ネットで検索しても、このオムニバスに関する情報はもの凄く少ない。
3面見開きの紙ジャケットに収められたCD2枚組。
限定3000組手書きナンバー入りで、俺の手元にあるのは610番。
全36組36曲、すべて「Sandpaper Blues」という曲名(!)。
(「Sandpaper Champion Blues」など、一部例外アリ)
紙ジャケットと一緒に、アルバム・タイトルを印刷した本物のサンドペーパー(つまり紙やすり)が封入されているという、無駄に凝った作り。
有名なミュージシャンも多いが、何処の誰だかさっぱりわからないのも多い。
それもそのはずで、このアルバムのための1回きりのユニットもかなり含まれていた様子。
ディスク1の1曲目がウェイン・クレイマーで、つかみはOK。
ブロック・アヴェリー(ドラム)と二人での録音で、ウェインはギターとベースとヴォーカルを一人で重ねているのだが。
コレがえらく荒々しいジャム風で。
多分一発録りにベースだけ重ねたのではと。
続いてジョン・メイオール。
カセット録音とのこと。
ギターとキーボードとヴォーカルを一人で重ねたらしい。
3曲目のLASH LARIATというのは、このアルバム限りのユニットっぽい。
THE TROJANSのクリスピン・ギル(ギター)とジョニー・サンダースのバンドにいたクリス・ムストー(ドラム)が参加しているが、この二人は他の曲でもたびたび出てくる。
(それらは同じスタジオで録音されている)
クリス・マトリックのヴォーカルはちょっとトム・ウェイツ風。
7曲目、これまたクリス・ムストー参加のレイ・ラフラーはカントリー風。
12曲目のジョニー・Tは一人多重録音のエレクトロ/ダブ風。
驚いたのはいきなり日本語で歌われる13曲目、BBJの「Sandpaper Blues」。
SIONとの活動で知られる松田文がギターを弾くトリオだった。
15曲目にウィルコ・ジョンソン。
もちろんノーマン・ワット=ロイ(ベース)、サルバトーレ・ラムーンド(ドラム)とのトリオで、例のノコギリ・ギターを聴かせる。
16曲目、J.C.キャロルはアコーディオンをフィーチュアしてボ・ディドリー風。
17曲目、ロリー・マクレオドの「Sandpaper Blues」にはギターもベースもなく、ロリー自身のヴォーカルとハープ、そしてリズムはこれまたロリー自身が叩くティーカップ(!)とクリス・ムストーのサンドペーパー(!)。
インサートには全曲の歌詞が載っているのだが(ただしインサートが横に長くて小さい字がみっちり詰まっていてとても読みづらい)、19曲目MR.SAUCY「Sandpaper Blues」だけは”You'll have to listen to it for the lyrics”とある(…)。
そして20曲目はTHE TROJANS。
もちろんスカ。
ディスク2の1曲目、RADERというのはどうやらジョー・ストラマー(!)のことらしいのだが、メンバーのクレジットなし。
しかしヴォーカルを聴けば確かにジョーだ。
2曲目のADESOSEはカリンバやジャンベやバンブー・フルートによるワールド・ミュージック風。
続くMOOSEJAWというのはクリス・ムストーのユニットらしく、プロデュースもクリス自身。
4曲目のLAYLOW POSSE FEATURING JC 001はヒューマン・ビートボックスとラップをフィーチュアしているが。
ギターとソングライティングのケヴィン・アームストロングって、イギー・ポップとやってたあの人?
5曲目はペダル・スティールの名手BJ・コール。
”midi pedal steel”とクレジットされている。
MIDIペダル・スティール?
実際かなりエクスペリメンタルな音。
6曲目のチェスター・ケイメンはブライアン・フェリーやマドンナなんかとも活動しているセッション・ギタリスト。
7曲目のSTEFAN FRANK AND CHRIS DOWD…クリス・ダウドって元FISHBONEの?
8曲目のBANDULUはほぼトリップ・ホップ。
10曲目のデレク・デルヴスはいわゆる音響派?
11曲目のクリスピン・ギルは女性ヴォーカルをフィーチュアしてジャジーかつムーディーに。
で、次にELVIS COSTELLO & THE ATTRACTIONSのスティーヴ・ナイーヴ!
マーク・リボー(ギター)と、DOCTORS OF MADNESSでも知られるデイヴィッド・クールター(ディジェリドゥ、パーカッション、サンドペーパー)をフィーチュアし、メンツ通りというかかなりひねくれた音。
14曲目のFURNACEFACEはこのアルバム唯一の疾走パンク・ナンバー。
次のマリア・マッキーとの落差が凄い(笑)。
(マリアは元PATTI SMITH GROUPのブルース・ブロディと二人での録音)
そして16曲目にMCハーグことロバート・ゴードン・マクハーグ3世。
(バックはチェスター・ケイメンが一人で担当)
何者か知らないんだけど、この人がこのとんでもないアルバムを企画したんだそうで。
36曲150分。
よくこんなの手を出してたよな。
もちろん(?)ウェイン・クレイマー目当てで買ったのだ。
30年前…俺が月に30枚ぐらいのレコード/CDを買っていた頃だ。
(アホか)
その後90年代末にはライヴハウス通いの方が忙しくなり、年間140本とか観るようになるのだった。
(アホか)
今じゃどっちも無理だ。