのバンド。

MCでは4曲演奏すると予告されていたが、「冬の蝶」をやけにあっさり終えた後、「川鼠」(通常「刺生活」の一部として演奏されることが多い)へと。
a_kiraがオルガンからギターに持ち替えたと同時に、木幡東介がフロアに設置された小さいドラムセットに移り、ジャジーかつ爆裂な展開。
ここ最近のライヴでは和太鼓と金物類をプレイすることが多かった木幡だが、彼が本格的なドラミングを披露するのは初めて観た。
サニー・マレイばりの(?)パルス・ビート炸裂。
a_kiraがオルガンに戻ると共に、それまで合いの手を入れる様な状態にとどまっていた平野勇(ドラム)が本気を出してツイン・ドラム状態。
トリ以前の3バンドのメンバーやファンも含めた大きな拍手に包まれて、ライヴは終わった。


フロアでは十数年ぶりの再会や新たな出会いがあり。
実に有意義な一夜だった。
それにしてもマリア観音、もっと多くのオーディエンスを得て然るべきと思う。


追記:
イノウエU氏と再会を果たしたのがこの夜だった。
それから約3年の間に、イノウエ氏は大きな仕事の機会を複数回与えてくれることになる。

(2022.11.23.)


(2025.9.3.改訂)

BB@新代田FEVER

KIMG0164.JPG14日。
久しぶりのFEVER。
このブログでもアルバムを紹介したBBのリリース・ツアー最終日。
フロアは超満員とは行かないものの、十分な客入り。
いろんな人に会う。
DJのオファーもあったり。
(まだわかんないけど、実現したら楽しいな)

定刻を5分ほど過ぎて、一番手のSTORM OF VOIDが登場。
この日の出演バンドの中で、唯一知らないバンド。
George Bodman(8弦ギター)とDairoku Seki(ドラム)の二人によるインストゥルメンタル・デュオ。
ドゥーム/ストーナー寄りと思わせて、多弦ギターをフィーチュアして変拍子も交えたサウンドはちょっとジェントっぽくもあり。
面白かった。
35分ほど演奏。

フロアが禁煙だったので、転換の度にロビーに出る。
ともあれ二番手はREDSHEER。
3月に新大久保EARTHDOMで観たバンド。
その時の感想と同じく…ハードコアが根っこにありつつ、ドゥーミーでヘヴィ。
クールで簡潔なMCも良い。
俺は身長があるので、ライヴでは他のお客さんの邪魔にならないよう、基本的に後ろの方や横の方で観ることが多く、この日も終始バーカウンターのところで観ていたのだけど。
実はFEVERや東高円寺U.F.O.CLUBでバーカウンターにへばりついているのは他にも理由があって、演奏のヘヴィさがバーカウンターの振動で伝わってくるのが気持ち良かったりするからでもある。
(変態?)
今回のREDSHEERもドラムのヘヴィネスでバーカウンターが終始ビリビリしていた。
ラストに初披露の新曲を持ってくるという攻めたステージ。
その新曲は歌に入るところでミスがあって2回もやり直し、メンバーには不本意なライヴだったようだが、十分カッコよかった。
40分ほど演奏。

トリ前はNEPENTHES。
2年半ぶりに観た。
(その間にもヴォーカルのNEGGYこと根岸にはあちこちで会っているが)
BAREBONESのゴッタツ(ベース)が加入した現在の4人編成では初めて観る。
一時期病に倒れたというIWAMOTOR(ドラム)が復帰してからも間がない。
しかしNEPENTHESはNEPENTHESだった。
各種の酒を手にしたメンバーの乾杯から始まり、SUTOの引きずりまくるギターに、根岸の歪みに歪んだヴォーカルで歌われるメロディ。
(その根岸、別珍のジャケットに手袋という超暑そうな格好を最後まで貫いていた)
ペットボトルの水と缶ビールを交互に飲みながら異常に高い位置にセットされたシンバルを叩きまくり、隙あらばスツールの上に立つIWAMOTOR。
(そしてフロアが禁煙だというのにIWAMOTORとSUTOはステージで煙草を吸っていた…)
缶ビールを手放さず、意味不明な(笑)アクションを連発する根岸。
最高だ。
約45分のセット。

そしてBB(画像)。
RYUJI(ヴォーカル:元COCOBAT)、坂本東(ギター:WRENCH)、駒村将也(ベース:MINOR LEAGUE)、広野与一(ドラム:MINOR LEAGUE)という豪華メンバーの4人組。
赤を中心にした照明とステージを覆うスモークで、序盤はメンバーの姿さえよく見えない。
音楽的には、もの凄く音のデカいポスト・パンクといった感じ。
それも半端な音量ではない。
坂本の自在なギター、ゴリゴリブリバリ鳴る駒村のベース、叫びと語りの間を行き来するようなRYUJIのヴォーカル。
(演奏があまりにラウドで、十分に聴こえていたとは言い難かったものの)
個人的に何よりも印象的だったのは、最初からパンツ一丁で叩きまくる広野のドラムだった。
8ビートなどのシンプルなリズム・キープがほぼなく、複雑なリズムやオカズをとんでもないパワーで叩いて叩いて叩いて叩く。
ライヴの途中から、視線がドラムに釘付けになってしまった。
(バーカウンターにへばりつきながら前の方に行ってしまった)
MCもなく、ひたすら怒涛の勢いで展開するライヴ。
アンコールもあるのか不安だった程だが、実際には1曲アンコール。
凄いもん観た、と思った。


ライヴの余韻を楽しむ暇もなく、新代田から電車に乗る。
帰宅したのは日付が変わった後だった。


追記:
この時話した件、いまだに実現していない。
まあコロナ禍とかあったんで仕方がない。

(2025.9.3.)